雞頭實粥│芡実粥

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
本日の薬膳料理は『雞頭實粥│芡実粥』、ご飯で作るお粥に「芡実」という生薬を入れたシンプルな薬膳料理です。

宋代に書かれた老人の養生のための書籍《養老奉親書》に収録されている薬膳料理で、原典から記載を抜き出して見ましょう。

<目録> 上籍 食治老人眼目方第二
<篇名> 二
<属性> 食治老人益精氣、強意志、聰利耳目、雞頭實粥方。
雞頭實(三合) 上煮令熟、去殼、研如膏。入粳米一合、煮粥、空腹食。

このようにもともと老人の視力低下に使われる薬膳料理だったようです。料理名にある「雞頭實(鶏頭実)」は、現代の「芡実(けんじつ)」のことで、これはオニバスの実を乾燥させた生薬です。台湾料理の『四神湯』にも使われています。

《本草綱目拾遺》によると芡実は“嘉泰會稽志:芡一名雞頭、山陰梅市產之最盛。有數等、小白皮最佳、大白皮、中白皮其皮皆不逮也。造粉與藕菱同法。益精氣、強智力、靈耳目、固精添髓(養余月令)。九龍丹販翁醫要:治腎水不足、邪火淫動、遺精淋濁等症。枸杞子酒蒸、金櫻子焙、山楂肉炒、石蓮肉炒、蓮鬚焙、熟地搗膏、芡粉炒、白茯苓、當歸等分、共為末、煉蜜丸如桐子大、每服三錢、空心白滾湯下。”と記載されており、 「精気を益し、智力を強め、耳目を霊し、精を固め隋を添える」効能があることが分かります。現代中医学では補脾去湿、益腎固精の効能があるとされます。

香ばしい煎茶のような香りがし、多くの薬膳料理に使われる薬物です。

また、この『雞頭實粥』には尿蛋白を治療する働きがあることが分かっており、慢性の腎炎などに臨床応用されることがあります。なかなか優秀な薬膳料理です。とても食べやすいお粥ですので、疲れたときなどに作ってみましょう。


[材料]
芡実 ……… 30g
米 ……… 100g
水 ……… 適量

[調味料]
塩か砂糖 ……… 適量

[効能]
固渋、益腎、補脾、慢性糸球体腎炎、腎盂炎、足腰の痺れ、視力低下など。

[作り方]
1.米を研いで水に浸けておく。芡実は水で洗って雑物を取り除いておく。

2.炊飯器に米と適量の水を加え、スイッチを入れて粥を作る。出来上がったら好みで適量の塩か砂糖を加えて完成。

Point!
普通のお粥を作る手順で作れます。簡単です。


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