難易度:☆ 調理時間:30分以内
四川風のエビを使った料理『糊辣炒蝦|四川風エビ炒め』のレシピを紹介します。素揚げしたエビを調味料で炒めた料理で、強烈な辛さが特徴です。おつまみにぜひ。
1980年代の台湾ではエビの養殖が一大ブームとなり、アジア各国に盛んに輸出されました。80年代の日本ではブラックタイガーといえばほとんどが台湾産のもので、ある程度の年齢以上の人はほぼ間違いなく台湾産のエビを食べたことほど普及していました。
しかしそれも過去の話、1980年代の終わりと共に台湾のエビ養殖産業は急速に衰退し、代わりに台湾の技術提供を受けたタイやインドネシア産のエビが台頭し始めます。この時期なぜか台湾中の養殖エビがウイルスにより大量死してしまったのです。高密度養殖が原因であるとか、施設の老朽化が問題であったなどと言われていますが、はっきりとした原因は分かっていません。今では安いエビはほとんど全て輸入品に取って代わられています。
日本は"世界最大"の養殖エビの輸入国です。もともとエビは縁起物で天然物は高級品でしたが、養殖技術の進歩と共に低価格化し、大量に輸入されるようになりました。日本は世界最大の水産物輸入国でもあるのですが、そのおよそ17%前後をエビ(およびその加工品)が占めます。第二位はマグロです。
台湾のエビ養殖がほぼ全滅してから、主要な輸入元はインドネシアやタイへ移りました。しかし現在、過去台湾で起きたエビの全滅の兆候がタイ、インドネシアでも起こりつつあります。原因不明のウイルス流行により生産高が激減しているのです。養殖池の設備を刷新して密度を下げれば良いのですが、それには大量の設備投資が必要です。簡単には大量の抗ウイルス剤を養殖池に投げ入れれば良いのですが…、養殖業者がどちらの方法を取るのかは明らかです。
台湾では時々輸入エビを「藥蝦」、「毒蝦」などと揶揄するニュースが出回ります。台湾以上にエビの輸入が多い日本、消費量が多いからこそ安全な食品を食べたいものです。
[材料]
エビ ……… 12匹
ショウガ ……… 10g
ニンニク ……… 2個
ネギ ……… 20g
乾燥トウガラシ ……… 15g
花椒 ……… 3g
白ゴマ ……… 適量
[調味料]
チキンブイヨン ……… 小さじ1
(味の素でも良い)
胡椒 ……… 小さじ1/2
酒 ……… 大さじ1
黒酢 ……… 大さじ1
ラー油 ……… 大さじ1
[作り方]
1.エビをよく洗い、背ワタ、足、尾を除いておく。鍋に適量の揚げ物油を160度に熱し、エビを2-3分揚げて火を通しておく。
2.ショウガ、ニンニク、ネギをみじん切りにする。
3.熱したフライパンに大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、ショウガ、ニンニク、ネギを炒めて香りを出す。続けて乾燥トウガラシと花椒と、作り方1のエビ、全ての調味料を一度に加え、全体に火が通るまでかき混ぜながら強火で炒める。
4.器に盛りつけて白ゴマを散らしたら完成。
Point!
エビは殻つきのまま調理します。油通しすると身が少し縮んで殻と身の間に空間ができます。殻はパリパリに身はふっくらとなるように揚げましょう。
作り方3で全ての材料を投入してからはほぼ一瞬で調理が完成します。調味料はあらかじめ混ぜ合わせておくとよいでしょう。
トウガラシの量は各人で調節してください。ラー油だけでも日本人には十分な辛さが出ます。
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