魚香茄子│ナスの魚香ソース炒め

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魚香茄子│ナスの魚香ソース炒め

昨日の続きといっては何ですが、『魚香肉絲』と肩を並べる魚香料理の双頭「魚香茄子│ナスの魚香ソース炒め」 を紹介します。茄子なのに魚?という方は前回の『魚香肉絲』説明を見てください。今回は唐辛子を使わずに豆板醤とラー油で辛味を付けてみます。

本来の魚香調味料は泡辣椒という唐辛子とフナの塩漬けを辛味の元とするのですが、日本でこれを作るのはあまりに難易度が高いので、昨日と今日のレシピは普通の調味料だけでそれっぽく作っています。

麻婆茄子とよく似ている料理ですが、それもそのはず。麻婆茄子はこの料理を日本でアレンジして作られたいわば親のような料理です。差は酢と花椒位のもので、泡辣椒を使っていないのであまり厳密な境界はありません。今では台湾のスーパーでも某日本メーカーの麻婆茄子の素が売られてたりします。酢を抜いて花椒を加えるなど、簡単なアレンジで麻婆茄子に代えられるので、お好みでどうぞ。

来年もどんどん台湾料理のレシピを紹介していきますので、どうかよろしくお願いします。今年一年ありがとうございました。



難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
茄子 ……… 2個
豚ひき肉 ………50g
ネギ ……… 1本
ニンニク ……… 5個

調味料1:
豆板醤 ……… 大さじ1
醤油 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
酒 ……… 大さじ1
胡椒 ……… 少々
水 ……… 100cc
酢 ……… 少々

調味料2:
片栗粉 ……… 小さじ1
ごま油 ……… 少々
ラー油 ……… 小さじ1


作り方:
1.茄子はよく洗い蔕を取って一口サイズに切り分ける。160度に熱した油で茄子をサッと揚げる。 片栗粉は水(分量外)で溶いておく。

2.ネギとニンニクはみじん切りにする。

3.熱した油に少量の油(分量外)を引き、ニンニクを入れて香りを出す。豚挽き肉を加え、色が変わるまでいためたら調味料1と作り方1で揚げておいた茄子を加えよくかき混ぜる。

4.水溶き片栗粉でとろみをつけ、火を止めてごま油、ラー油、刻んだネギを振り掛けて完成。

Point:
油をすった茄子が苦手なら切り口に片栗粉をまぶして揚げましょう。

豚肉を使わなくても作れます。

味噌を大さじ1加えて炒めても日本人向けの味になっておいしいです。





魚香肉絲│豚肉の魚香ソース炒め

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魚香肉絲│豚肉の魚香ソース炒め

豚肉なのに「魚香」とは?そんな奇妙な名前の料理を紹介しましょう。台湾人も(もちろん中国人も)知らない人は誰もが不思議に思う奇妙な名前で、レシピ紹介のついでに調べてみました。
 
結論から言えば名前に魚と入ってはいますが、魚とはまったく関係ありません。今から100年ほど前に四川省の料理人が唐辛子、花椒、塩、醤油、砂糖、生姜、ニンニク、タマネギなどで調整した調味料を「魚香」と呼び、これを使った料理名に魚香と冠するのだそうです。調味料といっても材料を浸けるスープからの調理法全体を指すようで、「秘伝のつけダレレシピ」のようなものでしょうか。今では中華全域で食べられる人気料理です。

この魚香を使った代表的な料理といえば『魚香茄子』、『魚香烘蛋』などがあり、それぞれ四川を代表する料理として有名です。本日は豚肉を使った『魚香肉絲│豚肉の魚香ソース炒め』を紹介します。四川料理には珍しく「それほど」辛くはないので、おかずに一品いかがですか?


 難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
豚肉 ……… 200g
生姜パウダー ……… 小さじ1/2
 (生を使う場合10g)
ニンニクパウダー ……… 小さじ1/2
 (生を使う場合10g)
ネギ ……… 少々
一味唐辛子 ……… 少々
サラダ油 ……… 大さじ2
水 ……… 50cc
片栗粉 ……… 小さじ1


調味料1:
醤油 ……… 小さじ1
酒 ……… 小さじ1/2
胡椒 ……… 少々
ごま油 ……… 少々
片栗粉 ……… 小さじ1


調味料2:
豆板醤 ……… 小さじ1
醤油 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
酢 ……… 小さじ1


作り方:
1.豚肉は糸状に細切りにし、調味料1に浸けて冷蔵庫で15分ほど冷やしておく。 ネギは千切りにする。もし生ニンニク、生生姜を使うなら細かくみじん切りにする。

2.熱した鍋にサラダ油を引き、作り方1で漬けておいた豚肉を入れ、色が変わるまで炒め取り出しておく。

3.作り方2の鍋に少量の油を残し、ほかは捨てる。ニンニク、生姜、ネギを入れ香りが出るまで炒めたら、水を入れ沸騰させる。 作り方2で取り出しておいた豚肉と調味料2をすべて入れ水気がなくなるまで強火で炒める。水気がなくなったら、水溶き片栗粉を加えよく絡める。出来上がりに一味唐辛子を振りかけて完成。

Point:
作り方2で豚肉を取り出さなくても作れそうですが、肉に火が通り過ぎるのと脂っこくなりすぎるのを防ぐためです。面倒でも一度取り出して、油の量を調整しましょう。

人によってタケノコ、シイタケやキクラゲを加えて作ります。好みで加えてみましょう。

ピリリと辛味の効いたソースは生野菜と非常によく合います。特に千切りにしたキュウリやキャベツとの相性が抜群なので、料理に添えるといいですよ。
 
「チンジャオロース」 のように中国語で発音したい方は「ユーシャンロース」といいましょう。





蒙古火鍋│中華ジンギスカン風鍋

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蒙古火鍋│中華ジンギスカン風鍋

日本を代表する(?)羊肉料理であるジンギスカン。名前こそジンギスカンですが、モンゴルとは何の関係も無く、日本オリジナルの料理だそうです。同じように羊肉を使った料理はモンゴルや中国北部でもよく食べられますが、有名なのはスープや鍋、あとは羊肉のバーベキューでしょうか。台湾の羊肉は鍋料理の具として用いることが多く、どこの鍋料理やでも牛・豚と並んで羊肉を楽しめます。

本日は羊肉をメインにした火鍋のレシピを紹介します。 日本語の名前にジンギスカン鍋と入っていますが、日本で食べられる中央が盛り上がったジンギスカン鍋を使うわけではないので、ご理解ください。台湾で食べられる羊肉を使った火鍋のレシピで、イメージしやすくするためにジンギスカン鍋という名称を使っただけです。

年越しは体温まる羊肉の鍋で決まりですね。



難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内

材料1:
花椒 ……… 2g
草果 ……… 2個
八角 ……… 2個
丁香 ……… 1g
月桂葉 ……… 3枚
水 ……… 1200cc

材料2:
羊肉 ……… 200g

白菜 ……… 半分
生姜 ……… 20g
ネギ ……… 2本
タマネギ ……… 1個
豚骨 ……… 1kg

材料3:(好みで)
鍋の具 ……… 適量


調味料:
塩 ……… 少々
固形ブイヨン ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ1
胡椒 ……… 少々
酒 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 少々



作り方:
1.白菜はぶつ切りにする。生姜、ニンニクはスライスする。タマネギは千切りにする。ネギはぶつ切りにする。

2.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)を入れ、花椒を炒めて香りを出す。続いて切りそろえた生姜、ニンニク、タマネギ、ネギ、残りの香辛料を加え、炒めて火を通す。

3.鍋に豚骨を入れ、調味料、白菜、好みの具、水を加え20分煮込む。

4.豚骨を取り出し、羊肉を加えて5分煮込んで完成。


Point:
豚骨が手に入らない人はインスタントとんこつラーメンのスープを半分~一袋入れましょう。

具にはつくね、練り物などの出汁のでるものを使うと、とてもおいしく作れます。

浮いてくる香辛料が気になる人はティーバックに入れておきましょう。

羊肉で作るのがジンギスカン鍋ですが、他の肉を使ってももちろんおいしくできます。





麻辣豆漿火鍋│豆乳火鍋

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麻辣豆漿火鍋│豆乳火鍋

いくつか火鍋類を紹介してきましたが、本日は豆乳を使った火鍋を紹介します。今までの火鍋シリーズで最も簡単に作れますので、ぜひお試しください。台湾人の朝食の定番といえば油条:揚げパンと豆漿:豆乳です。「朝から米を食べると消化に悪い」と主張する人もいるので、俗説というか信心とは不思議なものです。2010年のデータによると日本人の年間豆乳消費量は1.6リットル。台湾では4.0リットルと日本の2倍以上でその人気が分かります(ちなみにアジア1位はタイの7.2リットル)。参考"日本豆乳協会"

