味噌茄子│焼き味噌ナス

難易度:☆ 調理時間:30分以内
本日は『味噌茄子│焼き味噌ナス』という和風の台湾家庭料理を紹介します。

味噌は日本独自の発酵食品で、その原型は弥生時代以前に遡れます。歴史の授業でおなじみの大宝律令にも「醤」として記載があるなど非常に長い歴史があり、日本を代表する調味料といってもよいでしょう。ちなみに味噌は当時「未醤(みしょう)」と呼ばれていましたが、いつの間にかこれがなまって「味噌」と呼ばれるようになったといいます。

中国でも五世紀ごろの農業書「斉民要術」に黒豆を使った「醤」の作り方が”詳細に”書かれていることから、それ以前に既に長い歴史を持っていたことが推察されます。縄文時代末期頃には東南アジア各地でそれぞれ独自の「醤」が作られていたことがわかっており、各地で独自に発達した結果、味噌、豆板醤、魚醤、ナンプラー、コチュジャンなどの現在に繋がる各国の発酵食品になるのです。どれも原材料から遊離した豊富なアミノ酸が複雑な旨味を料理に提供してくれます。

味噌が台湾にもたらされたのは日本統治時代で、漢字もそのまま「味噌」で通じます。食料品店では特定のメーカーのものしか手に入らないので日本ほど多様な味噌を楽しめるわけではないですが、それでも味噌汁や味噌焼きなどは熱炒店などで定番メニューとして提供されます。日本のいい味噌が台湾でも普通に食べられるようになるのはもう少し待つ必要がありそうです。台湾の風土気候は味噌作りに最適なので、後はいい大豆(…前にもかきましたが台湾の大豆は全てアメリカからの輸入品です)と職人さえ揃えば、日本に負けない発酵食品が作れるはずなのですが。

台湾でなら豊富な中薬資源を生かしてハトムギやヤマイモで発酵食品を作って特産品としてもおいしそうなんですがね…。来年夏に甘口男でも挑戦してみたいと思います。

というわけで、本日は味噌を使ってナスを焼いたオーブン料理です。日本で再現してこそ真価を発揮する和風中華をお楽しみください。

[材料]
ナス ……… 2本

[調味料]
味噌 ……… 大さじ1
味醂 ……… 小さじ1
醤油 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 大さじ1

[作り方]
1.ナスを良く洗ってから半分に切り、長さ5cmほどに切り分ける。切ったナスを塩水に10分ほど浸け取り出して水気を切っておく。

2.全ての調味料を混ぜ合わせ、作り方1の茄子に塗る。残った調味料と一緒にナスをアルミホイルに包んでおく。

3.250度に予熱したオーブンに作り方2のナスを包んだアルミホイルをいれ、6-7分ほど加熱して完成。

Point!
ナスを塩水に浸けるのは余分な水気を抜くためです。水500ccに小さじ1/2の塩を入れれば十分です。

トースターでも作れます。同じようにアルミホイルに包んだナスと調味料を15分ほど加熱してください。

調味料に30gほどのひき肉と、少量のごま油を加えると一気に中華風になります。



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