肉羹湯│肉かまスープ

本日は『肉羹湯│肉かまスープ』のレシピを紹介します。『天婦羅』から続く魚のすり身シリーズもこれで大団円を迎えます。ぜひ一度作ってみてください。

昨日も書きましたが、『肉羹』は『肉焿』とも書き、豚の赤身に魚のすり身(など)を衣にして作る食べ物。『肉羹湯(肉焿湯)』は台湾の伝統的な軽食で、とろみのあるスープに各種の野菜と茹でた『肉羹』を入れて食べる料理です。

派生料理として『羊肉羹』や『蝦仁羹』、『花枝羹』などがあり、どれも夜市の定番料理として有名です。機会があれば食べてみましょう。

「羹」の字自体は「項羽と劉邦」の時代以前にまで遡ることができる料理で、もちろん当時は現在とは製法が異なるでしょうが、非常に長い歴史を生き抜いてきた料理と言えます。

さて、日本人なら羹の字を見ればすぐに『羊羹』を想像してしまいますが、これは先ほど紹介した『羊肉羹』とは関係がないのでしょうか?

気になったので調べてみると、もともと『羊肉羹湯』を冷やしてデザートとして出していたものが、日本に伝わり、改良されて『羊羹』になったというのが有力な説のようです。日本では仏僧により室町時代に伝わったそうですが、肉食を禁じられていたため、羊肉の変わりに小豆を使うようになったそうです。

なるほどやっぱり『肉羹』と『羊羹』には何らかの関連があったようです。というわけで、日本の『羊羹』に形が変わる前の『羊肉羹』。その原型である『肉羹湯』にぜひ挑戦してみましょう。美味しいですよ!

ちなみに台湾では日本統治時代に伝わった『羊羹』が蘇澳の名物として売られています。


難易度:
☆☆

調理時間:
30分以内

材料:
肉羹 …… 300g

材料2:
干しシイタケ ……… 2個
水 ……… 1000cc
シメジタケ ……… 100g
ニンジン ……… 40g

調味料:
塩 ……… 大さじ1/2
砂糖 ……… 大さじ1
醤油 ……… 大さじ1
酢 ……… 大さじ1
ごま油 ……… 大さじ1
胡椒 ……… 少々
片栗粉 ……… 20g
卵 ……… 1個


作り方:
1.鍋に水を沸騰させ、肉羹を一切れずつ入れて浮かんできたら取り出しておく。

2.干しシイタケを適量の水に付け、柔らかくなったら千切りにする。ニンジンは皮をむき千切りにする。

3. 干しシイタケの戻し水、水をあわせて1000cc鍋に入れ、加熱して沸騰させる。ニンジン、シメジタケ、塩、砂糖、醤油、酢、胡椒を入れて味を整える。

4.片栗粉を50ccの水(分量外)に溶き、火を止めた鍋に加えてとろみをつける。更に溶いた卵を混ぜながら入れる。

5.作り方1の火を通した肉羹を鍋に加え、火をつけて一度沸騰させる。出来上がりにごま油を振りかけたら完成。


Point:
卵は入れなくても作れます。

シイタケはキクラゲに変えても作れます。また好みでダシを使うなどスープの味は各自で工夫してください。出来上がりに香菜を乗せれば完璧です。

具は一例です。タケノコやダイコン、キノコ類など好みの野菜を千切りにして加えてみましょう。

日本の柚子トウガラシとの相性はぴったりです。ぜひお試しを。



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