観世音霊籤百首
第四十一首
無限好事君須記恰如認賊作為子
莫貪眼下有些甜
可慮他時還受苦
意訳:
無限好事君須記
物事に絶対はない。
恰如認賊作為子
盗人を自分の子供として育てるようなものだ。
莫貪眼下有些甜
目の前のうまい話に飛びついたりはするな。
可慮他時還受苦
今までそれで失敗してきたのを思い出すのだ。
説明:
人には失敗のパターンというものがあります。
この籤はそれら過去の失敗から学べと諭してくれています。
いつも同じような異性に騙されたり、金を借り逃げされたり、
かわいいからとつい許して再び痛い目を見たり、
思い当たる節があるのではないでしょうか?
今こそその経験を糧にするのです。
故事:
董卓郿塢藏金
董卓收呂布
第四十二首 上
君垂恩澤潤無邊
覆禱祈禳沒黨偏
一切有情皆受用
均沾樂利得週全
意訳:
君垂恩澤潤無邊
あなたの働きによってここまで物事が上手く行ってきた。
覆禱祈禳沒黨偏
無私の心で一途に祈りを捧げてくれたおかげである。
一切有情皆受用
あなたのおかげで皆が幸せになれた。
均沾樂利得週全
過去の偉人も皆そうして成功を収めたのだ。
説明:
あなたが自分を殺して無心で働いてくれたおかげで、今の皆の幸せがあります。
天はそういう人をしっかり見ています。
あなたが他の人を支えていることを忘れないでください。
あなたのような働きこそがこの世でもっとも尊いものなのです。
故事:
溫公入相除新法
目連救母
第四十三首 大吉
天地交泰萬物新
自形自色自怡神
森羅萬象皆精彩
事事和諧得稱人
意訳:
天地交泰萬物新
全ての物事が万全である。
自形自色自怡神
自由に望むがままに成長と達成を手にするだろう。
森羅萬象皆精彩
何をやっても上手く行く。
事事和諧得稱人
全てがあなたのために動いてくれるそんな時期である。
説明:
スタートラインや今の立場はまったく関係ありません。
今こそあなたが活躍するときが来ました。
あらゆる事象があなたのために役立ちます。
恐れることはありません、今こそ大功を為しましょう。 「天地交泰」とも呼ばれる前途洋々のあたり籤です。
故事:
泗水亭長作天子
行者得道
第四十四首 中中
棋逢對手要藏機黑白盤中未決時
到底欲知誰勝負
須教先著相機宜
意訳:
棋逢對手要藏機
相手に手の内を明かすべきではない。
黑白盤中未決時
まだ勝負時ではないのだ。
到底欲知誰勝負
たった一度のミスで勝負とは逆転されるものだ。
須教先著相機宜
まずは勝機を伺いうかつなことをすべからず。
説明:
運勢を将棋に例えた籤です。
隠すべき手の内には自分の弱点も含まれます。
ここはのらりくらりと相手の攻撃をかわし続けるのが得策かもしれません。
相手のミスを待ち機が熟したら一気呵成に攻めましょう。
それまでは待ちの一手です。
故事:
周郎赤壁敗曹軍
姜維鄧艾鬥陣
第四十五首 上上
溫柔自是勝強剛 積善于門太吉昌 若是有人占此卦 宛如止渴遇瓊漿意訳:
溫柔自是勝強剛
柔よく剛を制す。
積善于門太吉昌
まだまだ善行を行えば更によい。
若是有人占此卦
この籤を手にするということは、
宛如止渴遇瓊漿
砂漠で泉を探し当てるようなものだ。
説明:
あなたの運の良さを称えるあたり籤です。
物事には思い切りぶち当たるよりも柔らかにいなすようにしてみましょう。
脱力から生まれる力の方が、がちがちに力の入ったものより強力なのです。
これから更なる善行を積むことを忘れずに。
故事:
張良受書圯上老人
仁宗認母
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2 コメント :
こんにちは。台湾ではないのですが、シンガポールの観音堂さまで、御神籤をいただいて、そこに書いてあった内容を調べておりまして、こちらのブログにたどり着きました。
佛祖第41籤
无限好言君记取
却为认贼将作子
莫贪眼下有些甜
更虑他年前样看
【解曰】 只这一着 君子莫错 牢记心中 不生寂寞
【古人】 董卓 吕呂布
酉宮
此卦認賊作
子之象凡事
認假作真也
こちらのブログに書かれている41番の内容と同じもの、と理解して良いものでしょうか。
自分で必死に翻訳サイトを使って訳したりしますと、すごく怖い内容に思えて心配でした・・
とくに、「男の子を産むでしょう。とても多難を呼びます」(もう、何をみてこう理解したか、もわからないくらい調べてます)という説明があるような、、そう読めるような、、。涙
モモンガ
>>モモンガ様
返事が遅れまして申し訳ありません。
さて、内容はこのブログの観音籤と同じものです。簡体字になったり、漢字の一部が変わっていたりするかもしれませんが、大意は似たようなものです。
そして解釈はそれであっています。というか、今見なおしたら当ブログでは意味が少々間違ってますね。修正しておきました。(悪人に自分の子を育てられる→賊を自分の子として育てる)
将来自分を殺すことになる呂布を養子として迎えた董卓のように、自らに害をなす存在を身内に招く、という内容です。
このクジはハズレというわけではなく、そういう例はたくさんあるだろう?そのことをよく覚えておくのだよ、という忠告のクジです。歴史を紐解けば、どこのどれだけ偉い人も、うまい話に飛びついては同じような失敗を繰り返してきたことがわかります。ぜひ、心にこのクジのことを刻んでおきましょう。あくまで忠告です。必要以上に怖がる必要はありません。
「男の子を生むでしょう、それが多難を呼びます。」も正解です。
董卓が呂布に殺されるのは三国志の頭の方の山場です。一度読み返してみると、新しい発見があるかも知れません。
Higene
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