2015年10月18日日曜日

三鮮伊府麵│三鮮広東麺

難易度:☆ 調理時間:30分以内
広東料理の名物『三鮮伊府麵│三鮮広東麺』のレシピを紹介します。麺から作ると時間がかかるので、今回は具の調理がメインの簡易版です。市販の塩ラーメンなどを使って作って下さい。

「伊府麵」とは特に広東料理で多用される油で揚げた麺で、別名を「伊麵」、台湾では「意麵」などの名前で呼ばれます。インスタントラーメンの祖になったともいわれる麺で、長期保存と手早く調理ができるという特徴があります。

言い伝えによると伊府麵は清代の公務員であった伊秉綬という人が発明したものだそうです。書家としても有名で友人も多く仕事柄も頻繁に来客のあった伊秉綬が、お抱え料理人の負担を軽減するために考え出した麺が元になっているといわれています。来客の多くは当時の有名な書家だったため、彼の提供した料理には有名な書家らのお品書きが付されることもあったとか。一部現存しているそのお品書きから、現在の「伊府麵」は伊秉綬が発明したものであるらしいことが分かっています。

今では広東料理の発展に伴って世界中で伊府麵が食されており、地方ごとに特色ある進化を遂げています。伊府麵はもともと広東省でも卵と小麦粉と水だけで作るのですが、コシが強い麺を好む現地人の好みに合わせて、現在では広東省の伊府麵はアヒルの卵を使って作っているそうです。

油で揚げているので内部に空洞が多くあり、スープをたっぷりと吸い込むという特徴のある伊府麵はスープ料理が盛んな広東料理との相性がよく、多くの優れた料理を生み出しました。日本のラーメンを揚げるだけで作れるので、自慢のスープ料理があればぜひ伊府麵をあわせてみてください。

[材料]
インスタントラーメン ……… 1人分
 (生麺かノンフライ麺の塩ラーメン)
鶏むね肉 ……… 20g
アワビ缶詰 ……… 20g
ハム ……… 20g

[作り方]
1.鶏むね肉を沸騰したお湯で3分ほど茹でて火を通す。鶏むね肉、アワビ缶詰、ハムを同じ厚さのうす切りにする。

2.鍋に揚げ物油を180度に熱し、インスタントラーメンの麺を30秒ほど揚げ、きつね色になったら取り出す(→Point参照)。

3.鍋にお湯を沸騰させ、作り方2の揚げ麺を茹でて火を通す。器に麺を盛り付けて、上に鶏むね肉、アワビ、ハムを交互に重ねたものを乗せる。麺の上からスープを注いで完成。

Point!

一度油で揚げないと『伊府麵』になりません。必ず油で揚げてください。

長崎皿うどんの麺など一度揚げたものを使うと調理が楽です。作り方2を飛ばしてそのまま茹でて調理してください。

ハムは贈答用の高級品を使いましょう。

麺を上げる温度は200度を超えないように。揚げるときの温度が高すぎると麺の香りが消し飛んでしまいます。


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