難易度:☆ 調理時間:30分以内
日本で作れる東南アジア料理も無事終了!いつもの『日本で作れる台湾料理』シリーズが戻ってきました!約一ヶ月、楽しんでいただけたでしょうか?
復帰第一弾は『蠔油生菜卷│オイスターソース風味ロールキャベツ』のレシピです。日本でも家庭料理として人気の『ロールキャベツ』を中華風に作ってみます。スープで煮込まず蒸して作るのが中華風です。
この料理でも使う「オイスターソース」は中華料理では欠かせない調味料です。以前の記事『蠔油鳳翼│手羽先のオイスターソース焼き』 に簡単に説明していますが、今回は別の角度からオイスターソースの秘密に迫って見ましょう。
広東省南水鎮で李錦裳氏のひょんなひらめきから生まれたオイスターソース、1888年に日本や台湾でもおなじみ「李錦記」という会社を作り本格的に販売を開始します。1902年に工場が消失してしまい、これを機にマカオに本拠地を移します。李錦記はオイスターソースと「蝦醤(アジアンカレーシリーズで登場した「Belacan│アミ漬け」の中国版です)」の二枚看板をアメリカに輸出することで財をなします。「李錦記」開業当時は中国人の購買力が低く、国内で売っても利益が出せないとして最初から海外市場に目をつけた社長(特に二代目)のビジネス手腕は特筆に価します。二代目社長の時期に本拠地を香港に移しました。
中国企業にしては珍しく古くから品質管理部門を作り徹底した衛生・品質管理にこだわり続け、1970年代から日本にも輸入され中華といえばオイスターソースのブランドイメージを確固たるものにします。現在は調味料だけで年間100億元(1650億円)の売り上げがあるといいます。日本の食品会社と比べるなら、森永やカルビーが同じ規模の売り上げ高があります。
「李錦記」を筆頭に、香港に本拠地を置く「同珍醬油」、「淘大食品」、「八珍甜醋」の四つの会社を指し「香港四大醬園家族」と言います。どのメーカーもとてもおいしい醤油やソースを販売していますので、名前を覚えておくといい香港土産になりそうです。李錦記のHPにはオイスターソースを使った様々な料理のレシピが紹介されているので中国語が分かる方はそちらを参考にしてもよいでしょう。広東風の珍しい料理が多いので、当HPでもそのうちいくつか紹介してみたいと思います。
それではオイスターソースを使ったちょっと変わったロールキャベツ『蠔油生菜卷』、ぜひお楽しみください。
[材料1]
キャベツ ……… 12枚
エビ ……… 150g
豚ひき肉 ……… 200g
シイタケ ……… 60g
タケノコ ……… 60g
[調味料1]
片栗粉 ……… 大さじ1と1/2
塩 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1と1/2
胡椒 ……… 小さじ1
固形ブイヨン ……… 小さじ1
ごま油 ……… 小さじ1
[調味料2]
オイスターソース ……… 大さじ1と1/2
塩 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
固形ブイヨン ……… 小さじ1
片栗粉 ……… 30g
水 ……… 60cc
[作り方]
1.キャベツの芯を切り取り、沸騰したお湯でゆでて火を通した後、取り出して冷水に浸けておく。シイタケ、タケノコはみじん切りにする。
2.エビは殻をむいて背ワタを取った後、みじん切りにする。エビと豚ひき肉とあわせて調味料1の片栗粉と塩を加え、粘りが出るまでよくかき混ぜる。続いてシイタケ、タケノコと残りの調味料1を加えてよく混ぜ合わせ冷凍庫で20分ほど、シャーベット状になるまで冷やしておく。
3.調味料3のオイスターソース、塩、砂糖、固形ブイヨンを混ぜ合わせてフライパンなどにいれ、弱火で加熱して沸騰させたら、水で溶いた片栗粉を加えてとろみをつけソースを作る。
4.作り方1のキャベツの葉に作り方2の餡を約40gのせて包む。小皿に乗せて蒸し器で10分ほど蒸したら、作り方3のソースをかけて完成。
Point!
冷凍庫に入れるのは餡を固めるためで、正確にシャーベット状にする必要はありません。ある程度冷えると肉の脂肪分が凝結して固まるので、適当なところで取り出してキャベツに巻いてしまいましょう。
白菜の葉でも作れます。ソースが中華風なので、キャベツよりも白菜で作った方が合うかもしれません。好みで変えてください。
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