搾り出す大豆の品種にもよりますが、豆乳の深いコクと保温性の高さは鍋料理に非常に適していて、崩れやすい魚の身もしっかり形を残したまま火が通ります。今回はブイヨンベースですが、昆布や牛蒡で出汁をとると和風の味付けになり、好みに合わせてアレンジしやすいのも特徴です。寒い冬、家族と、友人とで鍋を囲む機会にはぜひ作ってみましょう。



難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
豆乳 ……… 1300cc
 (無糖のものを使う)
花椒 ……… 5g
乾燥唐辛子 ……… 5g

材料2:(好みで)
肉類 ……… 200g
白菜 ……… 300g
キノコ類 ……… 適量
鮭切り身 ……… 適量
豆腐 ……… 1丁
油揚げ ……… 50g

調味料:
塩 ……… 小さじ1/2
固形ブイヨン ……… 小さじ1/2



作り方:
1.熱した鍋に少量のサラダ油(分量外)をひき、花椒、唐辛子をサッと炒める。豆乳と調味料を入れて沸騰させる。

2.ぶつ切りにした白菜とキノコ類、豆腐を入れて煮込む。食べる直前に肉類、魚類などを入れて完成。

 
Point:
醤油の味が恋しい方は各自の小皿に醤油を引いて食べましょう。白いスープがポイントです。

スープを足すときも豆乳を入れます。

残り汁を使いたい時も普通の鍋と同じく、ご飯や麺を投入して〆てください。





四川麻辣鍋│四川風火鍋

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四川麻辣鍋│四川風火鍋

辛いです。 『麻辣』という字からして辛いのに、更に四川省の名を冠してはもう辛くないはずがありません。本日は本場四川の麻辣鍋レシピを紹介します。

台湾にも多くの火鍋店があって一年中火鍋を楽しめます。お店で提供される四川麻辣鍋は台湾向けにアレンジされた辛さを抑えたもので、日本人でも普通に楽しめる辛さです。台湾では家庭でも簡単に作れるようにスーパーで四川麻辣鍋セットが普通に売られています。まぁ、ずいぶんと辛さは押さえられていますが。

本日はその台湾向けの四川火鍋の辛さよりすこしだけ(大分?)辛さを本場に近づけた、本格派のレシピです。多くの四川料理はレシピをそのまま紹介すると普通の日本人ではほぼ食べられない辛さになってしまうので、本レシピでも辛さを少々押さえています。辛いものが好きでたまらないという方はPointを参照して、真の四川料理の世界へ行ってください。同伴者が…見つかるといいですね。

自分の好みの辛さで作られた麻辣鍋はいつ食べてもおいしいものです。香辛料を多用しているので少々難しいレシピですが、機会があればぜひ挑戦してみてください。漢方薬の効果と辛さで体も温まり、内臓の機能も高まります。栄養も豊富で、辛い料理が好きな方には健康的この上ない料理です。冬だけでなく、夏でも楽しめる四川麻辣鍋でした。


難易度:
☆☆☆

調理時間:
1時間以内

材料1:
乾燥唐辛子 ……… 6本
生姜 ……… 10g
山椒 ……… 5粒
白菜 ……… 半分
ネギ ……… 2本
ニンニク ……… 10個
タマネギ ……… 半分
水 ……… 1200cc

材料2:
乾燥唐辛子 ……… 5本
八角 ……… 5個
丁香 ……… 12個
川芎 ……… 2g
当帰 ……… 2g
花椒 ……… 8g
生姜 ……… 10g
小茴香 ……… 3g
草果 ……… 4個
桂皮 ……… 3g

材料3:(好みで)
豚肉、牛肉、キノコ類、野菜類、かまぼこ、竹輪、餃子、海鮮類などの具を適量


調味料:
ラー油 ……… 200cc
氷砂糖 ……… 20g


作り方:
1.材料1の野菜をよく洗い、ネギはぶつ切りにする。ニンニク、生姜、タマネギは薄切りにする。白菜は食べやすい大きさに切る。

2.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)を引き、材料1の乾燥唐辛子、生姜、山椒、ニンニクを炒めて香りを引き出す。

3.鍋に材料1の水と材料2の香辛料を加え沸騰させる。沸騰したら材料1の白菜、ネギ、タマネギ、すべての調味料を加え蓋をして中火で20分煮込む。

4.材料3の好みの具を加え火が通ったら完成。



Point:
本場四川では、乾燥唐辛子を200gとか加えます。ね?無理でしょ?

このまま作っても十分辛いです。普通に食べたい方は花椒、乾燥唐辛子、山椒の量を半分にして作りましょう。

香辛料がたくさんあって普通の家庭では作れないと思います。生姜、八角、乾燥唐辛子、花椒、山椒だけで簡易版が作れるので、お試しください。

このスープで薄く切った肉をしゃぶしゃぶにして食べるとうまいです。

ご飯と冷たい飲料を忘れずに準備して食べましょう。





麻辣火鍋(2)│台湾激辛鍋(2)

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麻辣火鍋(2)│台湾激辛鍋(2)

以前も紹介したことがあるのですが、本日から数回に分けて火鍋の(特にスープの)レパートリーを紹介していきたいと思います。日本でもそうですが、鍋料理は作る人、家庭ごと、たまたま手に入った食材など、その時その時でレシピが違うのが当たり前です。 台湾でも例外ではなく、一口に『麻辣火鍋』といって、店によって、地域によって、そして食べる人によって味も作り方も大きく違います。

前回紹介したのは大陸南部のレシピを参考にした広東風火鍋でしたが、今回は台湾風の火鍋レシピを紹介いたします。まぁ、あまり差は無いのですが、材料が手に入る方は挑戦してみてください。

前回の火鍋『麻辣火鍋│台湾激辛鍋』のレシピはこちら



難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内

材料1:
花椒 ……… 10g
生姜 ……… 5g
草果 ……… 2個
乾燥唐辛子 ……… 10g
甘草 ……… 3g

材料2:
シメジ ……… 100g
エノキ ……… 50g
タマネギ ……… 半分
ニンニク ……… 10個
水 ……… 1200cc


材料3:(好みで)
白菜、豆腐、つくね、牛肉、うどん、シイタケなど。

調味料:
氷砂糖 ……… 20g
醤油 ……… 50g
ごま油 ……… 大さじ1
ラー油 ……… 100cc



作り方:
1.タマネギは薄くスライスする。ニンニク、生姜はぶつ切りにする。草果は砕いて中身を取り出しておく。

2.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)を引き、花椒を入れて香りを出す。続いて材料1の香辛料をすべて加え、いためて香りを出す。

3.材料2とすべての調味料を加え、中火で15分煮込む。シメジ、エノキは取り出して分けておき、スープを漉しとって雑物を除く。

4.漉したスープに取り出しておいたシメジ、エノキを加え、好みの具を加えて完成。



Point:
漉した材料に水1000ccを加えて沸騰させておけば、煮込んでスープが足りなくなった時の追加のスープとして使えます。このスープでラーメンを作ってもおいしい。


このままつくると舌がピリピリする本物の火鍋になります。花椒のピリピリは酸っぱいものを食べると回復できるので、炭酸飲料や酢の物をそばにおいて食べましょう。

作り方3でスープを漉さずに、網のおたまで雑物を取ってもOK。

キノコの種類を増やすといい出汁が出ます。

以前紹介した火鍋の別のレシピ『麻辣火鍋│台湾激辛鍋』も参考にしてください。




青椒牛肉絲│チンジャオロース(青椒肉絲)

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青椒牛肉絲│チンジャオロース(青椒肉絲)

本日はみんな知ってる中華の定番チンジャオロースーのレシピを紹介します。家で作ったことがあるという人は少ないかもしれませんが、そんなに難しいレシピではないのでぜひ挑戦してみましょう。

ちなみに中国語の名称で「肉」とだけある場合は豚肉を指すのが一般的で、日本の名称は中国では豚肉を使った同料理を指します。牛肉で作る場合、正式には「青椒牛肉絲」というので覚えておきましょう。辛味を効かせた四川風、甘辛く仕上げた広東風と地域によって味付けが違うのが特徴で、世界中あらゆる地域でそれぞれにアレンジされて食べられている非常にポピュラーな中華料理です。今回は広東風の甘辛い味付けを紹介しますが、ご自分の好みに合わせて大胆にアレンジし、あなただけの味を探してみてください。



