醋拌水蓮菜│和風ガガブタのおひたし

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難易度: 調理時間:一瞬
水蓮菜という台湾でよく見かける野菜を使った『醋拌水蓮菜│水蓮菜のサラダ』のレシピを紹介します。日本には観賞用にしか導入されていない植物なので、日本ではまず手に入らないと思います。台湾では普通に買えるので、旅行時や長期滞在時に調理してみましょう。煮込んで醤油と酢をかけるだけです。

水蓮菜は台湾での呼び名で、和名はタイワンガガブタ、中国と台湾で標準名が異なり、中国では刺種莕菜、台湾では龍骨瓣莕菜といいます。学名は Nymphoides hydrophylla (Lour.) O. Kuntze です。まぁ台湾で龍骨瓣莕菜と言っても植物学者くらいしか分かりません(笑)。台湾ではほぼ100%水蓮菜で通じます。

台湾では水中に延びた細長い"茎"を食用にします。

タイワンガガブタをはじめとするアサザ属の植物はスイレンととても似ています(属名もスイレン(Nymphaea)に似ているので Nymphoides)。最大の違いはスイレンの葉は葉柄を延ばして水に浮いているのに対して、アサザ属は茎を伸ばして水に浮くこと。水中からにゅーっと延びている部分は実際には茎です。アサザ属の植物は葉柄と茎の切れ目が水面から数センチのところにあり、ここから根や花が延びて独立した植物体となることが出来ます。クローン増殖できる珍しい植物です。まぁ、誰も気にしないと思いますが…(笑)。

台湾では食用に盛んに栽培されており、最大というか唯一の産地は高雄市の美濃区。市場に出回るほぼすべての水蓮菜が美濃区から出荷されています。スーパーでよく見かける野菜の一つなのですが、実は台湾では高雄市美濃区の特定地域以外では見ることの出来ない珍しい植物の一つです。もともと現地の客家らが食用に用いていたのが何かのきっかけで他の地域の人にも知られるようになり、台湾全土に流通するようになりました。

アサザ属の植物は可憐で美しい花をつけ、観賞用としても人気があります。同属の植物はバナナプラントの名前でアクアリウムの水草としても使われているそうです。


細長いソーメンのような見た目で食感はシャキシャキ、ほのかな苦味に野菜の甘さがあり、とてもおいしい野菜です。日本では食べられない野菜なので台湾訪問時にぜひ味わってみてください。


青椒鑲肉│ピーマンの肉詰め

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
晩御飯のおかずにピッタリの『青椒鑲肉│ピーマンの肉詰め』のレシピを紹介します。くり抜いたピーマンに豚のひき肉を詰めて醤油ベースのソースで煮込んで作ります。煮込んで作るので油っぽくなく、どんな料理ともあわせやすいおかず料理です。

ピーマンとトウガラシはもともと同種の植物であることはご存知の通りですが、今回はより踏み込んでトウガラシとピーマンがどうして分かれてしまうのかを生化学的に説明したいと思います。

トウガラシの全ゲノム情報が解読されたのは昨年2014年の韓国において。さすがというかやっぱりと言うかトウガラシの研究は韓国が進んでいます。"Genome sequence of the hot pepper provides insights into the evolution of pungency in Capsicum species" (Nature Genetics, 46, 270–278という論文に詳細があるので興味(と専門知識)がある方は読んでみましょう。

トウガラシの辛味成分カプサイシンはフェニルアラニンとバリンという2種類のアミノ酸がそれぞれ数段階の生合成を経て、最終的にバニリルアミンと8-メチル-6-ノネノイルCoAという物質がカプサイシン合成酵素(CS)によって結合して合成されます。論文によると辛くないトウガラシ、ピーマンはこの最終段階のCSの遺伝子が発現しないことによりカプサイシンの合成が行われていないことがわかりました。また実は同じナス科のトマトもトウガラシとほとんど同じ遺伝子を持つのですが、トマトではCSのほか、2-3種類の合成酵素の遺伝子がほぼまったく発現しておらず、そのためカプサイシンを合成できないことが分かりました。

(人為的にとか…)何かの拍子でトマトのCS遺伝子などが発現してしまうと、トウガラシのように辛いトマトが出来てしまいそうです。植物への遺伝子導入はそれほど難しい技術ではないので、トウガラシのゲノムが明らかになった今、マッドサイエンティストがその気になれば辛いマンゴーや辛いコメなどを作ることも不可能ではなさそうです。ちょっと食べてみたい気も…。

もともと辛かったトウガラシのCS遺伝子が欠損、または発現しなくなったのはもともと熱帯植物であったトウガラシが寒冷な気候に適応するためであったといわれています。そのためCS遺伝子が眠っているだけの辛くないピーマンやパプリカを温暖な条件化で長期間栽培するとCS遺伝子が目を覚まし、突然辛味を持つこともあるそうです。不思議な話ですね。条件さえ整えば突如眠った遺伝子が目を覚ますとは…なんともロマンチックであり、少し恐ろしくもあり…。

それではレシピです。



台式雞絲涼麵│台湾風冷やし中華

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
台湾夏の風物詩…という分けではありませんが、暑い夏にピッタリの『台式雞絲涼麵│台湾風冷やし中華』のレシピを紹介します。サッと作れてお腹一杯になるので、なるべく家事に手を抜きたいこの季節にはピッタリです(笑)。

日本のJAS規格では小麦粉に塩を混ぜて機械で延ばした麺を太さによりうどん、冷麦、そうめんと呼び分けます。太さ1.7mm以上がうどん、1.7~1.3mmが冷麦、1.3mm以下がそうめんです。手延べの場合は冷麦とそうめんが合流し、1.7mm以上を手延べうどん、1.7mm以下を手延べ冷麦、または手延べそうめんと呼びます。添加物など細かく違いはありそうですが、うどんも冷麦もそうめんも基本は同じものなのです。

