草蝦鑲肉│ブラックタイガーの豚ひき肉乗せ焼き

難易度:☆ 調理時間:30分以内
福建省の家庭料理『草蝦鑲肉│ブラックタイガーの豚ひき肉乗せ焼き』のレシピを紹介します。ブラックタイガーの背を開き、味付けした豚ひき肉とエビの身を混ぜ合わせてから蒸した料理す。エビ単体で食べるよりもうまみもボリュームもアップし、見た目も豪華な一品となっています。

ブラックタイガーはクルマエビ科のエビで、和名をウシエビといいます。アジアでは1960年代に台湾で大規模養殖に成功し日本にも盛んに輸出されましたが、1980年代にウイルス病の大規模流行によって壊滅。その後東南アジアに養殖業はシフトしましたが、近年はタイでタイワンと同じくウイルス病による深刻な被害を受けて産業が壊滅的なダメージを受けました。養殖技術の向上とウイルス対策が世界中で研究されていますが、ブラックタイガーからほかのエビに養殖する種を変える試みも行われており、生産量は減少傾向にあります。

日本では東京以南に生息しているそうですが、日本近海での自然のウシエビはもともと数が少なく、天然ものを目にする機会はまずありません。我々が口にするブラックタイガーはほとんどが養殖もの、それも東南アジア産のものなのです。

こういうことを細かく書くと「東南アジアのエビ養殖業に投資すれば儲かるんじゃないか?」 と考える人が必ず出てきて、そしてそれをカモにしようとする詐欺師が必ず現れます。2007年に日本を騒がせた「ワールドオーシャンファーム事件」というのがそれです。典型的なねずみ講方式の詐欺で、主犯である会長は850億円を日本中から集めて逃亡、結局逮捕され懲役14年を食らいました。

 この手の詐欺は毎年のように同じ手口で、世界中どこにでも現れます。それだけ騙される人が多いということでしょう。この手の詐欺は勧誘してくるのが親戚や友人だったりして直接的には断りにくいのが被害を大きくするポイントです。黒幕が誰かも分かりにくいので、高学歴や地位のある人でもコロリと騙されます。友人や親戚が進めてくるビジネスは、上手い話が多いのも事実です。当人が現場を見たことがあるかないか、現場に連れて行ってもらえるかどうかでフィルタリングすればまず被害は防げると思います。皆さんも投資を行う際は賢明な判断力を発揮してください。

それではレシピです。


[材料]
ブラックタイガー ……… 10匹
豚ひき肉 ……… 120g
ニンニク ……… 2個
ネギ ……… 20g

[調味料]
醤油 ……… 小さじ1
ごま油 ……… 小さじ1
塩 ……… 少々
胡椒 ……… 少々
酒 ……… 小さじ1
卵白 ……… 1個分
片栗粉 ……… 小さじ1
一味唐辛子 ……… 適量

[作り方]
1.ブラックタイガーの鬚を切り落とし、背に切れ込みを入れて背ワタを取り除く。ニンニクとネギをみじん切りにする。

2.ボウルにニンニク、ネギ、豚ひき肉とすべての調味料を加え、粘りが出るまでよく混ぜ合わせる。

3.作り方2の肉餡を作り方1のブラックタイガーの背中の切込みに乗せ、耐熱容器に並べておく。

4.作り方3のブラックタイガーを容器ごと蒸し器にかけ、強火で15分蒸す。火が通ったら器に盛り付けて完成。

Point!
一味唐辛子を七味唐辛子に変えて出来上がりに振りかけてもよいでしょう。

豚肉にはニンニク、ネギ以外の野菜は加えませんが、みじん切りにしたニンジンやグリーンピースなどを加えてもおいしそうです。好みでアレンジしてみましょう。

ブラックタイガーの足や殻は除かずに作りますが、食べやすいように豚ひき肉を乗せる前に取り除いてしまっても構いません。エビの身を豚ひき肉で巻くようにして作る方法もあります。

ダイコンを輪切りにして中に肉を詰め、その中心にむき身のエビを入れて作る『白玉鑲鮮蝦』というりょうりもあります。腕に自信がある方は挑戦してみましょう。


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