荷葉飯│ハスの葉飯

難易度：☆☆　調理時間：2時間
中華米料理シリーズ、続いては『荷葉飯│ハスの葉飯』のレシピです。ハスの葉で炒飯を包んで蒸して作る、豪華な宴会料理です。ハスの葉さえあれば日本でも作れます。

ハスの和名はその実の形状から「蜂の巣」 が訛ったものといわれています。蜂といえば台南市で行われる「鹽水蜂炮」という祭りをご存知でしょうか？「爆竹で無病息災を祈る」という祭りですが、百聞は一見に如かず、まずは動画を紹介しましょう。


「鹽水」は地名、「蜂炮」はロケット花火のことで、鹽水蜂炮はそのロケット花火を"人に向けてぶち当てる(笑)"という祭りのことです。

もともと…、本当に元々は1885年に漁民らが疫病を払うために鳴らした爆竹が由来になっているのですが、これが徐々に周辺の村に伝わり、徐々に形を変えながら、様々な俗信を生み、現在のような形になりました。台湾政府から文化遺産にも指定されています。

台湾全土、というか中華圏全土を見渡してもこれほど"クレイジーな祭り"はあまり見当たりません。一応管理委員会みたいなものがあり花火一つあたりの火薬量や間隔等が規制されてはいますが、その規則をかいくぐり毎年記録を超える大型の発射台が準備されては大きなニュースになります。

ロケット花火を"間近で受けるほど健康になる"という迷信がいつからか生まれたため、動画のように発射台の間近にヘルメットと防火布に身を包んだ観客らが押し寄せています。観光客も参加できますが、必ず地元の人らと一緒に完全武装して祭りを楽しんでください。ちなみに完全武装とは、「フルフェイスヘルメット」、「首に巻く不燃性のマフラー」、「不燃性の長袖長ズボン」、「登山靴」、「軍手」、そして「対衝撃性のある下着」です。中途半端な格好で参加すると全身火傷を負うことになるのでお気をつけて。

この祭りは毎年の元宵節(農暦1月15日)に台南武廟を皮切りに各地で同時進行的に始まります。この時期ここだけでしか味わえない特殊な祭りですので、時期が合えば参加を検討してみてはいかがですか？「台南人の心意気」を感じることができます。怪我にはくれぐれも気をつけて。

[材料]
米 ……… 200g
もち米 ……… 100g
エビ ……… 150g
チャーシュー ……… 70g
ソーセージ ……… 40g
鶏むね肉 ……… 150g
干しシイタケ ……… 4個
卵 ……… 2個
ハスの葉 ……… 1枚
　(直径70cm前後のもの)

[調味料]
卵白 ……… 1個分
塩 ……… 小さじ1/2
味の素 ……… 小さじ1/2
片栗粉 ……… 小さじ2
酒 ……… 小さじ1/2

[作り方]
1．米ともち米を混ぜ合わせ炊き上げ、取り出して冷ましておく。

2．干しシイタケを水で戻し、0.5cm角のみじん切りにする。チャーシューとソーセージも同じ大きさのみじん切りにし、干しシイタケとあわせておく。

3．鶏むね肉を0.5cm角のみじん切りにする。調味料をすべて混ぜ合わせて、半量を鶏むね肉と混ぜ合わせておく。

4．エビの殻を剥き、背ワタを取り除く。少量の塩(分量外)で揉んでぬめりを取ったらよく水で洗い、水気をふき取って作り方3で混ぜ合わせた残り半分の調味料と混ぜ合わせておく。

5．ハスの葉の茎を切り取り、沸騰したお湯で5秒ほど茹でて柔らかくしておく。

6．鍋に揚げ物油を入れて160度に熱し、作り方4のエビを揚げて火を通す。エビに火が通ったら火を止め、作り方3の鶏むね肉を加えて余熱で20秒ほど火を通す。両方に火が通ったら取り出して油を切っておく。

7．作り方6の鍋に少量の油を残して加熱し、卵を割りいれて溶きながら卵焼きを作る。卵に火が通ったら作り方2の干しシイタケ、チャーシュー、ソーセージを加えざっとかき混ぜながら炒める。続いて作り方1のご飯を加えて3分ほど強火で炒める。作り方6の鶏肉とエビを加え混ぜ合わせて炒飯を作ったら火を止める。

8．直径約20cmほどのどんぶりにハスの葉を置き、作り方7の炒飯を中央に盛り付ける。周辺のはみ出した葉を折りたたむようにしてかぶせ、どんぶりをひっくり返して蒸篭に乗せる。葉の中央に箸などで数箇所穴を空け、蒸し器にかけて強火で20分蒸す。

9．取り出したら器にのせ、葉と茎の連結部分を丸く切り取って完成。

Point!
実はハスの葉さえあれば、調理済みの好みの炒飯や炊き込みご飯を包んで蒸すだけで作れます。

更に本格的に作るには調味料や具材を宴席に合わせて選ぶなどの工夫が必要ですが、日本で作るならあり合わせの材料で十分です。

干し貝柱などの出汁の出る具材を加えるとうま味アップ！

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