小麦粉麺が中国から日本に伝わったのは奈良時代とされ、当時は「索餅(さくべい)」、またその形状から「麦縄(むぎなわ)」と呼ばれました。室町時代には「索餅」を改良した「索麺(さうめん)」や生地を包丁で切ってつくる「切り麺」が普及し、熱いものも冷たいものもひっくるめて麺をスープで食べる料理を「うどん」と呼ぶようになります。もともと「麦縄」と呼ばれていたこともあり、熱いスープで食べるものを「熱麦」とも呼びました。

温かいスープに入れて食べる麺は保温のため徐々に太くなり、冷たいスープで食べるものはより冷やしやすくするために徐々に細くなり、これにより太いうどんと細い冷麦が分かれました。「冷麦」とはうどんの「熱麦」に対した呼び方です。


日本におけるうどん、冷麦、そうめんの消費量は年々減少しているようですが、台湾では日本のうどんが大人気です。多くの日本のうどんチェーン店が進出し、台湾人の舌をうならせています。台湾で簡単に和食を食べたい!という方は、こういったうどんのチェーン店に足を運んでみるのも良さそうです。


懷特、香蕉│White、ホワイト種、バナナマンゴー

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懷特、香蕉│White、ホワイト種、バナナマンゴー

「黒香」と同じく日本統治時代に三井物産によりインドのジャカルタから台湾に試験的に持ち込まれた種のうちのひとつ。

1916年から台湾には三井物産によりマンゴーの品種改良のためAlphonso、Applegroom、Aroemanis、Bombay、Carabao、Gadoeng、Hafoas、Java、Manis、Onza、Pairi、Pearl、Pico、Sandersha、Wagim、Whiteなど計33種の品種が断続的に持ち込まれた。これらはすべてインド、南洋地域から導入されたため南洋種とも呼ばれる。

上記の品種はすべて味や香りに非常に優れているが、台湾の気候に適合せず結実率が悪かったためほとんどは研究が中止、廃棄、または放置された。この時代に台湾に導入された種のうち台湾に現存するのはここで紹介するWhite、Carabao、Aroemanis(「黒香」)の三種のみである。どれもほぼ趣味レベルでの栽培しか行われておらず、中でもWhiteの生産量が最も多いとされる。

White種はその独特の勾玉状の形と黄色の果皮から「香蕉檨」、「象牙檨」、「竹葉檨」などとも呼ばれる。市場ではもっぱら「香蕉(芒果)」の名称で親しまれている。また「金煌」の父系統としても有名で、マンゴーの品種改良にも用いられる。

旬は5-7月。未成熟の果皮は薄緑だが、完熟すると「金煌」のような鮮やかな黄色になる。果皮部分に繊維質が多いが、果実が大きいので可食部は多い。果肉は薄い黄色で外見だけでなく果肉もバナナに似ている。

果実の重量は200-400g前後、大きさは個体差が激しいが長さ約16cm×幅約11cm×厚さ約10cm。巨大なものは長さ20cmを超える。糖度などのデータはない。

ほとんど趣味レベルで栽培されているだけなので生産量は少なく、統計データもない。消費者には根強い人気がある。

 その細長い形状はまさに太めのバナナである。

滑らかで白みがかった果肉は正にバナナ。

棒棒雞│棒棒鶏、バンバンジー

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難易度:☆ 調理時間:30分以内
定番四川料理の一つ『棒棒雞│棒棒鶏、バンバンジー』のレシピを紹介します。手軽に作れる上にさっぱりとした味付けで、暑い夏には持って来いの中華料理です。

『棒棒雞』の「棒」とは、もともと火を通した鶏肉を棒で叩いて裂いたことに由来します。本場四川では鶏肉のみで他の野菜は使いませんが、日本や台湾ではキュウリなどの野菜を添えて作るのが普通です。今回のレシピでもキュウリを添えています。

ソースの作り方も作り手によって千差万別で、味の素などを使ってうま味たっぷりに仕上げたり、香辛料を多用して香りや辛さを際立たせたりと様々な『棒棒雞│棒棒鶏、バンバンジー』が存在します。休日は自分好みの『バンバンジー』を探して四川レストランめぐりと洒落込むのも悪くなさそうです。

肉を棒で叩いく技法は中国で6世紀に書かれた《齊民要術》という書物に記載があります。この書物は世界最古の農業書としても有名なのですが、その第八巻に"作度夏白脯法:(中略)浥浥時,以木棒輕打,令堅實。〈僅使堅實而已,慎勿令碎肉出。〉"という記載があります。当時は肉を固めるための技法だったようで、肉を潰してはならないという注意書きがあります。

残念ながらこの『白脯』の作り方は今では失伝してしまい、再現した料理を作れなくなくなってしまいました。そして明清代この『白脯』の作り方を模したとされる『棒棒鶏』がなぜか四川省で生まれ、今に伝わることとなりました。伝説によると『棒棒鶏』は四川省南部にある楽山地区で生まれたとされ、最初期は『嘉定棒棒雞』、『樂山棒棒雞』などと呼ばれていたそうです。ぜひ本場の『棒棒鶏』を現地で味わってみたいものですね。

台北にも数多くの四川料理の店がありますが、各店の『バンバンジー』はそれぞれ驚くほど味に違いと特徴があります。筆者も今週末は四川料理店めぐりに出かけてしまいそうです(笑)。



 
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