水煮肉片│豚肉とレタスの辛子煮込み
そういえばいままでレタスを使った料理のレシピを紹介したことがなかった気がします。台湾におけるレタスの呼称はとても独特です。辞書には『萵苣』という単語が載っていますが、実際には余り使う人はいません。市場や飲食店ではなぜか『大陸妹』、『A菜』といった呼び方をし、こちらのほうが多用されます。はじめてみた時は何の野菜かと思ったものです。
どちらも誤用の定着が由来で、大陸妹は、ある中国の野菜の名前が客家語の『大陸妹』 と発音が似ており、またその野菜がレタスに似ていたので、レタスを大陸妹と誤記するようになったのが始まりです。
『A菜』は福建から台湾にかけての方言が由来で、これもレタスに似た野菜の名称がレタスの別名として定着しました。台湾語もそうですが、中国の方言は発音があっても表記する漢字がないことがあます。ちょうど発音が同じアルファベットのAを代用表記に使うようになったのがA菜の始まりです。
ときどき料理名にも『○○A菜』、『○○大陸妹』といった使われ方をします。台湾旅行時に見つけたらレタスのことだと思い出しましょう。
というわけで本日は豚肉とレタスのピリ辛煮込みを紹介いたします。 台湾で食べる辛味の料理はほとんど四川料理がオリジナルです。この料理ももともとは四川料理ですが、台湾風に辛味を抑えてありますので、寒い冬の夜にでもお試しください。
参考:何石松, <從客語教學看本土教育的內涵〉, 2003,《本土教育研討會論文集上》, 台北市立師範學院.
難易度:
☆
調理時間:
30分以内
材料:
豚もも肉 ………130g
レタス ……… 60g
生姜 ……… 15g
ニンニク ……… 3個
花椒 ……… 6g
乾燥唐辛子 ……… 20g
白ゴマ ……… 少々
ネギ ……… 少々
調味料1:
醤油 ……… 大さじ1
胡椒 ……… 小さじ1/2
ごま油 ……… 小さじ1
酒 ……… 大さじ1
片栗粉 ……… 少々
調味料2:
ラー油 ……… 大さじ1
醤油 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 大さじ1
酢 ……… 小さじ1
中華スープ ……… 150cc
ごま油 ……… 大さじ1
片栗粉 ……… 3g
水 ……… 20cc
作り方:
1.豚もも肉は箸でつまめるサイズに切り分けて、混ぜ合わせた調味料1と一緒にビニール袋に入れて振り混ぜ10分ほど置いておく。
2.レタスはよく洗ってぶつ切りにし、沸騰したお湯にサッとくぐらせておく。生姜、ニンニクはスライスにする。調味料2の片栗粉は水に溶いておく。
3.熱した鍋にサラダ油(分量外)をひき、生姜、ニンニク、花椒を炒めて香りを出す。調味料2をすべて加えて沸騰させる。沸騰したら作り方1で漬けておいた豚肉を加え、煮込んで火を通す。
4.別の鍋で乾燥唐辛子を少量の油で炒めて香りを出し、作り方3の豚肉の上に炒めた油ごと乗せる。 上から白ゴマと刻んだネギを振りかけて完成。
Point:
見るからに辛そうな豚肉料理がですが、実際辛いです。辛さは仕上げの唐辛子を炒めた時に一緒にかける油と、調味料中のラー油が由来です。辛くないラー油を使うか、唐辛子の量を減らすなどして調節しましょう。
少量の味噌(小さじ1ほど)を加えると、まろやかな味になります。
0 コメント :
コメントを投稿