難易度:☆ 調理時間:30分以内
少数民族料理第三弾は白族(ペー族)の『牛奶煮弓魚│コイの牛乳煮込み』のレシピです。砂糖を加えた牛乳で魚を煮込んで作るだけ。非常にお手軽な民族料理です。
白族は雲南省大理に自治区を持ち、他にも湖南、湖北、貴州などに分布しています。未婚の女性は白い羽飾りを頭に付けるのが慣わしで、これが民族名の由来ともなっています。白い帽子に赤いシャツ、白いズボンというのが伝統的な(未婚)女性のいでたちです。中国全土に200万人ほど居住しています。
以前紹介したイ族と同じく原始巫術や鬼神信仰を残しており、鵜飼をしたりワサビを食べたり日本と類似の文化を持つことなども特徴です。独特の白語という言語をもち、唐代には漢族との交流の中で独自の文字を持つまでに進んだ文化を持っていました。元代に中華の範図に組み入れられるまでは数千年にわたって雲南省で独自の文化を保って暮らしており、特に古代白語で書かれた文献は周辺地域の文化や風習を知るための貴重な資料となっています。
白族が多く居住する雲南省大理はその名前から分かるように古代から大理石の産地として知られ、これを買い付けに来た他民族と交流するうちに様々な文化を取り入れながら発展してきたと考えられています。特に唐代から宋代にかけては白族独自の支配地域を持つまでになり、時の王朝にときどき朝貢したりもしています。
料理は牛乳を多用したものが特徴で、今回紹介する『牛奶煮弓魚』以外にも牛乳を使った料理がたくさんあります。どれも本家の中華料理とは一風変わった材料をシンプルな調理方法で味付けしたもので、一度は食べてみたいものですね。
伝統的に外から来たお客さんを熱烈に歓迎する風習があるそうで、特にお茶と点心を使ったおもてなしはとても有名だそうです。
[材料]
コイ ……… 500g
大棗 ……… 50g
桂円 ……… 30g
[調味料]
氷砂糖 ……… 50g
牛乳 ……… 500g
砂糖 ……… 75g
[作り方]
1.コイをよく洗い、ウロコをきれいに落としてから三枚におろす。
2.大棗はみじん切りにする。氷砂糖を細かく砕いておく。
3.鍋に牛乳とコイ肉を入れ、加熱して沸騰させたら、大棗、桂円、氷砂糖、砂糖を加えて15分ほど煮込む。
Point!
桂円は殻を割り、中の果肉だけを使います。竜眼肉とも言います。
大棗と桂円は牛乳が沸騰してから加えましょう。
もともと淡水に住む「弓魚」というコイ科の魚を使います。日本にはいないのでコイで代用していますが、それもない場合は他の白身魚で代用しましょう。
牛奶煮弓魚│コイの牛乳煮込み
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2014年8月29日金曜日
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