肉粽│台湾ちまき
日本では端午の節句などの特別な機会でもないとあまり食べないちまきですが、台湾では軽食として一定の地位を保っており、市街地各所の屋台で食べることができます。本日はそんな台湾のちまき料理である『肉粽』のレシピを紹介します。
日本のちまきも中国から平安時代に伝わってきたものなので、基本的な作り方は同じです。国を嘆いて入水自殺した屈原の故事と共に導入されたため、ほとんどの国・地域では彼の命日である端午の節句にちまきを食べる風習が見られます。
もち米と具を笹の葉で包んで蒸すという調理法法はほとんど変わりませんが、各国でそれぞれ特徴ある味付けやアレンジが加えられており、食べ比べも楽しい料理です。
中国では四面体の北部粽と細長い南部粽に大別され、台湾の『肉粽』は基本的に中国南部粽に分類されます。更に台湾のちまきは北方粽と南方粽に分けられ、北のは南のものに比べて油っぽくて小ぶりであるなどの特徴があります。ちなみに北方粽はゴルフボールからテニスボール大、南方粽は握りこぶし大くらいの大きさです。
更に台湾には国民党が連れてきた大陸各地の軍人により、多くのちまきの製法が伝わり、技術の交差が行われました。それゆえに台湾のちまきの製法は非常に多彩でそれぞれに特徴があります。台湾旅行時にはこれらの点に注意して肉粽を食べてみてはいかがでしょうか?
屋台で食べる時は『海山醤』などをかけて食べます。
難易度:
☆☆☆
調理時間:
下準備+3時間
材料1:(12個分)
もち米 ……… 600g
卵黄 ……… 6個
水 ……… 800cc
笹の葉 ……… 24枚
(なるべく大きなもの)
材料2:
豚肉 ……… 300g
干しシイタケ ……… 6個
砂糖 ………10g
調味料1:
醤油 ……… 大さじ2
五香粉 ……… 小さじ1/4
胡椒粉 ……… 少々
調味料2:
五香粉 ……… 小さじ2
胡椒粉 ……… 小さじ2
サラダ油 ……… 大さじ5
醤油 ……… 大さじ5
下準備:
1.ボウルに卵を割り入れて卵黄だけ取り出し、卵黄が埋まるくらいの塩(分量外)をまぶして1日ほど置いておく。卵黄の水分が抜け、手でつまめる程度の固さになっていれば卵黄の塩漬けの完成。(Point参照)
作り方:
1.笹の葉は水に3時間ほどつけて柔らかくしておく。もち米はよく洗う。豚肉は長さ3cmほどの短冊状に切る。干ししいたけは100ccほどの水(分量外)につけて柔らかくしておき、石づきを取り除いて半分に切る。卵黄の塩漬けは半分に切る。
2.作り方1の豚肉、干しシイタケと戻し水、材料2の砂糖、調味料1を鍋に入れ、弱火で10分ほど加熱して豚肉に火を通す。干しシイタケの戻し水がなくなったら火を止める。
3.炊飯器にもち米と水を入れ、沸騰してから5分ほど加熱する。調味料2をすべて加えよく混ぜ合わせておく。
4.笹のはを2枚交差させ手のひらで漏斗状にして持ち、作り方3のもち米を半分ほどまで詰めて、押し固めた後、肉、シイタケ、卵黄の塩漬けを上に置き、更に上にもち米を乗せ強く押し固める。笹の葉を巻いて蓋をした後、四面体になるよう形を整えたこ糸で縛る。これを12個作る。
5.蒸し器で20分ほど蒸して完成。
Point:
下準備の卵黄の塩漬けは本来『鹹蛋』というアヒルの卵の塩漬けを使いますが、日本ではまず手に入らないので普通の卵黄から作ります。卵黄のしょうゆ漬けでもOKです。
生の笹の葉を使う場合は洗うだけでよく、3時間水につける必要はありません。
作り方3の時点ではもち米に完全に火は通しません。表面が透明になるくらいで取り出し、そこに調味料をしみこませ、蒸すことで火を通します。
栗や落花生など蒸すと柔らかくなるものを加えてもおいしいでしょう。
このレシピは小ぶりな北方粽の作り方です。蒸して作る以外にもそのまま油で揚げて作る調理法法もあります。
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