難易度:☆ 調理時間:半日
本日は台湾の国慶節です。総督府周辺などでは盛大な祭祀が執り行われます。ついでに交通管制も行われているのでタクシーなどで移動する方は移動時間が増えると思います。ご注意を。
祝祭つながりではないですが、台湾では新年、春分、清明節や先祖の祭祀などでも食べられるおめでたい料理『潤餅│台湾式生春巻き』を紹介します。もちろん家庭料理として普通に食べられます。日本の『手巻き寿司』のようなものですね。
日本語の名前に「春巻き」と入っていますが、『潤餅』の歴史は春巻きよりも古く、その基原は春秋戦国時代にまで遡ります。当時は春分の神を祀るために供えた「五辛」、すなわち「大蔥、小蒜、韭菜、香菜、芸苔」の五つの食材を五臓を養うために祭祀の後に食べたそうですが、それぞれ味が辛く強烈なのでそれを和らげて一度に食べられるよう餅に包んで食べたのが始まりといわれます。春分に食べたので当時は『春餅』と呼ばれました。
時は戦国時代、中原の戦乱を避けて多くの民衆が現在の福建省に逃げてきました。 現在福建省や台湾に残っている『潤餅』は。この最古の『春餅』の形式を保存しています。初期は秋分にだけ食べていたものが、その他の食材を加えて食べやすくしその他の祭祀にも用いられるようになりました。現在は先祖を家庭内で祀る祭食の一面を強く残しており、家庭によっては今でも「外部からの来客がないときに家庭内だけで食べる」という古い風習を守っていることがあります。台湾人の家に招かれて夕食に何を食べたいか効かれた時に、安易に『潤餅』と答えると怪訝な顔をされるかもしれません(笑)。しかし夜市、屋台、飲食店でもいつでも食べられる料理でもあるので、古い風習と新しい習慣が混在している面白い料理と言えます。
もともと五辛を一度に食べるために考案された料理ですが、現在では手巻き寿司のように様々な食材を好きな量だけ包んで食べる賑やかな料理となりました。皆さんもぜひ日本で再現してみてください。
今回は「皮」の作り方がメインです。応用力は無限大です!
[材料1]
強力粉 ……… 600g
水 ……… 520cc
塩 ……… 10g
[材料2]
好みの食材 ……… 適量
[作り方]
1.強力粉を篩ってボウルに入れておく。
2.作り方1のボウルに水と塩を加え、完全に混ざり合わせる。生地ができたらボウルにラップをかけて冷蔵庫に入れ、一晩寝かせておく。翌日取り出して常温に戻しておく。
3.弱火で熱したフライパンにごく少量の油をひき、作り方2の生地を適量入れて焦がさないように弱火で焼き上げる(→Point参照)。
4.フライパンの縁部分にある生地が白くなって持ち上がったら、端部分をつまんで取りだしラップの上などに包んでおく(→Point参照)。
5.好みの食材を包んで完成。
Point!
生地を焼くときははひっくり返しません。片面からだけ火を通します。
きちんと火が通っていれば生地同士を重ねてもかまいません。保存するときはラップで来るんで冷凍しておきましょう。解凍しても生地がはがれないときは電子レンジなどで軽く加熱するとはがれます。
サラダ、肉類、卵、漬物を包んで食べましょう。包む具、ソースには制限がありません。
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