難易度:☆ 調理時間:30分以内
中華海鮮料理『油爆鮮貝│揚げ貝柱の中華風餡かけ』のレシピを紹介します。衣をつけて半生に揚げた貝柱に中華風の餡をかけて食べる料理です。少し濃いめに作ってビールのお供にもよさそうです。
二枚貝の貝柱、中国語で瑶柱と呼ばれる部分は貝がらを閉じる筋肉です。多少生物をかじったことのある人なら、筋肉はアクチンとミオシンと呼ばれるたんぱく質が滑り込むことで収縮するというのを知っていると思います。筆者が大学で勉強したのもこの原理です。つい最近までこれが常識でした。
しかし近年の研究により筋肉の収縮は上記のたんぱく質によるものが二割、残りの八割はなんとブラウン運動(衝突による分子の不規則な運動)によるものであることが明らかになったのです。発見したのは日本の理化学研究所に勤める岩城光宏博士ら。長年の研究によって筋肉にはランダムなブラウン運動を収縮方向に収束させる仕組みがあることを明らかにしました。生物学の教科書が書き換わる歴史的発見です。
アクチンって何?ブラウン運動って何?という人にはさっぱりわけがわからないでしょうが、どちらも理解している人にとってはこの発見のすごさがわかるでしょう。STAP細胞で大きな注目を集めた理化学研究所ですが、通常はこういう素晴らしい研究がおこなわれているのです。
卒業しても時々専門の教科書を取り出して、眺めてみるというのも新しい発見があったりして面白いものです。大学で勉強したことは役に立たないって?役に立たないのではなく、役に立てられるほど理解していないと考えて改めて教科書を開いてみましょう。
アクチン、ミオシンについての疑問を解消するならこちらの教科書がおススメです。最新版は高いですが、旧版なら数百円で手に入ります。
[材料]
新鮮貝柱 ……… 250g
シイタケ ……… 20g
ダイコン ……… 20g
ピーマン ………20g
卵白 ……… 1個分
ネギ ……… 5g
ショウガ ……… 3g
片栗粉 ……… 大さじ1
[調味料]
塩 ……… 小さじ1/3
酒 ……… 大さじ1
味の素 ………小さじ1/4
中華スープ ……… 50cc
水溶き片栗粉 ……… 大さじ1/2
[作り方]
1.新鮮貝柱をよく洗い、塩を振って水を切っておく。しみだしてきた水分をよくふき取り、溶いた卵白と片栗粉を混ぜ合わせたもので薄く衣をつけておく。シイタケ、ダイコン、ピーマンを千切りにする。ネギ、ショウガをみじん切りにする。
2.鍋に揚げ物油を入れて140度に熱し、作り方1で衣をつけた新鮮貝柱を入れる。2分ほど挙げて中心まで火を通したら取り出して油を切っておく。
3.別の鍋に中華スープ、酒、味の素を入れて沸騰させる。これにシイタケ、ダイコン、ピーマンを入れて煮込んで火が通ったら火を止め、水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。
4.作り方2の鍋に揚げ物油を少量残し、ネギ、ショウガを炒めて香りを出す。作り方2で揚げた貝柱を鍋に戻した軽く炒めたら作り方3の餡を入れ、軽く混ぜ合わせたら完成。
Point!
貝柱を揚げるときは予熱で火が通る程度に火を通しましょう。生食用の新鮮なものを使うなら、半生でかまいません。火を通しすぎると貝柱の実が縮んで台無しです。また衣はごく薄く付けます。
出来上がりには好みで一味唐辛子やゴマを振ったり、ラー油やごま油を散らすと風味が増します。
貝柱が5cmを超えるようなら表面に格子状に包丁を入れてソースが絡みやすくするとよいでしょう。
0 コメント :
コメントを投稿