難易度:☆ 調理時間:1時間以内
リクエストにお応えして『豬血糕│豚血餅、豚血糕』のレシピを紹介します。作るのは簡単で材料も日本で手に入ると思いますが、手に入れるためには相当の勇気が必要かと思います。
まず必要なのが「豚の血」。しかも新鮮なものが必要ですので、どうしても屠畜を行っている場所に行って分けてもらう必要があります。感染症の危険もあるので、従業員の指示に従って迷惑にならない範囲で豚の血を分けてもらってください。台湾では屠畜場のすぐ横に工場がある、または屠畜場で製造しています。普通は製品を買ったほうが早いので自作する人はいません。
ちなみに料理名にある「糕」の字は、日本語では「こう」と読みます。穀物の粉と別のものを混ぜて蒸し固めたものの意味で、沖縄銘菓『ちんすこう(金楚糕又は珍楚糕)』の「こう」がこの字です。英語では Blood Cake と呼びます。
台湾では『豬血糕』のほかにも『鴨血糕』や『鵝血糕』など別の動物の血で作ったものがあり、それぞれ食感が少しずつ異なります。
もともとは台湾に移民が行われる以前の福建省の農民らが、少ない栄養源を少しでも有効活用するために考え出された料理だといわれています。その後移民らにより台湾に伝わり伝統食として定着しました。その由来から倹約の美徳を象徴する食べ物とされ、お寺などに備えられることも多い食材です。
夜市では串に刺して揚げたものにピーナッツの粉やコリアンダーをまぶして食べる光景がよく見られます。また鍋料理の具として欠かせません。動物の血を使ってはいますが血なまぐささや鉄の味は全くなく、本当に餅のようにして食べられます。日本での自作には豚の血を手に入れる必要があり、そこさえクリアーすれば非常に簡単に作れます。豚の血は通販でも手に入るそうですが、血液凝固防止剤などが加えられている可能性もあるので、そういうものはレシピ通り作っても固まらないかもしれません。ちなみに動物の血の種類によって固まりやすさが異なるため、別の動物の血では少しずつレシピが異なります。
鍋の具材として抜群のおいしさを誇る『豬血糕』、お土産に持ち帰っていろんな鍋料理に加えてみましょう。(加熱しているので日本に持ち込んでも問題ないとは思いますが、詳しくは税関に確認してください。)
というわけでレシピです!作成したらぜひご報告を!
[材料]
豚の血 ……… 400㏄
もち米 ……… 3合
[調味料]
塩 ……… 小さじ1
[作り方]
1.もち米を30分ほど水につけておき、水気を切って蒸し器で20分蒸して火を通す。
2.豚の血を取り、塩を加えてよく混ぜ合わせておく。
3.蒸したばかりのもち米と豚の血を混ぜてバットなどの平たい容器に入れ、常温になるまで冷ます。
4.豚の血が固まったら取り出して食べやすい大きさに切り、食べる前に煮る、蒸すなどして加熱して食べる。
Point!
豚の血は可能な限り新鮮なものを使ってください。豚の血は生のまま放置するとすぐに腐敗します。また絶対に完全に火を通してから食べましょう。
もち米の一部、または全量を紫米で作ることもあります。
できたものは冷凍で保存するか、すぐに使い切りましょう。餅と同じで固めた後に再び過熱しないと硬くて食べられません。暖かいうちに食べてください。
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