雞粥花菜│鶏茸とカリフラワーのスープ

難易度: 調理時間:1時間以内
本日はちょっと珍しい湖北料理『雞粥花菜│鶏茸とカリフラワーのスープ』のレシピを紹介します。粥の字が入っていますが米は使わず、鶏肉と卵白、そしてカリフラワーだけで作る真っ白なスープです。

レシピのポイントは「雞茸」と呼ばれる中国中部の伝統的な食材。当地に行けばスーパーなどで売っているはずですが、日本では手に入らないのでレシピでは自作しています。

「雞茸」とはもともと福建省北部で豚肉の部位を指す言葉だったそうですが、なぜか他の地域でその字面から「鶏肉で作ったキノコのようなもの」と勘違いされるようになり、見よう見まねで作ったものが定着してしまったという冗談なのか本気なのかよく分からない料理です。江蘇や湖北のあたりでは様々な料理に応用されて使われます。シンプルなものでは『鶏茸湯』というスープが有名です。

「雞茸」は地方により作り方がかなり異なり、隣同士の市でまったく作り方が異なるほど。家庭ごとに製法が違うということもありそうです。

この『雞粥花菜』は数百年前の昔から湖北省に伝わる料理で、鶏肉やカリフラワーが貴重品とされた時代に、更に貴重品だったハムまで加えて作った贅沢な料理でした。宴席の上座に座る人だけに提供された超高級料理だそうです。

今でこそ簡単に再現できますが、食材の味と美しさそして時代の流れを楽しみながらご賞味ください。


[材料1]
鶏茸 ……… 150g
 (レシピ中で作製)
ハム ……… 10g
卵白 ……… 7個分
卵白 ……… 3個分
カリフラワー ……… 100g



[材料2]
鶏肉ミンチ ……… 100g
卵白 ……… 4個分
中華スープ ………100cc
ブランデー ……… 小さじ1/2
 (紹興酒などを用いてもよい)
塩 ……… 小さじ1
味の素 ……… 2g


[調味料1]
塩 ……… 2g
ショウガ汁 ……… 10g
味の素 ……… 1g


[調味料2]
チキンスープ ……… 300cc
サラダ油 ……… 10g
 (可能ならラードで代用する)

[調味料3]
塩 ……… 8g
ショウガ汁 ……… 30g
味の素 ……… 1g

サラダ油 ……… 100g
 (可能ならラードで代用する) 
味の素 ……… 3g
片栗粉 ……… 50g
チキンスープ ……… 500cc

[作り方]
1.鶏茸を作る。材料2の卵白をあわ立ててメレンゲを作り、材料2の鶏肉ミンチと塩、ブランデー、味の素を加えてよく混ぜ合わせる。これをゴルフボール大取り、沸騰させた材料2の中華スープで茹でて火を通す。鶏茸の完成。

2.ハムをみじん切りにする。材料1の卵白7個分に調味料1の塩、ショウガ汁、味の素を加えてあわ立てメレンゲを作る。これに作り方1の鶏茸を入れ、表面にメレンゲをまぶす。

3.鍋に全ての調味料2を入れて沸騰させる。沸騰したら適当な大きさに切ったカリフラワーをゆでて火を通す。カリフラワーに火が通ったら取り出して水気を切っておく。同じ鍋に作り方2の鶏茸にメレンゲをまぶしたものを卵大の大きさに成形して入れ、茹でて火を通す。火が通ったらカリフラワーと共に器に盛り付けておく。

4.別の鍋に全ての調味料2を加えて沸騰させ、材料1の卵白3個分を溶いてスープを作り、作り方3の器に注ぐ。最後にみじん切りにしたハムを散らして完成。


Point!
この料理では鶏茸に更にメレンゲをまぶして食感を高めています。冷めると縮むので熱いまま調理しましょう。

鶏茸とカリフラワーにはほとんど脂肪が含まれないので、少量の脂を使って作った方が風味がよくなります。レシピのサラダ油を全て、または一部ラードや牛脂で置き換えて作ると鶏茸がふっくらと、料理全体の風味も断然よくなります。

何処でレシピが間違ったのか近代に入り本当に「粥」にしてしまうレシピも登場しました。存在する以上どちらが間違いとはいえませんが、米粥のほうはカリフラワーと鶏肉と米をチキンスープで煮込むだけで作れます。

写真のようにカリフラワーを外側に、ソースを上からかけて提供するのが正式な飾り方です。スープにケチャップを入れて写真のようにしてもいいですが、透明なスープの方がきれいに仕上がります。


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