難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『涼拌辣魚片│ピリ辛白身魚と野菜のサラダ』のレシピを紹介します。カジキマグロなどの白身魚をアスパラガスなどの野菜と一緒にトウガラシを混ぜた醤油ドレッシングで和えて作る料理です。七味唐辛子などを使えば日本人の口にも合いやすく、見た目も華やかなのでお客さんをもてなすときなどにも最適です。
カジキマグロは中国語で「旗魚」といいます。「旗」の字はもともと「棒からたなびく旗」をあらわした象形文字で、「㫃」という旗の異体字のほうが元々の象形文字に形が近いです。「人」の部分が風にたなびく旗の部分ですね。この字が登場する最も古い文献である≪周禮≫では、「旗とは熊と虎の図案を描いたものである」と極めて限定的な意味が解説されています。それ以外の図案の旗は別の語で言っていたのでしょうか。さらに古い時代の資料が見つかることを期待しましょう。
ぐぐーっと時代は下り、満州族の支配した清代には満州族による「八旗」と呼ばれる組織がありました。最初期は四色の旗で部隊を分けていましたが、後に種類が増えすべての満州人はこの八旗のいずれかに所属し、特権を享受しました。時代が下るとモンゴル人や漢人もこの八旗に所属するようになり、それが独立して蒙古八旗や漢軍八旗などが生まれます。特に注釈なく、ただ八旗と言った時は満州族の八旗を示します。
八旗はもともと軍事組織ですが、すべての満州人がいずれかに所属して集団生活を送ったため、社会組織としても機能しました。知らない満州人同士が出会ったら「ところでお前何色?俺は○○。」、「ああ、俺もだよ。」、「マジで?!階級は?」みたいな会話がなされていたことでしょう(笑)。 面白いですね。満族(女真族)女性の伝統衣装であるいわゆるチャイナドレスを中国語で「旗袍」と呼ぶのは、旗の字が満州人を代表するような意味あったからなのですね。
清代の満州族は特権組織ではありましたが、清末にはその権力も形骸化し、組織もグダグダになっていきます。
ちなみに満州語で「旗」は「ニル」と言ったそうです。
壮大な歴史の流れを感じますが時間にするとわずか100年ちょっと前までの話です。今から100年後、未来の人たちが今を振り返ったときにも「現行制度」は、こういう風に見えるのでしょうか?その時日本がどういう形をしていて周りの国とどんな関係を築いているのか興味深いですね。
[材料]
カジキマグロ切り身 ……… 200g
アスパラガス ……… 80g
パプリカ ……… 40g
キクラゲ ……… 30g
トウガラシ ……… 10g
(野菜は好みのものを使う。)
[調味料]
塩 ……… 少々
砂糖 ……… 少々
七味唐辛子 ……… 適量
醤油 ……… 大さじ1/2
(ダシ入りのものを使うとよい)
ニンニクパウダー ……… 小さじ1
(なければ生のニンニクをすりつぶして使う)
[作り方]
1.カジキマグロ切り身を一口大に切り分ける。アスパラガスを食べやすい長さに切る。パプリカを一口サイズに切る。キクラゲとトウガラシを千切りにする。
2.カジキマグロ切り身に少量の塩(分量外)と酒(分量外)を振りかけ、片栗粉(分量外)をまぶしておく。
3.鍋にお湯を沸騰させ、作り方2のカジキマグロ切り身を茹でて火を通す。
4.作り方3の鍋の中のお湯を換えて再び沸騰させ、アスパラガス、パプリカ、キクラゲを茹でて火を通す。
5.器に作り方3のカジキマグロ切り身と作り方4の野菜を混ぜて盛り付け、すべての調味料を混ぜ合わせて作ったソースをかけて完成。
Point!
カジキマグロ切り身と野菜はどちらを先に茹でても良いですが、必ずお湯を換えましょう。鍋二つで作ると同時進行ができるので簡単です。
カジキマグロ以外の魚でも作れますが、崩れないように身のしっかりしたものを使いましょう。
0 コメント :
コメントを投稿