三絲蘆筍│三色アスパラガス煮込み

難易度:☆ 調理時間:30分以内
アスパラガスを使った『三絲蘆筍│三色アスパラガス煮込み』のレシピを紹介します。とろみを付けた中華スープでアスパラガスをニンジンとシイタケの千切りと共に煮込んだ料理です。肉料理の付けあわせとして抜群の相性を誇ります。美味しいですよー!

アスパラガスは紀元前2000年頃の古代ヨーロッパで栽培されていた比較的長い歴史を持つ野菜です。とはいえ高級食材であったようで、古代ギリシャでは通風の治療薬として用いられていたそうです。当時のアスパラガスは茎の細い野生品に近いものだったようですが、その薬用効果は古くから知られていたのですね。

日本へはオランダを通じて18世紀にもたらされますが、当初は観賞用として栽培されるのみで口にする人はいませんでした。アスパラガスが日本人に食べられるようになったのはつい最近、昭和の時代に入ってからです。当時は主にアメリカから食用のアスパラガスの缶詰を輸入していたそうですが、すぐに北海道で国産種の栽培が始まっています。それほど人気だったのです。

中国では清末にアスパラガスの栽培が始まりました。アスパラガスの導入は日本より後ですが、栽培は日本より先です。当初の栽培量は微々たる物でしたが、50-60年代に国民党により台湾に栽培方法が伝えられ、80年代には台湾のトップ輸出作物になるまで経済規模を拡大します。当時世界で流通するアスパラガスの7割は台湾産でした。そんな時代もあったのです。

80年代後半から、殿様商売に気を良くして品質改善にまったく力を入れてこなかった台湾のアスパラガスは、味が悪く高いというレッテルを貼られ、あっという間に国際市場で愛想をつかされてしまいます。同時期に優良品種を選別して大規模栽培を始めた中国産にあっという間に市場を取られてしまいました。国際市場におけるアスパラガスの失敗は近代台湾農業史における痛恨のミスとして今でも語り継がれています。

現在中国の主要な産地は福建、河南、陝西、安徽、四川、天津、山東などで、その中でも山東省が最大の生産量を誇ります。今では世界で流通するアスパラガス缶詰の半分を中国から輸出しており、日本にも多くが輸入されています。

アスパラガスは新陳代謝を促進し、免疫機能を高め、高血圧、心臓病、浮腫、膀胱炎など様々な疾病に予防、治療効果が認められています。近年は優れた抗がん作用も見つかっており、研究が進められているようです。

美味しくて優れた薬効を持つアスパラガス、国際市場で「野菜の王」の別名をもつのは伊達じゃないようです。

[材料]
アスパラガス ………400g
ニンジン ……… 半本
シイタケ ……… 4-5個
セリ ……… 1本


[調味料]
塩 ……… 小さじ1
酒 ……… 大さじ1
中華スープ ……… 300cc
水溶き片栗粉 ………大さじ1
胡椒 ……… 少々

ごま油 ……… 少々

[作り方]
1.アスパラガスをよく洗って根部を切り落とし、下部1/3ほどの部位の皮を剥いて長さ4cmほどに切り分けておく。シイタケのいしづきを除き、千切りにする。ニンジンの皮を剥き千切りにする。レンコンは細かくすりおろしておく。

2.沸騰したお湯に少量の塩(分量外)を加え、アスパラガスを5分ほど茹でて火を通す。

3.熱したフライパンに大さじ2のサラダ油をひき、シイタケとニンジンを加えて火が通るまで炒めたら、塩と酒を加えて混ぜ合わせる。更に中華スープを加え、加熱して沸騰させたらアスパラガスを加えて煮込む。火を止めて水溶き片栗粉でとろみを付けたら、胡椒とごま油を散らして完成。

Point!
ニンジンとシイタケは可能な限り細く千切りにしましょう。調味料と共にアスパラガスに絡めて食べます。

手に入る方は乾燥レンコン粉を水に溶いて、水溶き片栗粉の代わりにとろみ付けに使ってください。

豚肉の千切りなどをあわせても美味です。野菜の代わりにどうぞ。


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