難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾の家庭料理『蒜頭雞│ガーリックチキンスープ』のレシピを紹介します。鶏肉と大量のニンニクを加熱して作るだけの、簡単かつ非常に精のつく料理です。ニンニクの風味と鶏肉の旨味がマッチした味もなかなかのモノ。ちょっと元気ないなぁという時などに作ってみましょう。
ニンニクはほとんどの仏教で禁止されている食べ物の一つです。仏教では色欲を忌避するためいわゆる「精力がつく」食べ物は禁止されています。仏教で食べてはいけない野菜、五葷と呼ばれるものは宗派や時代によっても大きく異なるのですが、そのほとんどにニンニクが入っています。昔から精力を増す食材として有名だったのでしょう。今でもほとんどの国でお坊さんはニンニクを食べません。筆者としては誘惑に負けない心がきちんと育っていれば、ニンニクを食べたところで関係ないと思うのですけど。
ニンニクと同じようにほとんどの仏教では肉食を禁じています。これは美食をむさぼりたいという欲求や殺生を禁じる仏教の教えから来ていますが、実は初期の仏教では肉食自体は禁止されていはいませんでした。托鉢で他人の残り物を口にすることで糊口をしのいでいたお坊さんらは、別に自分のために準備してもらったわけではない余った肉を避ける理由はなかったためです。もちろん自分から進んで肉を求めるのはいけませんでしたが、規則として肉食は禁じられていませんでした。仏教が各地に伝播していく過程で、もういっそのこと肉食禁止にしちゃおうぜ、と本来の意義から離れてしまい、肉食が禁止されることとなったのです。 どちらの方が悟りに近いかはわかりかねますが、きちんと歴史を知ったうえで口にするものを選びたいですね。
さて今回は仏教では禁止されている食材を二つ合わせた禁忌に禁忌を重ねた罪深い(笑)料理です。その分元気を増す効果は絶大(?)ですので、体力低下時などに作ってみましょう。めちゃくちゃ簡単に作れます。
[材料]
ニンニク ……… 15個
鶏もも肉 ……… 3本
[調味料]
塩 ……… 適量
[作り方]
1.鶏もも肉をよく洗って食べやすい大きさに切り、表面に塩を刷り込んでおく。ニンニクの皮をむいておく。
2.炊飯器の内鍋に鶏もも肉を入れ、上にニンニクをちりばめる。鶏肉が軽く浸るくらいまで水を入れ、内鍋を炊飯器にセットしてスイッチを入れる。
3.炊き上がったら10分ほど蒸し、中身を取り出す。塩で味を調えて完成。
Point!
鶏肉が浸からない程度の少量の水で炊いて作るパターン、また普通の鍋で煮込んだり、蒸し器で蒸したりして作るパターンもあります。要はたくさんのニンニクと鶏もも肉を一緒に加熱するだけの料理です。
鶏肉丸ごと一匹にニンニクをこれでもかと詰め込んで作る豪快なレシピもあります。鶏肉の量が多くなるようなら鶏肉重量の1/3ほどのニンニクを使って作ればバランスが取れます。
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