難易度:☆☆ 調理時間:1時間以内
久しぶりに本格薬膳『羅漢果燉雪梨│ナシの羅漢果煮』のレシピを紹介します。羅漢果でナシを丸ごと煮た料理で、のどの炎症に非常に効果があります。デザート代わりに食べてもおいしいので、材料が手に入る方はぜひ作ってみましょう。
ラカンカは学名を Siraitia grosvenorii といいます。20年ほど前に科が変わり、以前は Momordica grosvenorii とも呼ばれていました。キュtウリやスイカの仲間のウリ科の植物で、モグロシドという特殊な甘味成分を持っています。
モグロシドはその構造の違いによってモグロシドII、III、IV、V、VIなどに分類され、さらに微細な構造の違いによってオキソ-、デオキシ-、A、B…などの接頭接尾語が付きます。それぞれ砂糖の300-500倍もの強力な甘みを持つのですが、生体では分解できないためなんとカロリーゼロ。これを利用して糖分制限の人向けの甘味料としても販売されています。
モグロシドは複雑な構造をしているので、いまだ商業レベルで化学合成するまでには至っておらず、ほとんどがラカンカから抽出して得られます。世界で流通する羅漢果の9割が中国江西省で産出され、地域の一大産業ともなっています。
日本では抽出物のほうが有名ですが、台湾では漢方薬局で生薬自体を手軽に手に入れることができます。台湾訪問時に一度経験してみるのはいかがでしょうか?羅漢果は一個15-30元程で買えます。
[材料]
羅漢果 ……… 1個(約15-25g)
ナシ ……… 2個
氷砂糖 ……… 5-10g
[効能効果]
潤肺、清熱、消暑、生津、止咳、潤腸など
[作り方]
1.ナシの皮をむき、芯をくりぬく。羅漢果を割り、中身を取り出す。
2.鍋にナシを入れ、ナシがつかるほどの水を張って羅漢果を入れる。落し蓋をして弱火で1時間ほど煮込む。
3.作り方2の鍋の火を止めたら砕いた氷砂糖を加えて溶かす。ナシとスープと器に盛り付けて完成。
Point!
食べるときはナイフとフォークでナシを崩しながら食べます。スプーンでもOK。
ナシが煮崩れないように落し蓋をしていますが、弱火なので落し蓋はなくてもよいかも知れません。水面がナシより下に来ないように注意してください。
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