難易度:☆☆ 調理時間:3時間
中薬材をたっぷり使った薬膳効果もばっちりな『羊肉爐│台湾風羊肉スープ』のレシピを紹介します。材料の入手がネックですが、日本でも手に入るものばかりなので漢方薬局に相談してみましょう。羊肉意外にも様々な材料を煮込んで食べられます。補気、補血、活血、補陰、補陽、補腎、開胃の薬材を配合しており、疲れた体に効きます!
古代中国でヒツジは神の使いとされました。これはヒツジの性格が非常におとなしく、飼育も容易で貴重な古代では蛋白源となり、また羊毛も収穫できるといった人間にとっていいこと尽くめの動物であったことからだといわれています。神に捧げる生贄として牛(過去記事参照)と共に珍重されました。
こうしたヒツジの従順さは美徳の象徴とされ、「羊」の字は「美」という漢字のパーツとしても使われていますし、「義」も羊が身を捧げる姿を現した漢字です。犠牲の「犠」の字では牛と共に使われています。他にもヒツジを見て、口をあけて(欠)よだれ(シ)を流している姿は「羨」、ヒツジを焼く穴を「窯」、ヒツジに草を食べさせる「養」、人がヒツジを連れて目的地まで移動する「達」などがあります。
また古代、中国が女系社会であった頃の遊牧民族を「姜」と呼びました。彼らは遊牧民族であったため祭礼時でも礼儀や作法を守らず口うるさかったそうで、そのため羊の字に口をつけた漢字が「苟」という字になりました。もともとの字は草冠ではなく羊の角です。これからなぜか草冠が取れて「句」という漢字が、礼儀を守らない「苟」を鞭(攵)でしつける姿が「敬」という字になりました。現在の意味からはかけ離れた暴力と偏見に満ちた漢字ですね(笑)。尊敬の意味を教えるときは、先祖がえりしてしまわないよう注意しましょう。
[材料1](香辛料・薬材)
当帰 ……… 5g
黄蓍 ……… 5g
熟地黄 ……… 2g
陳皮 ……… 1g
枸杞 ……… 1g
川芎 ……… 2g
甘草 ……… 1g
桂枝 ……… 3g
肉桂 ……… 3g
小茴香 ……… 3g
草果(ブラックカルダモン) ……… 4g
杜仲 ……… 5g
党参 ……… 3g
白豆蔲(カルダモン) ……… 3gショウガ ……… 20g
ニンニク ……… 2-3個
水 ………2000cc
[材料2](具)
羊肉 ……… 適量
(羊内臓なども一緒に煮込むとよい)
豆腐、シナチク、シイタケ、タケノコ、ダイコンなどダシを吸うとおいしい材料を加えてもよい
[調味料]
黒糖 ……… 10g
砂糖 ……… 20g
豆板醤 ……… 大さじ1
酒 ……… 大さじ1
[作り方]
1.材料1の香辛料・薬材をティーパックなどに入れる。ショウガをうす切りにする。ニンニクは皮をつけたまま良く洗っておく。
2.すべての材料1と調味料を鍋に入れ、加熱して沸騰させる。沸騰したら蓋をして弱火で30分煮込み、その後火を止めて1時間抽出する。
3.再び加熱して沸騰させ、茹でてアクを抜くなどして下処理した材料2を加えて弱火で20-30分煮込む。材料に火が通ったら完成。
Point!
スープも飲める料理なので、大きな鍋で大量に作ると皆で楽しめます。
羊肉の臭みが見事に消えるスープです。羊や豚の内臓を煮込んでもおいしく楽しめます。
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