貴妃痤瘡飲│楊貴妃のニキビ薬膳

難易度:☆☆ 調理時間:30分以内
当代随一の美貌を誇ったとされる「楊貴妃」、日本でも一度は名前を耳にしたことがある方も多いはずです。実在の人物で唐の玄宗皇帝に愛された美女とされます。本名を楊玉環といい、貴妃は妃としての順位を表します。

玄宗皇帝は息子の妻だった楊貴妃(当時16歳)を略奪する形で自分のものにしてしまいます。数々のエピソードが伝わっていますが、結局王は骨抜きにされて政治が機能しなくなり、内乱が勃発してしまいます。内乱とはいえ一時は唐の都である長安が陥落し、燕という短期王朝を樹立されてしまったほどです(「安史の乱(安禄山の乱)」といいます)。この乱の首謀者であった安禄山ともスキャンダラスな関係にあったとも言われています。

彼女自身は非常に聡明で多くの楽器に長けていたそうで、嫉妬深くはあったそうですが本人に問題があったというよりは、家族の欲深さや周りの男性が自身をコントロールできなくなってしまったことから起こった悲劇といえます。最後は乱の責任を問われ首吊りに処せられてしまいます。756年、37歳でした。玄宗皇帝治世の前半は「開元の治」と称されるほど見事に統治され、“中国史上”もっとも安定した時期であったとされ、唐の文化は絶頂を極めます。唐代最高ではなく、中国史上最高とされる時代です。それはもう美しく賑やかで楽しく安らかな治世だったことでしょう。それがたった一人の女性により混乱させられるのです。まさに傾国と呼ぶにふさわしい女性です。

彼女の死後、靴の片方を手に入れた農民が見物料を取って見せてまわり、大富豪になったという逸話も伝わっています。また白居易に長恨歌として詠まれ「比翼連理」の故事の由来ともなりました。ちなみに山口県には楊貴妃が死を逃れて日本に逃げてきたという伝説が残されており、楊貴妃の墓も建てられています。 トンデモ説とは言い切れない理由や論証もあるので、あながち間違っていないかもしれませんね。 

この薬膳料理は楊貴妃が18歳のとき、おでこにできたニキビを気にして侍医に作らせた処方が元になっています。数日でニキビはすっかり消えてしまったということです。熱毒侵邪のニキビにとても効果があります。

[材料]
山梔子 ……… 12g
水牛角 ……… 6g
当帰 ……… 9g
桃仁 ……… 9g
五霊脂 ……… 9g
大黄 ……… 9g
芒硝 ……… 9g
桂枝 ……… 6g
海金沙 ……… 6g
甘草 ……… 3g
[調味料]

白砂糖 ……… 20g

[効能]
清熱、解毒、散結、消炎

[作り方]
1.水牛角以外の材料を洗って雑物を落とし、綿の袋に入れる。水牛角はすりつぶして粉にする。

2.鍋に適量の水を入れ、作り方1の綿袋を入れて弱火で25分ほど煎じる。液を漉し取り白砂糖と水牛角粉を加えて完成。

Point!
現代漢方でもよく使われる「桃核承気湯」などに近い配合です。清熱効果はこちらの方が優れています。

海金沙や五霊脂が入っているのが職人技ですね。なかなか日本では考え付かない処方といえます。

本来は犀角を使いますが、さすがにアレなので水牛角で代用しています。

たぶん4-5日分で2000円ほどで作れるはず。ニキビにお悩みの方はメールでご相談ください。


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