難易度:☆ 調理時間:30分以内
広東省の家庭料理『』のレシピを紹介します。紹興酒などにつけたハタの切り身に軽く焦げ目をつけ、ネギとショウガと一緒に土鍋で蒸し焼きにした料理です。ハタ(の仲間)本来の旨味とオイスターソースの旨味の相乗効果を存分に楽しめます。たまにはこうした中華の魚料理もいいですね。
「龍躉」とは広東省、香港周辺でのハタの仲間の呼び名です。普通の中国語ではハタの仲間は「石斑魚」と言います。台湾でも「石斑」と呼ばれるので覚えておきましょう。(正確にはハタの仲間を指す「石斑魚」の中の一群が「龍躉」なのですが、ひとまず広東省ではハタの仲間くらいと覚えておけばよいでしょう。)
龍躉という字面はなかなかかっこいいですが、簡体字になると「龙趸」と一気に画数が減り迫力が激減します。日本で料理に使う時もぜひ「龍躉」の字をつかってカッコよく(?)紹介したいものです。
さてハタの仲間の多くは魚類によくある「雌性先熟」という成長の仕方をします。若い個体はメスで、成熟するほどオスに性転換するのです。これは縄張りを持ち、ハーレムのような習性をもつ魚に多く見られる特徴で、個体が小さなうちから繁殖の機会を得るために考え出された進化であると考えられています。若く、体が小さいうちはメスとして強いオスの子を残し、成長競争に打ち勝ち体が大きくなればオスとして多くの子供を残せるようにということなのでしょう。
我々の住む地上とは別、360度すべての方向が繋がっている海洋ならではの進化戦略と言えるでしょう。
それではレシピです。そしてよいお年を!
[材料]
ハタ切り身 ……… 300g
ネギ ……… 20g
ショウガ ……… 20g
[調味料1]
水 ……… 50cc
小麦粉 ……… 大さじ1
オイスターソース ………大さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
[調味料2]
小麦粉 ……… 大さじ1
紹興酒 ……… 大さじ1
塩 ……… 小さじ1/2
胡椒 ……… 少々
[作り方]
1.ネギをぶつ切りにする。ショウガを薄切りにする。すべての調味料1を混ぜ合わせておく。
2.ハタ切り身を食べやすい大きさに切り、すべての調味料2をまぶして20分ほど浸けておく。
3.熱したフライパンに大さじ1のサラダ油(分量外)をひき、作り方2のハタ切り身がきつね色になるまで中火で焼く。表面の色が変わったら取り出しておく。
4.熱した土鍋に大さじ1-2のサラダ油(分量外)をひき、作り方1のネギとショウガを炒めて香りを出す。続いて作り方3のハタ切り身と作り方1で混ぜ合わせた調味料1を加え、ソースが沸騰したら蓋をして弱火にする。そのまま2-3分蒸し焼きにして完成。
Point!
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