難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日は『鮮香菇蝦球│シイタケとエビの蒸し物』のレシピを紹介します。台湾家庭料理の一つですが、レストランやビュッフェでも食べられます。
中国語でシイタケの正式名称は「香菇」といいます。しかしシイタケを指す中国語には色々なバージョンがあり、その数はなんと10種類以上。まずは栽培する季節で呼び分ける「春菇」、「夏菇」、「秋菇」、「冬菇」。産地で分ける「北菇」、「南菇」。かさの厚さで分ける「薄菇」、「厚菇」。かさの模様を強調した「花菇」、生薬としては「香蕈」、日本からの輸入品はそのまま「椎茸」と呼び、ほかにも地方名などを合わせると膨大な数の呼び名があります。
日本では古くから栽培が行われており、中国を訪れる僧らはよく手土産として干ししいたけを持ち大陸に渡ったといわれます。日本産の椎茸は戦後しばらくまで中国に大量に輸出されていましたが、品種と栽培方法は案の定中国にコピーされてしまいました。現在は安い中国産を日本が大量に輸入するという逆転現象が起きており、栽培農家が悲鳴を上げています。韓国のイチゴやナシの例もありますので、特定品種の海外持ち出しは厳しく制限すると共に国際的にも厳しい監視と輸入の規制などを行う必要があるでしょう。アメリカはこういうところ容赦ないんですけどね。
広大な中国では800年以上前からシイタケの栽培が行われており、仏教徒にはなくてはならない食材として日本にも移入、その後中国での栽培は国内の混乱もあってほとんど行われなくなっていましたが、戦後あたりから次第に盛り返します。近代に入ってからは福建省で大規模な栽培が行われるようになりましたが、人件費の高騰によって次第に内陸部に生産地が移りつつあります。国内でも人件費に格差のある中国ならではの減少といえるでしょう。そのうち中東や中央アジア、アフリカ産のシイタケが日本にも輸出される日が来るかもしれませんね。
シイタケなどキノコ類の自宅栽培キットはイスラムの国でも大ヒットしそうな気がします。
[材料]
シイタケ ……… 5個
エビ ……… 150g
ネギ ……… 30g
[調味料1]
酒 ……… 小さじ1
塩 ……… 少々
胡椒 ……… 少々
卵白 ……… 卵半個分
片栗粉 ……… 小さじ1/2
[調味料2]
水 ……… 150cc
醤油 ……… 小さじ1
味の素 ……… 小さじ1
水溶き片栗粉 ……… 少々
ごま油 ……… 少々
[作り方]
1.エビは殻を剥いて背ワタを取り、包丁でみじん切りにしておく。ネギはみじん切りにする。エビ、ネギと調味料1をよく練り合わせ、冷蔵庫で10分ほど漬けておく。
2.シイタケの石づきを取り、かさの裏側に片栗粉(分量外)を振りかけておく。
3.作り方1のエビの身を作り方2のシイタケのかさの裏側に盛り付け、蒸し器で15分ほど火が通るまで蒸す。
4.鍋に調味料2の水、醤油、味の素を入れ、沸騰したら水溶き片栗粉でとろみをつけてソースにする。
5.作り方3で火を通したシイタケとエビを器に盛り付け、作り方4のソースを掛ける。最後にごま油を振りかけて完成。
Point!
シイタケの石づきは使いません。みじん切りにしてエビに練りこんでもいいでしょう。
ソースはきちんとダシを取ったものの方が良く合いますが、ひと手間かかるのでお好みで。
シイタケのかさの側の丸くなっている部分を軽く平らに切り落としておくと、器に盛りつけるときに安定します。こちらもお好みで。オーブンで焼いても作れます。
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