難易度:☆ 調理時間:3時間以内
台湾を代表する軽食の一つ『』のレシピを紹介します。特に珍しい材料は使わないので、これなら日本でも作れそうですね(?)。過去に紹介した同名レシピなどはこちら。
紅燒の「燒」という字は日本では「焼」と書きます。火が高く立ち上る様を表した漢字です。旁の部分は「堯(尭)」で、こちらはさらに「垚」と「π」 に分解できます。「垚」は「圭」と同じように土を盛った形で、高く積まれた様、高いという意味があり、どちらも良い意味に遣います。「垚」はただ単に土を積み上げた様子、「圭」は三角形に土を成形して積み上げた様子という違いがあり、そういえば圭のほうは美しいという意味もありますね。「π」の方は人を表しており、「堯」は高い人、すなわち背の高い人、位が高い人という意味になります。
中国史ファンならお気づきでしょうか? そう、この「堯」という字、中国伝説の三皇五帝の一人、聖天子の名前なのです。もともとの堯は伊祁(この姓も面白いのですが、別の機会に…)放勳という名前だったのですが、王位についてから堯と呼ばれるようになったそうです。彼の次代の王「舜」も五帝の一人で、彼らの治世は非常に安定したすばらしい時代であったと言われています。
堯は道教では三帝の一人、天上の神界と統括する天官大帝と同一視されており、上元節(元宵節)は彼を祭る祭日となっています。台湾の大きな廟ならたいていどこにでも祀られているので、機会があれば堯の顔を参拝しても良いかもしれませんね。もちろん帰り道には『牛肉麺』で一杯やるのが通というものです。
[材料1]
麺 ……… 1人前
牛肉 ……… 200g
(半量を牛筋にしてもよい)
ダイコン ……… 50g
ニンジン ……… 50g
中華スープ ……… 1000cc
水溶き片栗粉 ………小さじ1
[材料2]
ネギ ………50g
八角 ……… 1個
シナモンスティック ……… 1本
[調味料1]
牛脂 ……… 大さじ1/2
砂糖 ……… 大さじ2
[調味料2]
醤油 ……… 大さじ1/2
酒 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
豆板醤 ……… 小さじ1
[調味料3]
醤油 ……… 大さじ2
酢 ……… 大さじ3
ラー油 ……… 大さじ1
中華スープ ……… 100cc
[作り方]
1.牛肉を一口サイズに切り分け、沸騰したお湯にくぐらせてアクを抜いておく。ダイコンとニンジンは皮を剥き、輪切りにする。
2.熱した鍋に調味料1の牛脂をひき、調味料1の砂糖を入れて泡立つまで加熱する。続いて中華スープを加えて砂糖を溶かし、作り方1の牛肉とすべての材料2、調味料2を加えて沸騰させる。蓋をせずにそのまま90分ほど、スープが半量になるまで煮込む。続いてダイコンとニンジンを加え、ダイコンに火が通るまで蓋をして弱火で煮込む。スープの完成。
3.別の鍋に水を沸騰させ、麺を茹でて火を通す。
4.器に調味料3を混ぜ合わせたものを入れ、上に麺を盛りつける。最後に作り方2のスープと、具材を適量乗せて完成。
Point!
牛肉の半量を牛筋で作ると『半筋半肉牛肉麵』になります。
豆板醤は先に炒めて火を通しておくと香りが立ちます。
スープを煮込むときに好みでトウガラシ一本やショウガを加えてもよいでしょう。 有名店では十数種類の香辛料を加えて作ります。過去の同名料理のレシピも参考にしてみてください。
レシピは一人前(!)です。二人前以上を作る時はスープを倍々にすると余るので、人数が倍になるごとに材料1.5倍くらいで作ってください。例えば材料1の中華スープは二人なら1500cc、四人なら2500ccくらいあれば作れます。
牛肉は一口サイズというより、ごろりとした二、三口サイズの塊に切った方が良いでしょう。逆に牛スジはちょっと小さめに切ると食べやすいです。
二人前、三人前と作る量が増えても、香辛料はあまり量を増やさずに作れます。
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