難易度:☆☆ 調理時間:2時間
魯菜と呼ばれる山東料理からちょっと変わった焼肉料理『雙烤肉│双烤肉』のレシピを紹介します。名前の通りな豚バラ肉を直火とオーブンで焼いて作ります。普通はクレープのような小麦粉で作った生地に巻いて食べることが多いようです。
この料理の生まれた山東省は日本の中国地方をずーーッと西に伸ばして、遼東半島を越えて渤海の反対、山東半島を有する地域です。ビールで有名な青島市があります。歴史的に日本との関係が強く、朝鮮族が多く居住するため韓国とも強いつながりがあります。このため日本、韓国両国から莫大な投資を集めて工業化することに成功しており、中国国内では広東、江蘇省に次ぐ第三位の経済規模を誇ります。上記三省だけで中国のGDPの三割を稼いでいるのですが、このうち一つの省だけで韓国のGDPに匹敵する経済規模といえばそのすごさが分かるでしょうか?
古代周の時代には「魯」と呼ばれる国があり、この字を略称にも用います。孔子、孟子、孫子、さらには諸葛亮公明など多くの著名人を輩出した土地であり、古くから学問も盛んです。もちろん世界で最も古い孔子廟(世界遺産)はここにあります。
山東省は古代から塩の産地として知られ、塩+素材の美味さを生かした料理が多いのが特徴です。また泰山周辺の動物や海の幸を「孔子に捧げる」ために特別に調理した他の地域では見られない独特の料理も多くあります。残念ながら台北市には(台湾全土にも?)山東料理のレストランは(たぶん)ありません。誰か山東料理のレストランと台湾で見つけたら、ぜひ筆者までご連絡を!
ないものは作ってしまえ!ということで、比較的簡単に作れる山東料理『雙烤肉│双烤肉』のレシピです。
[材料]
骨付き豚バラ肉 ……… 2500g
卵白 ……… 4個分
水溶き片栗粉 ……… 200g
[調味料]
味噌 ……… 適量
ネギ ……… 適量
豆板醤 ……… 適量
[作り方]
1.骨付き豚バラ肉に鉄串を刺し、直火で皮の面から表面の水分が飛び軽く焦げ目が付くまで焼く。
2.作り方1の骨付き豚バラ肉を80度のお湯に付けて5分ほど加熱し取り出す。皮の表面を包丁などで薄く剥ぎ(→Point参照)、再び今度は沸騰したお湯に付けて8割ほど火を通す。
3.卵白と水溶き片栗粉を混ぜ合わせ、骨付き豚バラ肉の身の付いているほうの表面に刷り込む。皮の面には塗らない。
4.200度に熱したオーブンに作り方3の骨付き豚バラ肉を入れて30分加熱する。
5.火が通った骨付き豚バラ肉を各部位ごとに切り分け、器に盛りつける。味噌、ネギ、豆板醤など(すべて分量外)好みの調味料を添えて完成。
Point!
豚肉の皮一番外側は最もコラーゲン濃度が高く、加熱すると大量の油を出して粘ります。この部位を除いて焼くことで、豚ばら肉でありながら最低限の脂を残したまま、さっぱりとした味に仕上がります。
出来上がりの表面はうっすらとカラメル色に色づきます。
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