難易度:☆ 調理時間:1時間以内
蘇州料理は江南地方の家庭料理の一つ『 爛糊│江南風肉白菜煮込み』のレシピを紹介します。白菜と豚肉の千切りをトンコツスープで煮込み、最後にとろみをつけて作る料理です。日本でも簡単に再現できる蘇州の名菜の一つですのでぜひ再現してお楽しみ下さい。『爛糊肉絲』、『黃芽菜爛糊肉絲』とも呼ばれます。(黄芽菜とは蘇州方言で白菜のことです。)
料理名にある「爛」とは、中華料理では食材をくたくたになるまで煮込んだ状態のこと。歯で噛み切らず舌ですりつぶすだけでとろけてしまう状態まで煮込む調理法のことです。これに水溶き片栗粉でとろみをつけて完成する料理なので「糊」の字が付いています。
中国語でご飯が柔らかいときは「飯太軟」と表現しますが、これが更にいきすぎると「飯太爛」と表現します。こうなると米粒はほとんど原型を留めていない状態です(笑)。また、粥の中の米粒が溶けてしまった状態も「爛」と表現します。きらびやかで「絢爛」なイメージのある漢字ですが、こと料理に関してはドロドロとしたあまり美しい形容詞としては使われないようです。
材料にトンコツスープを使うので、九州…特に福岡県出身者にはとても食べやすい料理なのではないでしょうか(笑)?あんかけになっていなければ麺を加えたくなるかも知れません。
白菜と豚肉の濃厚な旨みが味わえる江南の名物料理、ぜひ日本の食卓でも再現してみてください。
[材料]
白菜 ……… 1200g
豚もも肉 ……… 250g
ネギ ……… 適量
片栗粉 ……… 適量
ラード ……… 150g
[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2
酒 ……… 大さじ1
トンコツスープ ……… 200cc
味の素 ……… 小さじ1/2
[作り方]
1.白菜の葉を一枚ずつ取り分けてよく洗い、芯の部分を切り落として分けておく。芯の部分を細かく千切りに、葉の部分は芯よりも少し広めに千切りにしておく。
2.豚もも肉を千切りにする。
3.強火で熱した鍋に半量のラードを入れて溶かし、作り方2の豚もも肉と酒を入れて散らすようにして一気に炒める。豚もも肉に火が通ったらトンコツスープを加え弱火にして沸騰させる。沸騰したら強火にし、作り方1の白菜の芯の部分と半量の塩を加え、そのまま15分ほど時々かき混ぜながら白菜の芯の部分が柔らかくなるまで煮込む。
4.続いて白菜の葉と残り半量の塩を加え、かき混ぜながら更に30分煮込む。最後に味の素を加えて味を調えたら、適量の水に溶いた片栗粉を加えてスープにとろみを付ける。刻んだネギと熱したラードを混ぜ合わせ、上に乗せたら完成。
Point!
最終的に白菜は口に入れた瞬間に解けてしまうほど柔らかく煮込みます。
トンコツスープの量が少なく感じるかも知れませんが、白菜から出る水分で水量は徐々に増えてきます。
酒を紹興酒で作るとより本格的になります。また本場のレシピではネギは千切りにして紹興酒に浸しておいたものをラードに混ぜて使います。
水溶き片栗粉は小さじ1-2あれば十分です。
写真のようにネギの代わりにハムを載せてもおいしそうですね。
トンコツスープの塩加減に応じて塩の量を調節してください。
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