難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
牛肉 ………150g
ピーマン ……… 40g
ネギ ……… 1本
生姜 ……… 8g


調味料1:
片栗粉 ……… 小さじ1
醤油 ……… 小さじ1
卵白 ……… 1個分

調味料2:
醤油 ……… 小さじ1
オイスターソース ……… 小さじ1
XO醤 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1/2
酒 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 小さじ1


作り方:
1.牛肉は細長く切り、調味料1を混ぜ合わせたものに15分ほど浸けておく。ピーマン、ネギ、生姜は細長い糸状に切る。

2.熱した鍋に大さじ2のサラダ油(分量外)を入れ、作り方1で漬けておいた牛肉を炒める。表面の色が白く変わったら取り出しておく。

3.同じ鍋に少量のサラダ油(分量外)を加え、ピーマン、ネギ、生姜を入れて炒める。野菜に火が通ったら作り方2で取り出しておいた牛肉、調味料2の牛肉、オイスターソース、XO醤油、砂糖、酒を加え、汁気がなくなるまで加熱する。

4.鍋に水気がなくなったらごま油を降りかけ、器に盛って完成。


Point:
最後のごま油はお好みなので、加えなくてもいいです。

牛肉の代わりに豚肉で作っても美味。余計なものを加えず、酒と塩のみでも作れます。

調味料の醤油、オイスターソース、XO醤はそれぞれ代用が可能です。例えば、オイスターソース小さじ2と醤油小さじ1でもいいですし、醤油大さじ1/2、オイスターソース大さじ1/2でもOK。材料が無い人は醤油大さじ1だけでも作れます。

他にも加えたい材料としては、タケノコ、タマネギ、シイタケの細切りやモヤシ、辛くしたい場合は豆板醤などを加えて作ります。すこし和風の味付けにしたい方はみりんを小さじ1加えてもいいでしょう。




洋蔥水晶魚皮│タマネギと魚の皮のサラダ

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洋蔥水晶魚皮│タマネギと魚の皮のサラダ

本日はなんとも美しい名前の『洋蔥水晶魚皮│タマネギと魚の皮のサラダ』を紹介。水晶とはつまり、魚の皮周辺のゼラチン質が火を通して半透明になったもののこと。タマネギの白との対比が美しい料理です。白身魚なら、身に片栗粉をまぶして茹でて一緒に添えることで、もうサラダではない立派な一品料理に早変わりします。その場合名前は『洋蔥水晶魚片』となります。

日本風に言えば魚の皮をただ湯引きしただけのものですが、中華風にすると名前が美しいですね。魚の切り身が手に入ったら刺身にするついでにこの料理も作ってお酒のつまみなどにしてしまいましょう。見た目は涼しげ、味はドレッシング次第のお手軽料理です。



難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
白身魚の皮 ……… 200g
 (タイ、スズキ、カレイなどなんでも)
タマネギ ……… 200g
酒 ……… 少々

調味料:
酢 ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 大さじ1
七味唐辛子 ……… 少々


作り方:
1.魚の皮はうろこを引いてよく洗い、少量の酒をくわえ沸騰させた湯に入れて火を通す。火が通ったら氷水につけて身を締める。身が冷えたら取り出して糸状に切る。

2.タマネギを千切りにし、氷水に10分ほどつけておく。

3.調味料すべてを混ぜ合わせ、作り方1の魚の皮と作り方2のタマネギとよく混ぜ合わせる。器に盛り七味唐辛子を振って完成。


Point:
魚の皮は魚屋やスーパーで買えます。店員さんに声をかければ出してくれると思います。脂ののった皮がベスト。

魚の皮は揚げてもおいしいですが、今回は茹でるだけなので鱗はしっかりとりましょう。

魚の皮を冷やす時は、しっかり冷やしましょう。内側に熱が残ると臭みがでます。水を替えるか氷を追加してしっかり冷まします。保存時はラップをして冷蔵庫へ。

ドレッシングはオイスターソースやXO醤、胡麻ドレッシングを大さじ2加えたり、その他の調味料で味を付けてももちろんOK。

身を加える時は、食べやすい大きさに切った身に飾り包丁を入れ片栗粉を刷り込み、皮とは別に茹でて火を通します。





XO醬拌四季豆│インゲン豆のXO醤和え

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XO醬拌四季豆│インゲン豆のXO醤和え

最近XO醤を使った料理が多いですね。「XO醤」というタグを新たな材料カテゴリーに作りたいのですが、数が少ないと寂しいのでもうすこし増やしたいだけです。

さて、本日はXO醤を使った野菜の和え物を紹介します。炒め料理に加えると非常においしい調味料ですが、今回はサラダのドレッシングのように使います。今日紹介する調理法はインゲン豆を茹でた後、ソースにつけたまま冷やして作りますが、インゲン豆と一緒に炒めて温かいうちに提供する『XO醬炒四季豆』という料理もあり、こちらも美味。XO醤の底力が分かるお手軽料理です。

図らずもXO醤特集のようになってしまった今週のレシピですが、XO醤を使った料理は本当においしいのです。これはぜひ日本の家庭でも作って欲しい!という気持ちで書かせていただきました。何とか手に入れて欲しいものです。




難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
インゲン豆 ……… 200g
唐辛子 ……… 少々
ニンニク ……… 20g


調味料:
XO醤油 ……… 大さじ2
醤油 ……… 小さじ1
ケチャップ ……… 小さじ1
砂糖 ………小さじ1
ラー油 ……… 小さじ1


作り方:
1.インゲン豆は両端を切り落とし、スジを取り除く。沸騰したお湯に入れて 火を通し、取り出してから氷水につけて色を鮮やかにする。唐辛子は糸状に切る。ニンニクはスライスにする。

2.調味料をすべて混ぜ合わせ、インゲン豆、唐辛子、ニンニクを入れて20分浸けて完成。


Point:
インゲンの味が命です、新鮮なインゲン豆を使いましょう。

出来上がりにゴマを振ってもおいしい。

インゲンをソラマメに代えて『XO醬拌蚕豆』、枝豆に代えて『XO醬拌毛豆』、それぞれを調味料で炒めて『XO醬炒蚕豆』、『XO醬炒毛豆』と、レパートリーを簡単に増やせる料理です。特にソラマメは歯ごたえと風味がXO醤とよく合うのでお勧めです。





麻婆豆腐│麻婆豆腐(辛いのが苦手な人向け)

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麻婆豆腐│麻婆豆腐(辛いのが苦手な人向け)

本日は辛くない麻婆豆腐の作り方を紹介します。辛さといえば四川料理、その四川料理の代名詞ともいえる麻婆豆腐。ですが、どこの地域にも一定数以上辛い料理が苦手という人がいるようで、台湾もその例外ではありません。今日紹介する麻婆豆腐は以前紹介したこともある普通の『麻婆豆腐』より、かなりマイルドな味のレシピです。

とはいえまったく辛くないということは無く、ほんのりとした唐辛子の味はもちろんのこしてあります。オイスターソースを味付けのメインにしているので、豆腐の味を生かしたまろやかな口当たりです。小さな子供や、辛さの苦手な人向けのマイルドな麻婆豆腐、ぜひご堪能あれ。



難易度:


調理時間:
30分以内

材料:
豆腐 ………1丁
豚挽き肉 ……… 100g
唐辛子 ……… 1本
 (辛いのが苦手な人は入れない)
ネギ ……… 適量


調味料:
豆板醤 ……… 大さじ2
オイスターソース ……… 小さじ2
XO醤 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
片栗粉 ……… 10g
水 ……… 適量


作り方:
1.熱した鍋に直接豚挽き肉を入れ色が変わるまで炒める。

2.豆板醤、オイスターソース、砂糖を加え肉と混ぜ合わせる。

3.肉を焦がさないようにいためながら、水気がなくなってきたら肉が浸るくらいの水(分量外)を加える。

4.水が沸き立ったら豆腐を加え、火が通ったら刻んだネギを振る。水溶き片栗粉を入れてとろみをつけて完成。(辛くしたい人は火から下ろす直前に刻んだ唐辛子を加える。)


