破布子肉片龍鬚菜│破布子と豚肉とエンドウ茎のサラダ

難易度: 調理時間:30分以内
台湾の家庭料理『破布子肉片龍鬚菜│破布子と豚肉とエンドウ茎のサラダ』のレシピを紹介します。破布子(はふし)という中薬材で豚肉とエンドウ豆の若苗を和えたサラダ風の料理です。日本では手に入りづらい食材で作るので難易度を少し上げていますが、畑でエンドウを栽培しているのなら間引いた苗などを使って作ってみましょう。

「破布子」とは和名をスズメイヌヂシャ、学名を Cordia dichotoma という植物の種子で中医学では乾燥させたものを、食品としては生の物を塩水で茹でたものを使います。台湾では「樹子」という名称でも流通しています。日本ではまず見かけることはありませんが、台湾ではスーパーの調味料コーナーで手に入る一般的な調味料です。台湾に自生している植物ですので手に入りやすいのです。

薬物としては果実を鎮咳、化痰解毒や打ち身などに、樹皮は子宮炎、脱垂、肺出血や古傷に、根は高血圧や汗止めとして民間療法などに使われます。

この料理の再現にはこの「破布子」の入手が最大の壁となります(笑)。台湾で購入して持ち帰りましょう。台湾では田舎に行くと「山に生えている破布子を取ってきて自宅で処理する」というスゴ技を持っているおばさんがいたりもします。筆者も一度見たことがありますが、飽和食塩水で火が通るまで煮込むと、破布子を茹でているお湯が糊状になって固化するのです。非常に面白い現象なので、機会があればぜひ見学させてもらいましょう。ちなみに今くらいの時期が採取の旬です。

「龍鬚菜」と呼ばれる野菜はたくさんあるのですが、今回はエンドウの若芽、若苗を使います。エンドウ豆のエンドウです。しかし広東料理で使われる「髪菜」の別名も龍鬚菜ですし、洋菜とも呼ばれる海藻であるGracilaria lemaneiformis も龍鬚菜と呼ばれます。またアスパラガスの仲間や、アスパラガスそのものの若苗も龍鬚菜、さらに台湾では仏手瓜というウリの幼苗も龍鬚菜と呼び、"すべて食用"になります。学者さんなどが集まって名前の整理をしてほしいところですが、なかなかそういう運動は起きてこないようです。

そうとう混乱しますね。中国語で料理をしていると同名別野菜の問題に悩まされることは一度や二度ではないので、もうそういうものとして覚えておくしかありません(笑)。

それではレシピです。

[材料]
豚肉 ……… 150g
エンドウ若茎 ……… 200g
ショウガ ……… 20g
トウガラシ ……… 1/3本
ニンニク ……… 2個

[調味料]
破布子 ……… 大さじ2
ごま油 ………小さじ1
コショウ ……… 少々
醤油 ……… 小さじ1

[作り方]
1.豚肉を薄切りにする。ショウガを千切りにする。トウガラシとニンニクをみじん切りにする。エンドウ若茎を食べやすい大きさに切る。

2.鍋にお湯を沸騰させ、エンドウ若茎を一瞬だけお湯にくぐらせすぐに氷水で締めておく。取り出して水気を切って器に並べる。豚肉をさっと茹でて火を通し、取り出して水気を切る。豚肉をエンドウ若茎の上に盛り付ける。

3.トウガラシ、ニンニクとすべての調味料を混ぜ合わせてドレッシングを作る。これを作り方2の豚肉とエンドウ若茎の上からかけて完成。

Point!
塩気は破布子が担当します。食塩水で茹でているのでかなり強い塩気があります。分量に注意しましょう。

破布子が手に入らない場合は、飽和食塩水で茹でた蓮実や芡実などをつかってもかまいません。それもないという方は、サイコロ大に切ったレンコンやクワイなどで代用しましょう。


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