目指せ八大菜系制覇シリーズ(笑)第二段は魯菜(山東料理)から、中でも済南地方の名物料理の一つである『九轉大腸』のレシピを紹介します。
名前の由来がなかなか面白いので紹介しておきます(ただしあくまで伝説です)。清朝末期の済南地方に九華楼と呼ばれる有名なホテルがあり、毎日多くの客で非常に賑わっていました。経営者はとにかく”九”の字が好きでたまらず、自分の経営する会社のすべてに”九”の字を冠していたといわれます。ホテル九華楼は規模は小さいながら有名な料理人を多数抱えていたといわれ、ホテルのレストランでは人気料理だった「紅燒大腸」に改良を重ね新たな料理を生み出しました。
経営者の開く宴会では必ずこの料理が出され、招待された客は皆この料理を絶賛し、初めて食べる客は皆この料理の名前を尋ねました。経営者は道教の秘薬の一つである「九轉仙丹」にちなんで、『九轉大腸』と呼ぶと説明していましたが、彼の”九”好きを知る親しい友人たちは、「また”九”か…」と大いにあきれたといいます。
というわけで、この料理は『紅燒大腸』がベースになっているのですが、より香り高く、より柔らかく、より食欲をそそる味付けがなされています。すこし手間はかかりますが、日本でも再現が可能ですので、ぜひお試しください。ちなみに台湾でも食べられます。
難易度:
☆☆
調理時間:
1時間以内
材料:
豚大腸 ……… 750g
ニンニク ……… 2個
ショウガ ……… 5g
ネギ ……… 5g
酒 ……… 10g
調味料1:
醤油 ……… 大さじ2
酒 ……… 小さじ2
中華スープ ……… 150cc
塩 ……… 2g
砂糖 ……… 100g
調味料2:
酢 ……… 大さじ3
胡椒粉 ……… 1g
肉桂粉 ……… 1g
花椒粉 ……… 3g
五香粉 ……… 少々
味の素 ……… 1g
作り方:
1.豚大腸はよく洗って酒をまぶしてよく揉み、幅3cmほどの輪切りにしておく。サラダ油(分量外)を140度ほどに熱し豚大腸を入れてきつね色になるまで炒める。火が通ったら大腸を取り出し油を切っておく。
2.熱した鍋に大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、作り方1の大腸、みじん切りにしたニンニク、ショウガ、ネギを加えて大腸が飴色になるまで弱火でよくかき混ぜながら炒める。大腸の色が変わったら、調味料1を全て加えよくかきまぜて弱火で煮込む。
3.中華スープが1/3ほどになったら花椒粉、肉桂粉、胡椒粉、五香粉、味の素、酢を加え、汁が煮詰まるまでかき混ぜながら煮込んで完成。
Point:
調理は簡単ですが、材料の種類が多いのと、基本的に弱火で調理するため時間と手間がかかります。中華の味付けの全てが楽しめるといわれるほど味が豊かな料理ですので、味のバランスにはお気をつけください。
できあがりに少量のごま油やラー油を垂らすこともあります。好きな方は香菜を散らしてください。
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