Point:
豆腐は木綿、絹どちらでもOK、好みで使い分けてください。

片栗粉に対して3倍量の水を加えて水溶き片栗粉を作ります。

一度辛くなったものを辛くなくするのは無理ですが、辛くないものを辛くするのは簡単です。唐辛子を使いたい!でも辛くしたくない!というわがままな方は、唐辛子を割って中の種とその周りの繊維を取り除けば、ほとんど辛くなくなります(これは干し唐辛子では使えません)。逆に辛くしたい方は唐辛子の量を増やしましょう。

これでも辛いという人は豆板醤を半分に減らしてその分ケチャップを加えます。

XO醤がない方は、オイスターソースを増やして使ってください。

出来上がりに少量の酢を垂らすと香りが出て食欲をそそります。

作り方2で花椒を小さじ1加えるとピリリとした本場四川風の味になります。まぁ、今回は辛くない麻婆豆腐のレシピなので、この辺で…。






馬告雞湯│馬告と鶏のスープ

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馬告雞湯│馬告と鶏のスープ

本日は少々珍しい料理を紹介しましょう。その名も『馬告雞湯│馬告鶏スープ』といい、馬告とは香辛料の名前です。

馬告とは台湾に住む原住民の一つタイヤル族(ビビアンスーがこの民族出身で有名)での呼び名"Makauy(原住民語で続く繁栄、商売繁盛などの意)"に漢字で当て字をしたものです。
参考ブログ(繁)

馬告はもちろん台湾での呼び名で、中国では正名を「山蒼樹」と呼び、別名を山胡椒などといいます。このレシピを書くにあたり日本語で馬告鶏湯を解説したサイトをいくつかのぞいてみましたが、少々情報の混乱があるようなのでここに正しておきます。

山蒼樹、すなわち馬告は学名を Litsea cubeba といい、クスノキ科ハマビワ属の植物です。和名はありません。和名が無い植物は学名をカタカナで読むか、英語で呼ぶのが通例ですので、リツェア・クベバ、もしくは英名のMay Chang:メイチャンと呼ぶのが正しい呼び方となります。
参考:Wikipedia(en)

日本ではヤマコウバシといわれる植物が別名を山胡椒(ヤマコショウ)などといい、こちらは学名が Lindera glauca で、クスノキ科クロモジ属の植物です。日本語で山胡椒と言った時はこちらの植物を指しますが、普通食用にはしません。馬告をこのヤマコウバシと混同して説明しているサイトばかりなので気をつけましょう。二つの別の植物の別名が偶然同じ漢字なために起きてしまった間違いですね。

多くの日本語のサイトで"『馬告』は日本語で『山胡椒』といいます"と書いてありますが、まったくの間違いです、このサイトを見た人は気をつけましょう。食事中の話のネタにもならない細かい話でした…。

さて、前置きが長くなりましたが、この馬告は台湾でも温泉で有名な烏来(ウーライ、こちらも原住民語の当て字)と呼ばれる地域の特産で、烏来に行けば温泉街のレストランで食べることができます。レモンのようなさわやかな香りと胡椒のような辛味のある香辛料で、西洋ではアロマセラピーの香料としても使われます。台湾でもそれほどメジャーな香辛料ではないため、馬告を使った料理はそれほど多くはありません。しかし、今回紹介する『馬告雞湯│馬告鶏スープ   』は非常に有名な料理で、かく言う私も烏来にいくたびに注文する料理の一つです。作り方は非常に簡単なので、馬告が手に入った人は作ってみましょう。

日本ではまず売っていませんので、欲しい人はコメントかメールをいただければ烏来に行って買ってきますよ。

(スープ表面の黒い粒が馬告)

日本でこの料理を作れる人は稀でしょうが、たまにはこういうネタも…ということでご勘弁を。


難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内

材料:
鶏肉 ……… 1匹分
生姜 ……… 30g
馬告(山蒼樹の乾燥果実) ……… 小さじ1
水 ……… 2000cc

調味料:
酒 ……… 200cc
塩 ……… 少々

作り方:
1.鶏肉はよく洗ってぶつ切りにし、沸騰したお湯で5分ほど茹でて血を抜く。生姜は千切りにする。馬告は包丁の腹でつぶして香りを出しておく。

2.水を鍋に入れ沸騰させ、鶏肉、生姜、酒を入れ、蓋をして40分ほど煮込む。

3.馬告を加え、更に5分ほど煮込み、塩で味を調えて完成。


Point:
馬告は煮込みすぎると苦味が出るそうなので、最後に入れます。量は好みで加減しましょう。ただレシピによっては鶏肉と一緒に加えると書いてあるものもあり、あまり気にする必要は無いのかもしれません。

小茴香や桂皮を少量加えるとより爽やかなスープとなります。

レモンのような香りと胡椒の辛味…ということは、レモングラスと胡椒で代用すれば、日本でも似たような料理が作れるかもしれません。


ちなみにこれが乾燥馬告です。





XO醬炒蘆筍│アスパラのXO醤炒め

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XO醬炒蘆筍│アスパラのXO醤炒め

今回はXO醤を使った炒め料理を紹介します。実際に調味料として使うのはXO醤と砂糖のみで、今回はアスパラガスをメインに使っていますが、白菜やタマネギなどの野菜を使ってもおいしく作れます。非常にシンプルすぎて他の調味料を足したくなるかもしれませんが、XO醤が見事に野菜の味を引き出してくれるので心配なく。

好みでエビ、イカ、ホタテ、ピーマン、ニンジンなど炒めておいしい食材を何でも加えて作ってみましょう。食卓がにぎやかになること間違いなしの簡単料理です。

(写真はエビと赤ピーマン入り)





難易度:


調理時間:
一瞬

材料:
アスパラガス ……… 150g
ネギ ……… 一本
生姜 ……… 10g

調味料:
XO醤 ……… 大さじ2
砂糖 ……… 小さじ1
水 ……… 30g
一味唐辛子 ……… 少々


作り方:
1.アスパラガスは湯通しして取り出し、氷水に付けておく。ネギはぶつ切りにする。生姜はみじん切りにする。

2.熱した鍋に適量のサラダ油(分量外)をひき、ネギ、生姜をいためて香りを出す。作り方1のアスパラと調味料を加えてよく混ぜながらサッと炒める。出来上がりに一味唐辛子を振って完成。


Point:
アスパラを茹でる時は沸騰したお湯に直接入れて、浮いてきたら取り出しましょう。

一味唐辛子なくてもおいしく作れます。

アスパラを湯通しする時に湯に少量の塩を加えると、ほんのり塩味が付きアスパラの甘みが引き立ちます。しかしXO醤にも塩気があるので、あまり気にする必要はありません。





月亮蝦餅│エビの春雨はさみ揚げ

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月亮蝦餅│エビの春雨はさみ揚げ

中国語で月のことを「月亮:ユエリャン」といいます。今日紹介するレシピはその月亮の名を冠した料理で、揚げる前の形と色が満月に似ていることから名付けられたそうです。タイの料理がオリジナルで、台湾でもタイ料理の店や夜市の屋台などで食べられます。厳密に言えば中華料理ではないのですが、台湾では非常に一般的な料理で、家庭でも食べられ、しかもおいしいということで今回紹介させていただきます。

台湾では「甜辣醬」という甘辛いソースをつけて食べますが、日本では砂糖醤油か、醤油のみ、またはそのまま食べるといいでしょう。日本で見かける機会の無い料理とは思いますが、形も珍しく、おいしいので、今後日本でも流行するかもしれません。子供から大人まで楽しめる料理です。



難易度:
☆☆

調理時間:
30分ほど

材料:(二枚分)
エビ ……… 200g
ネギ ……… 20g
生姜パウダー ……… 10g
 (生の生姜を使う時は15gを細かくみじん切りにしたものを使う)
春巻きの皮 ……… 4枚


調味料:
塩 ……… 少々
砂糖 ……… 小さじ1/4
胡椒 ……… 少々
片栗粉 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 小さじ1



作り方:
1.エビは殻を剥き、よく洗ってワタを取り除く。包丁の腹で叩いて軽くミンチにしておく。ネギは細かくみじん切りにする。

2.ボウルにエビの身と調味料、ネギ、生姜パウダーを加え、よく混ぜ合わせる。

3.春巻きの皮の上に作り方2のエビの身を乗せ均一にならした後、もう一枚の春巻きをかぶせ縁を押さえつけて張り合わせる。同じものをもう一枚作り、フォークや串など先のとがったもので表面に小さな穴を数箇所空ける。

4.熱したフライパンに多めにサラダ油(分量外)を引き、弱火で春巻きを炒める。片側に火が通ったら、ひっくり返しす。両側をきつね色になるまで4-5分ほど炒めて取り出す。ピザのように6-8等分に切って完成。


Point:
表面に小さな穴を開けておかないと、中の空気が膨らんで風船状になります。

油は多めに。炒めるというよりも揚げる感じで火を通しましょう。

中にエビをたっぷり多めに入れるともっとおいしくなります。1.5倍くらいまでは春巻きにはさめるので、好みで量を増やしましょう。

エビを混ぜる時に卵を一つ混ぜ込むとふっくらして、また別の味わいがでます。卵黄か卵白のみなどでもまた感じが変わるので、いろいろ試してみましょう。あわ立てたメレンゲを加えて作ると、外はパリパリ、中はフワフワ、噛めばエビの風味がフワリひろがって超絶美味!





