蛤蜊絲瓜│ヘチマとハマグリ炒め

難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『蛤蜊絲瓜│ヘチマとハマグリ炒め』のレシピを紹介します。殻付きのハマグリを一口サイズに切ったヘチマと一緒に炒めた料理です。サッパリしていますが、ハマグリの濃厚な旨味を楽しめます。

熱炒店などでも『蛤蜊炒絲瓜』などの名前で食べられます。

ヘチマは中国や東南アジアではよく食べられる野菜ですが、なぜか日本では伝統的に食用にはされません。筆者も台湾に来て初めてヘチマを食べました。思ってるほど癖がなく、繊維質の果肉がスープをよく吸うのでいろんな料理と合います。

ヘチマの学名は Luffa cylindrica といいます。Luffa はヘチマの仲間の意味で、種小名の cylindrica はスペルをよく見ると…、ラテン語ですがなんとなく意味が分かるでしょうか?。 発音はキーリンドリカのような感じですが、スペルとにらめっこしていると…、そう「円筒」を表す英語の「シリンダー」と同じ系統の語であることが分かります。なるほどヘチマは長い円筒形ですね。ちなみにシノニムで L. aegyptiaca という学名もありますが、こちらはアエジプティカ、エジプト人のという意味です。インド原産の植物ですが、なぜかエジプト人の植物になっています(笑)。

インドネシア語では Belustru といいますが、方言ごとに呼び方が全然違い10種類ほどの別名があります。たぶんメジャーな方言ならどこでも通じると思いますが、さすが人口4億を有する大国家、方言による呼び方の違いもダイナミックです。しかも何の脈絡もないので、覚えるのは大変です。慣れるしかありません(笑)。インドネシアでは L. cylindrica より L.acutangula の方をよく食べますが、こちらは oyong と別の名前で呼ばれます。見た目が似ているのに別の単語ということは、相当生活に密着した野菜ということなのでしょう。インドネシアでは中国語のピンインをそのまま使った Sigua という表記でも通じるようです。


ちなみに原産地であるインドではघेवड़ा (ゲブダ)といいます。他にもフィリピンやベトナムでも食用にされますが、各地の名称を調べたところ、どうも名称には何の関連もなさそうです。各地で日本のヘチマのように独自で命名されたのでしょうか?相当古くから食用になっていることが推察されますね。

それではレシピです。



[材料]
ヘチマ ……… 350g
ハマグリ ……… 100g
ネギ ……… 20g
ショウガ ……… 10g


[調味料]
塩 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 少々

[作り方]
1.ヘチマの皮の固い部分をむき、種を除いて一口サイズに切り分ける。熱した揚げ物油にヘチマをくぐらせて火を通し、油を切っておく。

2.ネギを千切りにする。ショウガをみじん切りにする。ハマグリを塩水に浸けて砂を吐かせておく。

3.熱したフライパンに大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、ネギとショウガを香りが出るまで炒める。続いて作り方1のヘチマと作り方2のハマグリを加え、蓋をしてハマグリの口が開くまで蒸し焼きにする。ハマグリの口が開いたらすべての調味料を加え、味を調えて完成。

Point!
ハマグリの身だけでも作れますが、その場合はヘチマを気持ち小さめに切りましょう。

ネギは糸ネギにして最後に上に乗せてもよいでしょう。



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