藥燉排骨│豚バラ薬膳煮込みスープ

難易度: 調理時間:3時間
台湾ナイトマーケットでおなじみ『藥燉排骨│豚バラ薬膳煮込みスープ』のレシピを紹介します。色々な生薬を使うので一般家庭では材料探しに苦労すると思いますが、調理はとても簡単です。ぜひ一度自宅で再現して、家族や近所に「漢方臭い!」といわれて見ましょう(笑)。

この料理はだいたいどこの夜市でも食べられるとてもポピュラーなメニューの一つです。台湾の夜市といえば、つい先日ちょっと面白い訴訟の結果が出たのでお知らせします。

新北市永和区にある樂華夜市(MRT永安市場の横)の近くに住む住民らが"夜市の撤去"を求めた裁判で、周辺住民らの過半数が撤去に賛同し原告の勝訴が決まりました。非常に多くの市民らの注目を集めた訴訟でしたが、住民らは生活の安寧、安全、また道路使用権を求めて行政訴訟を起こし、3年前に政府が発行したナイトマーケットの営業許可証の発行過程に問題があったとして、夜市の営業撤回を求めていました。行政は最高裁に上訴を求めていましたが棄却され、この11月27日に住民の勝訴が決まりました。

台湾語に「乞丐趕廟公(軒を貸して母屋を取られるみたいな意味です)」という諺があり、それに準えて表現されるこの訴訟。もともと樂華夜市は50年以上の歴史があり、ほとんどの住民が夜市があることを知っていてあえて付近に越してきた人ばかりです。常設の夜市周辺は夜間の喧騒があるということで市価よりも安く不動産を入手できるのですが、それを分かっていて購入した住民らが結託して喧騒を取り除き、今度は手に入れたときよりもはるかに高額で不動産を売却するつもりなのではないかという批判も起きています。

筆者も大好きな樂華夜市…、近いうちになくなってしまうかもしれません…。夜市ファンは早目に訪れておきましょう。

同様の訴訟は師大夜市周辺でも起こされており、こちらも判決に注目が集まっています。台湾人は「不動産 = 命、人生の象徴」のように考えている部分があり、一度居住目的で手にした不動産はなかなか手放さそうとしません。たとえ家族が大病でお金が必要だったとしても、先祖代々の土地に手をつけようとすると、親族一同から猛烈に批判されるようなお国柄なのです。土地がらみの訴訟も多く、近年の投資熱も相まって不動産がらみのトラブルは絶えません。

樂華夜市問題も判決は出ましたが、政府が住人に不動産差額分を保証するのか、本当に閉鎖されてしまうのか…。経済学で言う「コースの定理」の例題にもなりそうです。今後も注視していきますので、続報をお待ちください。


[材料1](具)
骨付き豚ばら肉 ……… 600g

[材料2](薬材)
ネギ ……… 20g
ショウガ ……… 20g
当帰 ……… 6g
川芎 ……… 6g
白芍 ……… 6g
熟地黄 ……… 6g
鬚人参 ……… 6g
杜仲 ……… 6g
甘草 ……… 6g
枸杞 ……… 6g
大棗 ……… 6g
黄蓍 ……… 6g
桂皮 ……… 6g

[調味料]
塩 ……… 小さじ2-3
チキンブイヨン ……… 小さじ2
酒 ……… 大さじ4

[作り方]
1.骨付き豚ばら肉を肋骨ごとに切り離し、沸騰したお湯で2分ほど茹でてアクを抜く。あくが抜けたら冷水に付けて雑物をよく洗い流しておく。ショウガをうす切りにする。ネギをぶつ切りにする。

2.すべての材料2の薬材を水で洗い、鍋に入れて適量の水(鍋の大きさにもよるが2-3000cc)を入れる。鍋を火にかけて沸騰させたら作り方1の骨付き豚ばら肉とショウガ、ネギ、すべての調味料を入れ、蓋をして弱火で1時間ほど煮込む。豚ばら肉が柔らかくなり、スープの味が染みたら完成。

Point!
鍋の水の量はあまり厳密に量りません。すべての具を入れて沸騰させてもふきこぼれないくらいの量を入れてじっくり煮込みましょう。

数時間煮込んでもよいのですが水量に注意しましょう。適宜水を足してください。

この手の薬膳は水2-3リットルに各生薬5gが基本です。後は好みの生薬を増減してオリジナルの配合を考えてみてください。

材料はどれも漢方薬局で買えると思います。少量ずつ分けてくれるかどうかはお店次第なので、交渉してみましょう。甘口男では少量からあらゆる生薬を取り揃えているので、入手に困ったらご連絡ください。日本で買うより安いです。
tw-cai@live.jp


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