XO醬炒飯│XO醤チャーハン

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XO醬炒飯│XO醤チャーハン

昨日に引き続いてXO醤を使った簡単料理を紹介します。昨日は麺料理でしたが、今日はご飯料理『XO醬炒飯│XO醤チャーハン』を作ってみたいと思います。魚介類がベースなだけあって、エビやイカ、魚との相性が抜群のXO醤ですが、普通の肉料理にもよく合います。

日本の家庭に最も浸透している中華料理ともいえるチャーハンですが、XO醤を使うことで、普通の調味料では出せない高級感あふれる深い味わいが楽しめます。台湾では特にXO醤炒飯という名でなくとも、普通のチャーハンにXO醤が使われていたりします。チャーハンはXO醤の味を楽しむには最適な料理です。手に入れたらぜひ作ってみてください。

後半にXO醤チャーハンの作り方動画を貼っていますので、参考にしてください。



難易度:


調理時間:
一瞬

材料:
冷飯 ……… 150g(茶碗1杯分)
卵 ……… 1個
豚ひき肉 ……… 80g
レタス ……… 100g
ニンジン ……… 少々
ネギ ……… 少々


調味料:
XO醤 ……… 小さじ2
固形ブイヨン ……… 少々
醤油 ……… 少々
塩コショウ ……… 適量

 
作り方:
1.熱した鍋に適量のサラダ油(分量外)を入れ、溶いた卵をいれてサッとかき混ぜる。

2.ご飯を入れ、卵と絡ませたら、豚ひき肉、刻んだレタス、みじん切りにしたニンジンを入れて火を通す。

3.調味料を加え、ご飯がパラパラになるように数度かき混ぜたら、ネギを加えて混ぜ合わせて完成。

Point:
XO醤はメーカーによって少々塩味が異なります。塩コショウで味を調えましょう。

以前紹介した『黄金炒飯』の作り方も参考にしておいしいの炒飯を作ってください。卵黄にXO醤を溶いて作る黄金炒飯もシンプルですがおいしいですよ。

火は最初から最後まで強火です。2分ほどで完成します。

すこし辛味を足したい方はサラダ油に少量のラー油を加えて作ってみてください。







XO醬炒麵│XO醤焼きそば

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XO醬炒麵│XO醤焼きそば

さて、「XO醤:エックスオージャン」と呼ばれる調味料の名を聴いたことのある方も多いと思います。XO醤は1980年代に香港で開発された新しい調味料で、その味の良さから瞬く間に中華料理界、特に香港と台湾で広く使われるようになりました。台湾では少々値が張りますが、普通にスーパーマーケットで買えるほど一般的な調味料です。干しエビや干し貝柱を原料としますが、製造元ごとにまったく作り方が異なり、その多くは作り方が非公開です。高級レストランでは自前のXO醤を販売していることもあります。

さまざまな料理に使われるほか、そのまま酒の肴として食べられるほどで、この調味料を使う料理はもれなく高級料理に分類されるほど、深いコクと高級感あふれる旨みを誇ります。ゆで卵にXO醤をかけただけで、あら不思議、なんともいえない高級感が…。それほどの調味料なのです。台湾旅行時にぜひ一瓶購入して帰って欲しいモノの一つです。


さて、日本のスーパーマーケットでもXO醤が売っていることがありますが、実は日本製のものは中華製のものに比べ味が一枚も二枚も落ちます。実際食べてみて「なんだ、たいしたものじゃないじゃないか」と失望されても悲しいのですが、原材料費を押さえるためらしいので仕方ないですね。いつか本場のXO醤を手に入れて本物の味をお楽しみください。

本日はそんなXO醤を使った、中華焼きそばの作り方を紹介します。旨い!

(写真はニラとモヤシを使ったXO醤炒麺)


難易度:
☆☆

調理時間:
30分以内

材料:(1人分)
焼きそば用麺 ……… 150g
タマネギ ……… 1/4個
イカ ……… 50g
エビ ……… 30g
水 ……… 100cc

調味料:
XO醤 ……… 大さじ3
オイスターソース ……… 小さじ1/2
塩 ……… 小さじ1/4


作り方:
1.鍋に水(分量外)を沸騰させ、焼きそば用麺を入れて軽くほぐす。ほぐれたらすぐに取り出し、少量のサラダ油(分量外)をまぶしておく。

2.タマネギは皮をむき、よく洗って薄切りにする。イカは千切りにする。エビは皮を剥き、熱湯をかけて臭みを抜いた後、冷水に付けて取り出し、水気を切っておく。

3.熱した鍋に多めにサラダ油(分量外)を引き、作り方1の麺を入れる。両側に軽く焦げ目が付くほど炒める。続いてタマネギを入れ、2分ほど炒めて火を通した後、エビ、イカを加えて麺と絡ませる。

4.水、XO醤、オイスターソース、塩を加え麺と混ぜ合わせながら水気が無くなり麺からパリパリと音がするまで炒めて完成。


Point:
生めんを使う場合は作り方1を省略してください。

麺をかたやきそばに代え、作り方4までソースだけ作って水分を飛ばさずに水溶き片栗粉でとろみをつけると、これまたものすごくおいしい『中華風かたやきそば』の完成です。

ここで加えているエビ、イカはあくまで具の一例ですが、XO醤は魚介類との相性が非常によいのです。白身魚やベーコンに代えたり、モヤシ、ネギ、ゴマなどを加えたりと具は好みで変えましょう。

台湾のスーパーで購入できる本場XO醤は一瓶400-500gで1500-3000円くらいです。エビ、イカ、カラスミなどベースとなる材料が違なるさまざまな種類があります。ぜひお土産にどうぞ。

先日紹介した『蘿蔔糕│大根餅』のソースとしても抜群です。水溶き片栗粉でとろみをつけたあんかけのXO醤かたやきそばを大根餅の上に乗せて食べたりします。ぜひお試しあれ。





炸醬麵│中華ジャージャー麺

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炸醬麵│中華ジャージャー麺

いまやアジア各国で食べられるジャージャー麺。元は同じ料理といえ各国でそれぞれ特有のアレンジがなされ、観光旅行時の食べ比べも楽しいものです。日本では肉味噌を甘辛く作るのが一般的ですが、本場中国のオリジナルは塩辛い味付けです。近年は甜麺醤などを使って甘く作る傾向があるらしく、今回は日本人にも受け入れやすいと思われる甘辛いジャージャー麺の作り方を紹介します。

おいしく作ろうと思えば少々本格的にならざるを得ませんが、いくつか手を抜けるポイントがあるので、Point部分に記しています。



難易度:
☆☆

調理時間:
1時間以内

材料1:(1人分)
麺 ……… 200g
豚ひき肉 ……… 100g
木綿豆腐 ……… 半丁
タマネギ ……… 30g
干しシイタケ ……… 2個
ニンジン ……… 15g
水 ……… 200cc

材料2:
キュウリ ……… 20g
モヤシ ……… 10g


調味料:
豆板醤 ……… 大さじ1
甜麺醤 ……… 大さじ1
固形ブイヨン ……… 小さじ1/4
砂糖 ……… 小さじ1/2
胡椒 ……… 適量


作り方:
1.干しシイタケは30分ほど水につけ戻し、みじん切りにする。戻した水は捨てずに取っておく。タマネギとニンジンは皮を剥き細かくみじん切りにする。木綿豆腐は5mmほどの小さなサイの目状に切る。キュウリは細く糸状に切る。

2.熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)を引き、木綿豆腐を入れて表面が軽く焦げるまで炒める。豆腐の色がうっすらきつね色になったら取り出して油を切っておく。

