鹿港芋丸│鹿港風芋まん

難易度:☆☆ 調理時間:1時間以内
本日は珍しい台湾の当地料理『鹿港芋丸│鹿港風芋まん』を紹介します。鹿港では『牛舌餅』と並んで名物料理に数えられます。

鹿港は大陸沿岸との最短距離に位置する天然の良港で海上交通が主流であった大航海時代、鄭政権から清朝統治時代にかけて、台湾西部の一大港として栄えた都市です。特に清朝時代に福州蚶江と正式な定期便が設定されると台湾の玄関口として非常な賑わいを見せます。住民のほとんどが泉州の出身で、台湾最古の龍山寺や媽祖廟があることでも有名です。

海上交通の要所として栄えましたが内陸部との連結はすこし不便で、日本統治時代に台中から製糖会社の鉄道が引かれ旅客営業を開始するまでは船以外の交通手段が発達せず、陸路でその他の地域との連絡があまりありませんでした。その鉄道の旅客営業も1970年に終了してしまい、近代の高速道路や鉄道の敷設計画からももれてしまったため、非常に長い歴史と伝統、豊富な観光資源のある町なのに陸の孤島のような状態なのです。今でも公共交通を利用して訪れるには、台中からバスに乗るしか手段がありません。

鹿港は日本統治時代の建物どころか清朝時代の建物がそのまま保存されており、台湾屈指の古跡めぐりができる隠れた観光スポットです。 日本統治以前の台湾の歴史に触れたい方には、間違いなくおすすめできる場所です。著名な観光スポットを巡りつくしたという台湾上級者は、ここ鹿港を訪れてみてはいかがでしょうか?

今回紹介する『鹿港芋丸』 はその名の通り鹿港を代表する小吃の一つで、その他の地域ではほとんど食べられない珍しい台湾料理です。清朝時代には港の労働者たちの活力源として、現代は学校帰りの学生たちのおやつ代わりに食べられている古き良き伝統料理です。材料は日本でも簡単に手に入りますので、興味のある方は再現してみましょう。小さく作って鍋に入れると美味しいですよ。



[材料1]
豚肉 ……… 200g

[材料2]
サトイモ ……… 1200g
片栗粉 ……… 100g

[調味料1]
醤油 ……… 大さじ2
五香粉 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 小さじ2
卵 ……… 1個
胡椒 ……… 小さじ1/2
小麦粉 ……… 大さじ1

[調味料2]
塩 ……… 小さじ1
砂糖 ……… 大さじ2
五香粉 ………小さじ1/4
胡椒 ……… 小さじ1
水 ………大さじ2

[調味料3]
ソース ……… 適量
 (醤油やすりおろしニンニクなど好みで)

 [作り方]
1.豚肉は千切りにする。千切りにした豚肉を調味料1と良く混ぜ合わせ餡を作る。

2.サトイモは皮をむき、荒く千切りにする。調味料2と良く混ぜ合わせて味を付けたら、片栗粉をまぶす。

3.茶碗の底に作り方2のサトイモを盛り付け、中央に作り方1の豚肉餡を乗せる。さらに上からサトイモを蓋をするように乗せ、手で軽く押し固めてお碗形に固める。

4.蒸し器の底にキッチンペーパーを敷き、固めたサトイモ団子をお碗をひっくり返してキッチンペーパーの上に乗せる。蒸し器の大きさに合わせてキッチンペーパーの上にサトイモ団子を幾つか載せたら、25分ほど蒸して火を通す。

5.蒸したサトイモ団子を器に取り分け、好みのソースをかけて完成。

Point!
レシピのようにソースで食べるスタイルと、スープに入れて食べるスタイルの二種類があります。好みのラーメンスープなどにそのまま入れて食べましょう。小さく作れば鍋の具としても使えます。

手のひらに乗せておにぎりのようにしても作れます。

キッチンペーパーを敷かずに蒸し器の底に油を塗ってから蒸してもよいでしょう。

蒸して火を通した後冷凍しておけばレンジで暖めるだけで食べられます。


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