難易度:☆☆ 調理時間:1時間以内
またまた登場の中華鶏肉料理です。その名も『大千子雞│大千子鶏』。鶏もも肉をピーマンとあわせたソースで食べる料理です。
この『大千子雞』、なんともダイナミックな名前ですね。水墨画の達人といわれた「張大千」という方が非常に愛した料理なのでこの名前がついています。
張大千は1999年四川省生まれ、書家、水墨画かとして非常に有名で、西洋では「東洋の筆」とも称されるほどの人気を博しました。1917年には日本の京都に遊学し染物の勉強をしたそうです。張大千の日本留学時代、近所の中華料理屋が独自に開発した料理をこよなく愛したといわれ、この『大千子雞』はその料理が元になっているとされます。日本の中華料理屋が独自に開発して、中国人に愛されたという複雑な由来を持つ料理なのです。残念ながらこの中華料理屋で働いていた料理人の名前は分かっていません。
張大千の故郷が四川なので『大千雞塊』などと書かれて四川料理に分類されることがあります。また張大千の祖籍が広東省なので、『大千仔雞』などと書いて広東料理とされることもあります。後世に料理の取り合いが起きてしまうほど張大千は偉大だったということでしょう。
興味のある方は画像検索などで「張大千」を検索してみましょう。息を呑むほど美しい水墨画の世界を堪能してください。特に青緑で彩色された四川省の山水画は見事の一言です。
それでは、かの張大千が愛した『大千子鶏』を日本でも再現してみましょう。
[材料]
鶏もも肉 ……… 2本
ピーマン ……… 1個
トウガラシ ……… 4本
ニンニク ……… 3個
花椒 ……… 大さじ1
ネギ ……… 1本
ショウガ ……… 20g
[調味料1]
卵 ……… 1個
塩 ……… 小さじ1/3
胡椒 ……… 少々
醤油 ……… 小さじ1
紹興酒 ……… 少々
[調味料2]
醤油 ……… 大さじ1
酢 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1/2
ごま油 ……… 少々
片栗粉 ……… 少々
塩 ……… 少々
酒 ……… 少々
胡椒 ……… 少々
[作り方]
1.ネギはぶつ切りにする。ショウガはうす切りにする。ニンニクはみじん切りにする。ピーマンは種を抜いて千切りにする。鶏もも肉は骨を外し、細長く切っておく。
2.ボウルにネギ、ショウガ、鶏もも肉、紹興酒を入れ、全ての調味料1を混ぜ合わせたものを加えて鶏もも肉に馴染むようによく混ぜ合わせる。そのまま30分ほど置いておく。
3.すべての調味料2をよく混ぜ合わせて味を整え、フライパンで一度沸騰させてソースを作る。粘度は水を加えて調節する。
4.鍋に揚げ物油を180度に熱し、作り方2の鶏もも肉を揚げて火を通す。火が通った鶏肉は取り出して油を切っておく。
5.フライパンに少量のサラダ油(分量外)をひき、花椒を弱火で炒めて香りを出したら、作り方2で鶏肉を浸けるのに使ったショウガ、ニンニク、ピーマン、トウガラシを炒める。
6.作り方5のフライパンに作り方4の鶏もも肉を加え、ソースを振りかけて混ぜ合わせた完成。
Point!
調理ステップが多いですが、がんばって作りましょう。焦がすととたんに風味が落ちるので、火加減はとても重要です。
レシピ通りの食材が基本ですが、シイタケやタマネギを加えて作ることもあります。
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