3.同じ鍋に少量のサラダ油(分量外)を加え、たまねぎを炒める。香りが出てきたら、シイタケ、豚ひき肉を加え、中火でパラパラになるまで炒める。作り方2で炒めた豆腐と作り方1でみじん切りにしたニンジンを加えサッと火を通したら、シイタケを戻した水、豆板醤、甜麺醤を加えて炒める。豆板醤などを具に絡めたら、調味料を入れてよく混ぜ合わせ、蓋をして弱火で20分ほど煮込む。

4.別の鍋に水を沸騰させ、麺を茹でる。麺の湯で上がりの直前にモヤシを加え、10秒ほど湯通ししたら、麺と一緒に器に盛る。千切りのキュウリを添え、ソースをかけて完成。


Point:
木綿豆腐は水分をよく切っておきましょう。本来は「豆干」という干した豆腐を使います。

20分煮込んでいますが、火力によって水分の飛び方が違います。焦げ付かないように時々混ぜながら水分を飛ばして行きましょう。

このレシピでは少々手間がかかりますが、手を抜けるポイントがいくつかあります。
 干しシイタケを使わない(この場合普通の水200ccを戻した水の変わりに使います)。
 キュウリ、モヤシを添えない。
 ニンジンも入れない。
これだけで相当簡単に作れるはずです。面倒くさい時はこちらでどうぞ。

日本のジャージャー麺と、韓国の짜장면とは味も色も形も違います。それぞれの国で愛されている料理ですが、いろいろアレンジして家庭の味にしてしまいましょう。






醬烤鮮菇│いろいろキノコのオーブン焼き

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醬烤鮮菇│いろいろキノコのオーブン焼き

旬のキノコを詰め込んで、醤油とブイヨンスープで味付けしオーブンで焼いた簡単料理です。ここでは5種類のキノコを選んでいますが、どんなキノコを使ってもかまいません。スーパーで手に入るあらゆるキノコを組み合わせて作ってみましょう。

今では世界中のキノコを一年中いつでも食べられるようになりました。スープやシチューに使って余ったキノコで、サッと作れますので、一品何かを追加したい時に思い出してください。


難易度:


調理時間:
一瞬

材料:
シイタケ ……… 3個
エノキ ……… 50g
シメジ ……… 50g
ナメコ ……… 50g
キクラゲ ……… 50g


調味料:
ブイヨンスープ ……… 大さじ2
醤油 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 少々


作り方:
1.キノコ類はよく洗い、食べやすい大きさに切る。調味料と混ぜ合わせておく。

2.耐熱の容器にキノコと調味料を入れ、アルミホイルで蓋をし、220度のオーブンで10分ほど焼いて完成。



Point:
舞茸、エリンギ、マッシュルーム、マツタケなど、これ以外にもたくさんのキノコで作れます。

山で取ってきた自然のものも使えると思いますが、くれぐれも中毒には気をつけてください。

グラタンの容器に入れ、アルミホイルで蓋をし、普通のオーブンで15分焼き上げても調理可能です。

 余ったキノコはパスタや、シチュー、スープなどに使いましょう。

蛤蜊肉丸煲│ハマグリと肉団子のスープ

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蛤蜊肉丸煲│ハマグリと肉団子のスープ

本日は肉団子とハマグリを使った煮込み料理を紹介します。レストランで食べる料理というよりは、家で作る西洋風の家庭料理という料理です。肉団子は以前紹介した『紅燒獅子頭│肉団子の中華風シチュー煮込み』に作り方が載っています。面倒くさい方は冷凍品を使ってもいいでしょう。

肉団子は豚肉にこだわらず、鳥のつくねや煮込み用のハンバーグなどでも作れます。 それぞれ出るダシが違いますが、調理方法は同じなので好きなもので試してみましょう。日本の食卓で囲む定番の鍋料理のレパートリーに加えてもなんら遜色の無い、ほっと体の芯から温まる中華風の肉団子スープです。


難易度:


調理時間:
30分以内+下準備

材料:
肉団子 ……… 150g
ハマグリ ……… 50g
白菜 ……… 100g
唐辛子 ……… 10g
ネギ ……… 30g
ニンニク ……… 10g


調味料:
塩 ……… 小さじ1
固形ブイヨン ……… 小さじ1
酒 ……… 大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
胡椒 ……… 少々
水 ……… 1000cc


下準備:
1.ハマグリは塩水に浸けて砂を吐かせておく。肉団子の作り方はこちら

作り方:
1.ネギと唐辛子をぶつ切りにする。白菜はよく洗い食べやすい大きさに切る。

2.熱した鍋に少量の油(分量外)を引き、ネギ、唐辛子、ニンニクを炒めて香りを出す。白菜を加え、焦がさないように炒めてしんなりさせる。

3.作り方2の鍋に肉団子、ハマグリ、すべての調味料を加え、沸騰させる。沸騰したら蓋をして15分ほど煮込んで完成。


Point:
自分で肉団子を作る時は煮崩れを防ぐため、多めの油で表面を軽く炒めておきましょう。

ケチャップを大さじ1加えてもおいしいです。

鍋料理なので具は各人の好みで好きなものに変えてください。

麻辣牛肉│炒め牛肉のラー油かけ

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麻辣牛肉│茹で牛肉のラー油和え

今日は牛スジを煮込んでソースと和えたお手軽料理を紹介します。牛スジを柔らかくするために長時間煮込む必要があって調理時間は長いですが、作り方自体は非常に単純です。煮込んでいる間に他の料理を作りましょう。

ソースと和えた肉料理は冷やしてもおいしいので、夕食時は温かいうちに食べ、残りは冷やして晩酌のお供にすれば二つの味が楽しめます。牛スジを糸状に切って新鮮なキャベツなどで包んで食べてもおいしいですよ。



難易度:


調理時間:
2時間

材料1:
牛スジ ……… 400g
生姜 ……… 30g
ネギ ……… 一本

材料2:
ネギ ……… 少々
ゴマ ……… 少々

調味料:
醤油 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
酢 ……… 小さじ1/2
ラー油 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 少々


作り方:
1.牛スジを薄切りにする。沸騰させたお湯で2分ほど茹でた後、取り出して冷水に付け水気を切っておく。材料1のネギはぶつ切りにする。生姜はスライスにする。

2.鍋に水を沸騰させ、作り方1のネギ、生姜、牛スジを加え蓋をして1時間半ほど煮込む。

3.牛スジを取り出し、すべての調味料とよく混ぜ合わせた後、みじん切りにした材料2のネギとゴマを散らして完成。


Point:
煮込み時間がネックですが、圧力鍋を使えば30分ほどでできます。

熱いうちに食べてもよいですが、冷蔵庫でキンキンに冷やしてサラダ代わりに食べてもおいしいです。

台湾では香菜とあわせて食べますが、日本では好みが分かれます。やめておいたほうが無難です。





蘿蔔糕│大根餅

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蘿蔔糕│大根餅

大根餅はもともと広東地方(香港・マカオ含む)の年越し料理(年糕といいます)で、いまでは数多くの軽食店で提供される人気料理となっています。そのモチモチ感とどんなソースにも合う蛋白でヘルシーな味わいから、日本の中華料理店でも食べることができますね。材料はいたってシンプルで、家庭でも蒸し器があればすぐに作れます。地方や方言によって名前が異なり、閩南、潮汕語では『菜頭粿』、客家語では『蘿蔔粄』または『菜頭粄』と書きます。

広東地方の料理ですが、台湾やシンガポール、マレーシアなどでも非常に一般的な料理で、台湾では高校や大学の学食でも軽食として提供されています。混ぜ込む具によって下味が変わり、エビや野菜で下味をつけた調理法もありますが、今回は何も加えないオーソドックスな『蘿蔔糕│大根餅』を紹介します。冷凍しておけば作り置きもできますので、食べたい時に食べられる便利な中華軽食といえます。



難易度:


調理時間:
1時間以内

材料:
米粉 ……… 260g
 (米をフードプロセッサーで砕いてもよい)
片栗粉 ……… 40g
水 ……… 300g
大根 ……… 600g
水 ……… 600g


調味料:
塩 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
胡椒 ……… 小さじ1/2


作り方:
1.大根は皮を剥き、細く千切りにする。熱した鍋に大さじ1のサラダ油(分量外)を引き、水600gを加えて沸騰させた後、千切りにした大根を加えて煮込む。

2.米粉、片栗粉、塩、砂糖、胡椒をふるいにかけ、冷水300gを加えてよく混ぜ合わせる。

3.作り方1で煮た大根と熱水を、作り方2の粉を混ぜ合わせた冷水中にそのまま加えよくかき混ぜる。粉が粘り始め、固形化してくるので手早く混ぜ合わせる。

4.蒸し器に入る大きさの平たい耐熱容器にアルミホイルを敷き、表面に油(分量外)を塗る。厚さ3cmほどまで作り方3で混ぜ合わせた粉と大根を入れる。

5.蒸し器で40分ほど蒸す。蒸しあがったら取り出して表面に油を塗り、常温で冷ます。

6.蒸し上がりはそのまま食べてもOK。切り分けて冷凍し、食べる前に表面に軽く焦げ目が付くくらい炒めたら完成。


Point:
蒸し上がりの熱いうちは包丁で切りにくいので、すこし温度が下がってきたら切り分けましょう。

蒸す時に膨らむので、耐熱容器いっぱいに入れるとこぼれます。

炒めたものを醤油で食べてもおいしいですが、実はこれお吸い物や味噌汁に入れると絶品です。簡単に煮崩れはしないので雑炊の餅代わりに使っても超おいしい!


