難易度:☆ 調理時間:
士林夜市五大名物料理の一つ(?)といわれる『大餅包小餅│士林名物餅パイ』のレシピを紹介します。1980年に店長のふとした思い付きではじまった料理とははたして…?
一般に言われる「士林夜市五大名物」はこの『大餅包小餅』をはじめ『燴炒花枝羹』、『檸檬愛玉』、『士林大香腸』、『藥燉排骨』の五つ。ですが、一般にはあまり浸透していません(笑)。筆者もこの記事を書くために調べて初めて知りました。
もともと士林の夜市でサクサクの『酥餅』を売っていた陳慶昌氏は、ある日友人を呼んで自分の店の前で『大餅』の販売をさせます。商売は可もなく不可もなく営業していましたが、ある日『大餅』を作っていた友人が病気になり、店を畳むことになりました。陳慶昌氏は友人に感謝の意を込めてしばらく一人で『大餅』と『酥餅』を販売していましたが、1980年のある日、突然何かを閃いて『大餅』で『酥餅』を包んでしまいます。
そしてなぜかこれが大ヒット。 今では士林夜市の名物と呼ばれるまでになりました。もちろん塩以外何の味も付いていないただの小麦粉料理というわけではなく、中に色々な具を詰めて食べます。
この『大餅包小餅』の元祖である「老士林大餅包小餅」というお店。今でも営業していると思うのですが、もともとあった場所は現在区画整備の工事中で鉄柵が張り巡らされています。電話は繋がるのですが、FAXのような音(?)がするので、何処に移転しているのか調べられませんでした。というわけで士林夜市を訪れたら、元祖ではない他のお店でお楽しみください。
住所は
台北市士林區基河路60號(士林夜市第533攤)
士林夜市の室内フードコートで食べられます。
[材料1]
中力粉 ……… 550g
塩 ……… 小さじ1/4
サラダ油 ……… 大さじ5
熱水 ……… 300cc
冷水 ……… 300cc
[材料2]
薄力粉 ……… 70g
ラード ……… 100cc
[調味料]
ツナ缶 ……… 適量
[作り方]
1.材料1の中力粉、塩、サラダ油をボウルに入れ、沸騰直前の熱水を加えてざっとかき混ぜる。手早く混ぜ合わせたらすぐに冷水を加えて、表面に光沢が出るまで良く混ぜ合わせる。生地が出来たら濡れ布巾をかぶせて15分ほど寝かせておく。
2.生地の5分の3をちぎりとり、これを6等分して麺棒で厚さ2mmほどの円形に延ばす。フライパンに少量の油をひいたら、両面に軽く焦げ色が付くまで焼いて「大餅」の完成。
3.材料2を光沢が出て粘らなくなるまで混ぜ合わせたら、作り方2で残しておいた「大餅」の残り2/5の生地と重ねて何度か折りたたむようにして混ぜ合わる。これを6等分して円形に成形した後、濡れ布巾をかぶせて20分ほど寝かせておく。
4.寝かせた生地を手のひらで丸めて楕円形に成形した後、更に15分ほど寝かせる。
5.鍋に揚げ物油を入れて140度まで熱し、作り方4の生地を入れて全体がきつね色になるまで揚げる。油を切って「小餅」の完成。
6.作り方2の「大餅」の生地の上に作り方5の「小餅」を乗せ、手のひらで押さえるなどして「小餅」を砕く。適量のツナをのせたら、「大餅」の生地で包んで完成。
Point!
大餅の生地はそのまま餃子やワンタンの皮としても使えます。沸騰直前というか沸騰したお湯で小麦粉を少し変性させてから作るのが特徴です。
ツナ以外にもピーナッツ、ゴマ、タロイモ、カレー、小豆餡などいろんなものを小餅と共に包んで食べます。クレープみたいなものなので、果物やチョコレートソース、生クリームなどを一緒に包んでもいいかもしれません。
西洋風に作るならクレープでパイを包むと…、ほとんど同じような料理が出来ます。お菓子作りが得意な方はクレープ包パイを作った方がおいしく作れそうです。
0 コメント :
コメントを投稿