潮州川椒雞│潮州風鶏肉の花椒ネギ揚げ

難易度: 調理時間:1時間以内
昨日に引き続いて今日も潮州料理。『潮州川椒雞│潮州風鶏肉の花椒揚げ』のレシピを紹介します。四川料理風の花椒を効かせた鶏肉料理です。

当ブログで何度か紹介してきたのでご存知の方もいるかと思いますが、もういちどおさらいしておきましょう。明末から清代にかけて大陸から台湾に渡った漢人の故郷は大きく分けて三つ。福建省の泉州と漳州、そして広東省の潮州の三つです。潮州の人口のほとんどが客家人で占められており、台湾に渡った客家のほとんどはこの潮州出身です。海に面し豊富な海産物が盛んに使われる潮州料理ですが、潮州出身の客家人はその他の地域の出身者に追いやられて台湾の山間部に住むことになってしまいました。


このため台湾の客家料理は潮州料理と共通する技法や加工方法に特徴を持っているのですが、使われる材料が大きく異なるという違いがあります。台湾で客家料理にハマッたという方は、ぜひ一度台湾客家料理の元祖ともいえる潮州料理も食べてみてください。客家料理が好きなら間違いなく口に合います。客家料理→潮州料理→広東料理と料理のルーツを遡って食べていき、共通点や変化を楽しむのも中華料理の楽しみ方です。

ちなみに潮州料理はなぜか日本ではほとんど食べる機会がありません。台湾旅行時にぜひ味わってみてください。旅行の楽しみが一つ増えましたね!


[材料]
鶏もも肉 ……… 500g
ネギ ……… 1本
花椒 ……… 小さじ1
コーンスターチ ……… 小さじ1
ホウレンソウ ……… 10枚程度


[調味料]
醤油 ……… 大さじ1
塩 ……… 小さじ1
五香粉 ……… 小さじ1/3

[作り方]
1.フライパンを弱火で熱し、花椒を香りが出るまで炒める。花椒を取り出して冷ましたら、ミキサーなどで粉砕し、粉状にする。ネギを細かくみじん切りにする。

2.フライパンに少量のサラダ油(分量外)をひき、ネギをきつね色になるまで弱火でじっくり炒める。ネギに火が通ったら、五香粉と作り方1の花椒粉を加えてよく混ぜ合わせておく。川椒粉の完成。

3.鶏もも肉の骨と皮を除いて少し厚めに切る。切った鶏肉をボウルに入れ、小さじ1/2の塩、コーンスターチ、醤油を加えて30分ほど漬けておく。

4.鍋に揚げ物油を入れて130度ほどに熱し、よく洗って水気を切ったホウレンソウを揚げて香りを出す(→Point参照)。火が通ったら少量の塩(分量外)をまぶして器の底に敷いておく。

5.作り方4の鍋からホウレンソウを取り出したら油を160度に熱し、鶏肉を入れて揚げて完全に火を通す。火が通ったら鍋の油を捨て、作り方2の川椒粉をまぶして鶏肉と炒めながらよく混ぜ合わせる。

6.鶏肉をホウレンソウの上に盛り付けて完成。

Point!
作り方2で炒めたネギと花椒粉、五香粉を混ぜ合わせたものを潮州料理では「川椒粉」と呼びます。もともと川椒とはもともと四川省の花椒という意味ですが、あまり気にしないことにしましょう(笑)。これで牛肉を炒めると『川椒炒牛肉』という料理になります。

ホウレンソウは水気を飛ばしてパリパリになるまで揚げましょう。ホウレンソウのパリパリ感と鶏肉の食感の差を楽しむ料理です。写真の緑の部分を参考にして下さい。本来はホウレンソウの代わりに「珍珠菜」と呼ばれる野菜を使います。

もともとの揚げ物油はそれほど大量には必要ありません。


揚げて火を通した鶏肉は一度別の更に取り出してから川椒粉と混ぜ合わせてもOKです。



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