エビで下味をつけるときはすりつぶしたエビか小エビを20-30gほど、大根を煮込むときに加えておきます。

冷凍して約1週間ほど保存できます。

エビを加えずこのまま作れば野菜のみで作る『素食』となり、ベジタリアン向けの料理となります。




香菇雞湯│シイタケと鶏肉のスープ

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香菇雞湯│シイタケと鶏肉のスープ

価格も安く種類も豊富なため、日本と比べても外食する機会が多い台湾。特に大都市台北に住む人たちの中は、舌は肥えていても料理ができないというひとが少なくありません。ある程度大人になってから結婚や出産などをきっかけに料理を始める女性も多いのですが、母親と同居していなかったりすると、家庭の味を伝えるのに苦労することがあるそうです。

そんなまったくの料理経験がない人でも、簡単に作れるのが今回紹介する『香菇雞湯│シイタケと鶏肉のスープ』です。非常に簡単な料理ですが、鶏肉を切ってシイタケを水で戻すという、ある程度「料理をした」感があり、しかもおいしい。普通に作れば失敗はしないという「堅い」料理です。子供が始めて作る料理としても最適でしょう。

干しシイタケから滲み出すダシと柔らかくなった鶏肉は寒い冬に最適です。ものすごく簡単に作れるので、ぜひ作ってみてください。



難易度:


調理時間:
1時間以内

材料:
鶏肉 ……… 600g
干しシイタケ ……… 10個
水 ……… 600cc
酒 ……… 大さじ1
生姜 ………10g


調味料:
塩 ……… 小さじ1
ダシの素 ……… 少々

作り方:
1.鶏肉はぶつ切りにし、熱湯をかけて血を抜く。皮は剥いでおく。干しシイタケは水600ccにつけて柔らかくし、石づきを取っておく。つけた水は捨てない。生姜は薄切りにする。

2.鍋に鶏肉、シイタケ、シイタケをつけておいた水を入れ、生姜、酒、塩を加え沸騰させる。アルコール分が跳んだら、ダシの素で味を調えて完成。


Point:
煮込み時間は長くなりますが、 ちょっとひと手間加えて、タケノコやゴーヤ、ネギを加えて煮込むと更においしくなります。

シイタケからダシがでるので最後のダシの素は加えずに、塩だけで味付けしてもおいしいです。

材料をすべて炊飯器に入れスイッチを押すだけでも作れます。





薑母鴨│鴨肉の生姜煮込み

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薑母鴨│鴨肉の生姜煮込み

ここ数日冬の定番料理をいくつも紹介していますが、台湾の冬の料理、王道中の王道といえばこれ『薑母鴨│鴨肉の生姜煮込み』です。全国いたるところにこの料理を提供するお店があり、夕方になるとなぜか客席はどこも満員という、台湾人の大好きな料理です。大体同じ店で『羊肉盧』というヤギ肉の鍋を一緒に提供することが多いのですが、こちら薑母鴨に負けず劣らずの冬の人気料理です。筆者はこちらのほうが好み。そのうち紹介します。

実は筆者はどこでこの『薑母鴨』を食べてもこれほど席が埋まるほどおいしいと思ったことが無いのですが、台湾人は冬になると食べずにはいられないといいます。台湾に俳句があれば、「薑母鴨」は冬の季語になっていることでしょう。

料理名には「鴨」という字が入っていますが、実際にお店で使用しているのは「アヒル」の肉が多く、肉が硬くて骨離れが悪いため食べるのに四苦八苦します。

筆者がこの料理を苦手な一番の理由がこのアヒル肉で、毎回食べるたびに普通の鶏肉かせめて鴨肉に代えて柔らかく煮込めばもっとおいしいのにと文句を言います。というわけで、日本で始めてこの料理に挑戦する方は、アヒル肉ではなく、鶏肉か本当の鴨肉で調理されることを強くお勧めします。

また料理名に入っている「薑母」とは台湾語で、中国料理で言ういわゆる「老薑│古い生姜」を表し三年以上栽培した生姜を指します。日本では普通の市場には流通していないと思うので、スーパーで買える一般的な生姜で代用しましょう。作るのは非常に簡単で、アヒル肉以外の具を入れればダシも出てご飯が進む絶品鍋となります。一度お試しあれ。



難易度:


調理時間:
1時間以内

材料1:
アヒル肉 ……… 900g
 (鴨肉か鶏肉で代用するのが無難)
生姜 ……… 80g
酒 ……… 100g
水 ……… 1500g
ごま油 ……… 大さじ3

材料2:(お好みで)
白菜 ……… 200g
シメジなどキノコ類 ……… 100g

調味料:
塩 ……… 小さじ1/2


作り方:
1.アヒル肉はぶつ切りにし、熱湯をかけて臭みを抜く。生姜は包丁の腹等でつぶしておく。キャベツとキノコ類はよく洗い食べやすい大きさに切る。

2.熱した鍋にごま油とつぶした生姜を入れ、香りが出るまで炒める。酒、水を加え沸騰させる。

3.キャベツ、キノコ類、アヒル肉を加え火が通ったら塩で味付けして完成。



Point:
いわゆる鍋料理なので、好みで牛肉やつくね、豆腐、春雨、水餃子などを加えましょう。いろいろな具を加えるとダシが出てスープがおいしくなります。

「薑母」は根茎表面がすこし木化しており、普通の生姜よりも香りが強く、調理すると独特の苦味が出ます。それほど気になる違いでは無いので、普通の生姜を使いましょう。

ごま油で生姜を炒める時は、弱火で。強火でごま油の温度を上げすぎると苦味が出ます。

この料理の特徴として、お酒のアルコール分は完全に飛ばさないうちに客に提供します。食事中に煮込んでいくともちろんアルコール分は飛んでいきますが、最初に蓋を開けて漂ってくるほのかなアルコールの香りが食欲を増進させるのです。子供やアルコールの苦手なひとがいる家庭ではアルコール分を飛ばしてから提供しましょう。

台湾では絞めに麺を加えてたべます。

 冬の薑母鴨の店は大体どこも満席。逆に夏場は寂しいものです。





黃金炒飯│黄金炒飯、黄金チャーハン

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黃金炒飯│黄金炒飯、黄金チャーハン

台湾南部ではギョーザや麺類などを主食とする人たちも多く、日本と同じ米食文化圏に属するとはいえ、完全に米を主食とする人はそれほど多くはありません。どのお店に行っても白米のご飯が食べられる日本とは違い、台湾ではご飯を提供しないレストランも多いのです。台湾に長く住んで食文化にはほぼ完璧に適応したと思っても、しばらくご飯を食べないと口寂しく感じるのはやはり私が日本人だからでしょうか。

さて、日本の家庭で食べられる代表的な中華ご飯料理といえばやはりチャーハンです。もちろん台湾でもさまざまなチャーハンが食べられます。今回は卵の黄身を使った、黄金色に輝くチャーハンの作り方を紹介します。

前日に食べ残した冷や飯で作れるチャーハンは台湾の家庭でもママの手抜き料理(?)として定番中の定番です。おいしく作るのはそれなりにコツがいるのですが、こればっかりは実際にうまい人が作っているところを見るのが手っ取り早いですね。というわけで記事の終わりにビデオを用意しました。

日本では冷凍で手軽においしいものが食べられますが、実際に炒める手間は冷凍も冷や飯もそれほど変わりません。普通のチャーハンは誰もが作ったことがある料理だと思いますが、今回は卵の黄身で黄金色にコーティングした見た目も美しい『黃金炒飯』を作ってみましょう。

