牛肉蘿蔔湯│牛肉とダイコンのスープ

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
台湾の家庭でも良く食べられる『牛肉蘿蔔湯│牛肉とダイコンのスープ』のレシピを紹介します。牛スジ肉とダイコンを水で煮込んだだけのシンプルな料理で、素材の味が活きます。炊飯器でも作れます。

今回は牛にちなんだ天文学の話。我々現代日本人にはアラビア~古代ヨーロッパに伝わった星座がおなじみですが、古代中国では独自の星座体系が用いられており、今でも道教や占いなどで活用されています。

太陰暦を基本としていた中国では月の運行を元に星座(とはいえ現代のものとは概念からして全く異なります)を定めました。月の満ち欠けを基準に黄道辺りを28の区画に分ける方法を二十八宿と言い、この二十八宿を七曜で割り、それぞれに四方の聖獣(青龍、玄武、白虎、朱雀)を割り当てたものを四象といいます。下の表の(最初の文字)+宿で名前を呼び、例えば青龍の第一宿は角宿となります。またそれぞれに動物の名前が割り当てられている(三文字目)のが面白いので、興味がある人は頭の体操がてら全部おぼえて見ましょう。西洋の十二宮の倍ちょっとです。


四象、七曜、二十八宿

東方青龍 木蛟 金龍 土貉 日兔 月狐 火虎 水豹
北方玄武 木獬 金牛 土蝠 日鼠 月燕 火豬 水貐
西方白虎 木狼 金狗 土雉 日雞 月烏 火猴 水猿
南方朱雀 木犴 金羊 土獐 日馬 月鹿 火蛇 水蚓

ここに「牛」が登場するのは"北方玄武七宿の第二宿"、これだけ読んでも何がなんだか分からないでしょうが、西洋の星座でいうやぎ座の辺りがそのまんま二十八宿の牛宿になります。隣の女宿がいわゆる織姫で、この位置で、そう、七夕の物語が進行するのです。まぁ、実際の織姫星(こと座のライラ)は(ぎりぎり)牛宿に位置するのですが。

牛宿の牛とはもともと牽牛の意味で、天子の田を耕す牛(とそれを引き連れた牛飼い)を示しています。本来は宿の名前の通り隣の女宿と合わせた二つの宿で七夕の物語が進行していたのですが、後世に入ってわし座のアルタイルを牽牛(彦星)、こと座のライラを織姫としたため、牛宿の中だけですべての物語が完結するようになりました。織姫と彦星の距離も約半分、ぐっと近づいたふたりは幸せになれたのでしょうか?科学は時に講談よりもロマンチックです(笑)。

台湾でも星座はすっかり秋模様、遅い時間なら冬の星座も楽しめます。高雄あたりまで下れば南十字星も(楽に)見ることができるので、旅行の楽しみの一つに星座鑑賞というのもよさそうです。台北からでも計算上は南十字星が見られますが、南に猫空あたりの山があるので市街からは見られません。今の時期なら明け方2-3時頃でしょうか(たぶん…)。猫空の山頂あたりで台北市の喧騒とは逆方向、南に目を向けるといい思い出が作れそうです。日本で見られない星を探しに台湾へ…、というのも良いのではないでしょうか?


[材料]
牛スジ肉 ……… 200g
ダイコン ……… 400g

水 ……… 適量

[調味料]
塩 ……… 適量
胡椒 ……… 適量
酒 ……… 大さじ1

[作り方]
1.牛スジ肉を1cmほどの厚さに切り分け、沸騰したお湯にくぐらせてアクを抜いておく。ダイコンの皮を剥き、厚さ1cmのうす切りにする。

2.鍋に牛スジ肉と適量の水を入れて塩で味を調えたら、沸騰させて蓋をしたまま弱火で一時間煮込む。 続いてダイコンを加えて軟らかくなるまで煮込んだら、胡椒と酒を加えて完成。

Point!
ダイコンをシンプルに煮込む時はスープに塩を加えておきましょう。後から塩を加えるとダイコンの苦味・雑味がスープに溶け出してしまいます。

炊飯器で作る場合は一度塩水で牛スジだけを煮込み、炊き上がったら再度スイッチオン、ラスト30分でダイコンと調味料を入れればOKです。

素材の味を生かすため塩は少なめに。

牛スジ肉の他、背骨周りの肉やテール肉を使っても美味です。


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