四物湯│四物湯
本日は同名の漢方処方がある薬膳料理の『四物湯』です。同名の漢方処方が薬局方に収載されているため、『十全大補湯』などと同じくそのままの名前では販売できないと思います。ですが、台湾では普通に売っています。(材料を個人輸入するなら問題なし。まぁ、日本では単独で使うことは稀なんですが…。)ちなみに「しもつとう」と読みます。
スーパーでパックに入った薬材を買うこともできますし、街中の漢方薬局でも一般人が材料を購入することもできます。日本よりも漢方薬が生活に根付いている台湾ならではの料理といえましょう。
『四物湯』は『薬膳排骨湯』などを提供するお店で普通に食べることができますが、それよりも「月子」と呼ばれる出産を終えた婦人が養生のために食べる料理として非常に有名です。
ちなみに女性だけではなく、もちろん男性も食べられます。
『四物湯』はその名の通り、四つの材料で作るスープ料理です。豚の骨付きばら肉を煮込むことが多いですが、鶏肉などを煮込むこともあります。使う材料は全てほんのりとした甘みを持つものなので、他の調味料を加えなくても自然の甘さを楽しめます。すこし薬臭いですけど…。
そしてなぜか同名の料理で別の四つの材料で売られているのもあります。例えば、大棗、枸杞、高麗人参、甘草の四つを使い四物湯と称するものが売られていたりするのですが、厳密には偽物です。これらを加えて『加味四物湯』として作ることはあっても、これだけを四物湯ということはありません。ここで紹介するレシピが正しいものですので、間違えないようにしましょう。
調理に塩は使いませんが、味が物足りない人は少量加えて作るといいでしょう。材料はお近くの漢方薬局に相談してください。
難易度:
☆☆
調理時間:
1時間以内
材料:
豚骨付きばら肉 ……… 600g
当帰 ……… 5g
川芎 ……… 5g
熟地黄 ……… 5g
芍薬 ……… 5g
水 ……… 1300cc
調味料:
塩 ……… 好みで少々
酒 ……… 200cc
作り方:
1.材料をよく洗い、豚ばら肉は熱湯で茹でてアクを抜いておく。
2.材料を鍋に入れ、水、酒を加える。強火で加熱し、沸騰したら弱火で1時間ほど煮込む。
3.好みで塩で味を整えて完成。
Point:
台湾人は普通塩を使わずに調理し、そのまま食べますが、かなり味気ないので塩をすこし加えて食べてください。
豚肉だけを食べ、普通は他の材料は食べません。熟地黄だけは溶けて豚肉に絡みます、そのまま一緒に食べてください。
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