いつものことですがこの料理にもいろんな呼び名があります。ビデオ2では『金包銀炒飯(米粒を銀に見立てて金で包んだチャーハンの意味)』と言っていますが同じものです。



難易度:


調理時間:
一瞬

材料:
冷飯 ……… 250g(茶碗2杯)
卵黄 ……… 2個分
好みの具 ……… 適量
 (ハム、ベーコン、エビ、コーン、タマネギ、ニンジン、グリーンピースなど)

調味料:
塩 ……… 適量


作り方:
1.冷飯に卵黄を溶き入れて、一粒一粒になじむようによく混ぜ合わせる。

2.鍋にサラダ油大さじ1(分量外)をひき、強火で熱しながら作り方1のご飯を炒める。

3.ご飯がパラパラになったら、みじん切りにした好みの具を加え火が通るまで炒めて完成。






ビデオ1:台湾語(中国語字幕)、簡単な料理なので意味が分からなくても作れます。要点はPointに。



ビデオ2:台湾語、こちらの作り方のほうが調理時間が短縮できます。要点はPointに。
 

Point:

(ビデオ1)
卵黄は吸水作用が強くご飯の水分を吸い取るため、卵黄を混ぜる時にかなり粘ります。菜箸で混ぜてもいいですが、一粒一粒が黄色になるまでよく混ぜ合わせましょう。

ご飯をほぐす時はフライパン返しで強く抑えず、スプーンなどの小さなもので軽く押さえてダマをほぐすか、菜箸でつついてほぐしましょう。

ご飯を鍋の端に寄せたときに、なべ底に油がたまらなくなったら炒め終わりのサインです。強火で炒めるとなべ底でご飯の粒が跳ねます。

卵黄の代わりに卵白を使い、野菜の汁で色を付ければ赤や緑のカラフルなチャーハンが作れます。子供が喜ぶこと請け合いなので、チャレンジしてみましょう。また色の付いたチャーハンを作る時に、醤油の味を付けたいときは白醤油を使います。

(ビデオ2)
冷飯は先にコップ1杯の水を加え米粒をほぐした後、よく水を切っておきます。こうすれば卵黄を混ぜ合わせる時粘らずに時間がかかりません。また炒める時ダマになりにくいです。

ニンジンは火が通りにくいので先に炒めます。

塩と胡椒で味付けします。





実践:紅燒牛肉麵

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実践:紅燒牛肉麵

先日の一時帰国時に『紅燒牛肉麵』を実際に作ってみました。作り方を細かく写真に収めたので、興味がある人は参考にしてみてください。筆者の好みで花椒を多めに入れたので、ずいぶんとピリ辛になりましたが、食べた方には喜んでもらえました。ときどきこうして紹介したレシピを自分で作ってみて、過程をUPしたいと思います。

『紅燒牛肉麵』の細かい材料や作り方はこちら

今回はどうしても牛骨が手に入らなかったため使用していません。使えばもっとコクのあるスープが作れたのですが、仕方ありません。なくても結構おいしく作れたのでよしとしましょう。

実際の調理時間は3時間ほどですが、材料を切って煮込み始めてしまえば、最後の2時間ほどはやることがありません。付け合せやサラダなど他の料理を作りましょう。


難易度:
☆☆

調理時間:
3時間

上記レシピと異なる材料:(10人分)
牛肩肉 ……… 800g
牛スジ ……… 550g
サラダ油 ……… 大さじ2
 (牛脂の代わりに使いました)

調味料:
花椒 ……… 5g


それでは、写真を見ながら作り方を見て行きましょう。

1.今回はスーパーで安かった牛肩肉と牛スジを使いました。いわゆる『半筋半肉牛肉麺』ですね。牛肉の部位によって微妙に味が変わりますが、作る人が値段と好みで決めてください。10人前で合計1kgほどを使用すれば、どこを使ってもよいと思います。

 
2.牛肩肉は2cm厚に、牛スジは一口大に切り分けます。


3.鍋にお湯を沸かします。


4.沸騰したら切り分けた牛肉を入れて5分ほど茹でます。


5.こうすることで肉の臭みが抜けます。また、煮込むときのアクも少なくてすみます。


6.香辛料を準備します。左下から二番目、二つの塊が『草果│カルダモン』です。はさみなどで皮を取り、中にある種子をばらします。 (他は左上が甘草、中段左が八角、左下角が白芷、中央上が胡椒、中央左中段が小茴香(と花椒)、中央下が花椒、右上が桂皮、右中段が陳皮、右下が三奈。)
これだけ花椒を使うと出来上がりが結構辛くなります。普通はひとつまみも入れれば十分なので、量には注意しましょう。その他の香辛料はあまり厳密に量る必要はありません。


 7.実際に見たことのある人は少ないかもしれません。これが『草果│カルダモン』の中身です。皮はいらないので捨てます。


8.5分ほど茹でて血抜きをした牛肉です。茹でたお湯は使わないので捨てます。


9.香辛料はフードプロセッサーなどで、軽く砕いて使います。根や茎、葉を使うものは砕く必要もありません(写真には全部入っていますが、ほとんど砕けていませんね)。桂皮や花椒、胡椒など樹皮や果実を使うものだけ軽く砕きましょう。すりこぎで砕いてもOK。


10.野菜の準備をします。ニンジンはこの時忘れていたので(目の前にあったのに!)、後で追加しました。


11.タマネギは半分に、トマトは蔕を取るだけ。大根は皮を剥いて輪切りに、生姜はスライスします。(ニンジンはまだ登場しません。)


12.砕いた香辛料をティーパックに入れます。


13.醤油と豆板醤を計量します。


14.フライパンにサラダ油を引き、醤油と豆板醤を炒めます。


15.グツグツ沸いてくるといい香りが広がります。焦げる前に火を止めましょう。


 16.別に沸かしていたお湯(8リットル)に炒めた醤油と豆板醤を加えます。


17.こんな色になります。


18.先ほど血抜きをしておいた牛肩肉を投入。


 19.牛スジも投入。(実際には写真以外の肉はドバドバっと一気に入れています。)


 20.切り分けた野菜を投入。


21.香辛料パックも入れます。


22.ここでニンジンを忘れていたことに気づいたので、皮を剥いて半分に切ったニンジンを入れました。


23.煮込みます。アクが浮いてくるので、取り除きます。


24.アクがでてこなくなったら、蓋をして中火でコトコト煮込みます。 ここまで調理時間は40分ほど。あとは煮込むだけなので、時々蓋を開けて様子を見るだけです。味見をしてもいいですが、まだ調味料を入れていないので、香辛料と野菜と肉の純粋な味が楽しめます。


 25.1時間半ほど煮込んで、肉を取り出します。もちろんそのまま煮込み続けてもOK。煮込み続けると肉(特に牛スジ)はもっと柔らかくなりますが、筆者は歯ごたえを楽しみたい派なのでこの時点で取り出しておきました。


26.うっすらと赤い色の付いたスープ。トマトの代わりにケチャップを使うと、もっと赤い色になります。


 27.肉を取り出して更に1時間ほど煮込み、調味料を加えます。レシピでは塩、砂糖、味の素ですが、今回は初めて食べる人もいたので、味の素の代わりにかつおだしの素を使いました。何度か味見をしながら調味料を加え味を調えます。この時点でほぼ完成です。取り出した肉にスープを加えれば『紅燒牛肉湯』という料理になります。


28.麺を茹でます。スーパーで5玉いくらで売っていた中華ストレート麺を使います。


 29.別の鍋にお湯を沸騰させ、麺をほぐしながら入れます。


30.指定された時間通り麺をゆでましょう。


31.器に盛り付けて、取り出しておいた牛肉を乗せ、ネギを散らしてスープを注げば完成!


32.保温、発汗作用のある香辛料で作ったスープは飲んでいくと体が温まり汗がでてきます。冷水やお茶で水分を補給しながら食べましょう。


33.ごちそうさまでした。



食べた人の感想
女性(78) 「無理、辛すぎ」(肉だけ取って白ご飯を食べる)

男性(55) 「日本のラーメンのほうが旨い」(とかぶつぶつ文句言いながらも、ひと玉おかわりして結局スープまで全部飲み干しました。)

女性(54) 「これおいしい!私好み。」

子供(4) 「おかわり欲しい」

などなど…、わりと喜んでいただけたようです。 








 
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