難易度:☆ 調理時間:30分以内
"旧"「中餐烹調乙級技術士検定」の課題料理から『紫菜蝦腿│海苔巻きエビナゲット』のレシピを紹介します。新しい乙級技術士検定にはないメニューで、エビを鶏もも肉に見立てて作る面白い料理です。シンプルな見た目とは裏腹にひと手間かけて作ります。
和食と共に世界に広がった日本の海苔は味よし、見た目よし、何より衛生的だとして他の国で生産されたものよりも高級品として扱われます。日本の海苔は古くは神話の時代から食べられてきたといわれ、のりに含まれる多糖類を分解できる腸内細菌を持つのは世界でも日本人だけなのだとか。
日本の他では韓国産の海苔も有名ですが大腸菌による汚染が深刻なので、筆者はあまりお勧めしません。というか、韓国で売られている安い海苔は中国から輸入したものも多く、時々韓国でも原産地の虚偽記載が話題になったりもします。海からのものは産地のはっきりした衛生的なものを食べましょう。
台湾で最も有名な海苔ブランドは「元本山(販売会社は聯華食品工業)」…、一見明かに「山本山」を意識しているようですが実はこの名前が決まるまでには涙なしには語れない物語があったのです。創業は民国50年(1961年)、現台北市の迪化街に作った「山聯」という会社が元になっており、「山聯」は当初日本を意識して「Yama lian」と読んでいたそうですが、徐々に中国語の「Shan lian」と読まれるようになっていきました。最初期は日本料理店向けに海苔を卸していたそうで、海苔を等級によって金聯、銀聯などと分けていたのだとか。民国68年(1979年)に日本から調味加工施設を輸入し、味付け海苔の生産を始めてから、宮本武蔵の故事にあやかって「宮本」という味付け海苔を販売したところこれが大ヒット、味付け海苔は台湾人のおやつとして非常に人気を博します。あまりにも人気が有りすぎたため創業者は商標を登録しようとしましたが、当時の台湾は台湾人が日本風の名称で商標登録が出来ないご時勢。しかし!競合する別の会社が日本人の名義を借りて「宮本」の商標を登録することに成功します。涙を飲む創業者…、しかしその会社も1971年に倒産してしまいます。
相手の会社は倒産しましたが、「宮本」の商標は日本人の名義で登録されているため、創業者はその名義を返してもらえるよう日本の広島まで交渉に足を運んだそうですが…、その日本人から2000万円(1971年当時)という条件を提示され創業者はびっくり。交渉は決裂し「宮本」の商標も使えなくなってしまいました。
創業者は再び初心に戻って新しいブランド名を模索しました。日本風の名前で宮本や山聯に繋がるイメージ…、そうして誕生したのが「元本山」です。大規模な広告の力も相まって、「元本山」は台湾人に浸透していきました。「元本山」は「宮本」のように子供たちのお菓子として、また進物として台湾人に愛されるようになったのです。
[材料]
ブラックタイガー ……… 6匹
エビすり身 ……… 400g
海苔 ……… 3枚
豚ひき肉 ……… 70g
[調味料1]
酒 ……… 大さじ1
塩 ……… 小さじ1/2
胡椒 ……… 少々
[調味料2]
卵白 ……… 半個分
塩 ……… 小さじ1/2
胡椒 ……… 少々
片栗粉 ……… 小さじ1
[調味料3]
ケチャップ ……… 適量
[作り方]
1.ブラックタイガーの尾を残して殻をむき、背ワタを取ってすべての調味料1に5分ほど浸けておく。
2.エビすり身と豚ひき肉を混ぜ合わせ、すべての調味料2とよく混ぜ合わせておく。
3.海苔をブラックタイガーの身を巻けるように切り分け、作り方2のすり身を薄く塗り広げる。中央に作り方1のブラックタイガーを乗せ、崩れないように巻く。
4.鍋に揚げ物油を150度に熱し、作り方3のエビを入れて火が通るまで揚げる。火が通ったら取り出して器に盛りつけ、ケチャップを添えて完成。
Point!
エビの尾は空洞になっています。油に入れたときに破裂するのを防ぐため、先をハサミ等で切り落としておきましょう。写真のように尾を切り落としてもよいですが、手で持って食べられなくなります。
ブラックタイガー以外の大型のエビでも作れます。
すり身がなくても作れますが、鶏もも肉風に作るなら
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