ちょっと珍しい台湾伝統料理『馬蹄糕│シログワイケーキ』のレシピを紹介します。クワイの粉を使ってモチモチした点心を作ります。
『馬蹄糕』は台湾をはじめとする中国南部で広く食べられています。ハレの日の料理の一つで、『蘿蔔糕』や『芋頭糕』とともに年越しには欠かせません。
細切りにした豚肉を入れて塩味に作る方法もあるのですが、今回は普通の甘く作るものを紹介したいと思います。
さて、この料理で使う「馬蹄」は正式な中国語名は「荸薺」です。(「馬蹄」は広東省辺りの呼び名なので、元は広東料理なのでしょう。)カヤツリグサ科の植物で和名をシログワイ、学名を Eleocharis dulcis といいます。実は日本で食用にするオモダカ科の「クワイ」とは科から異なる別の植物で、食感もかなり違います。九州や沖縄では自生しているので、採取して食用にしてもよいでしょう。ナシやレンコンに似た食感でうっすらと甘みがあり、新鮮なものはそのまま生でも食べられます。台湾では果物代わりに食べたりもします。台湾では「白慈菇」の名前で売られていることもあるので、もし見かけたらぜひ一度「シログワイ」のおいしさを味わってみてください。
台湾では市場で生も乾燥させたものも粉も売っています。台湾製のものがほしい方は当方までメールで問い合わせください。日本ではなかなか売っていませんが、手に入れやすい普通のクワイで代用してもよいでしょう。クワイの乾燥品は日本の漢方薬局で「山慈菇」の名前で買えます(が、ちと高価です)。
それでは『馬蹄糕』のレシピです。
[材料1]
乾燥シログワイ ……… 100g
コーンスターチ ……… 小さじ2
サラダ油 ……… 小さじ2
水 ……… 600cc
[材料2]
乾燥シログワイ ……… 8粒
(生でもよい)
[調味料]
砂糖 ……… 100g
[作り方]
1.材料1の乾燥シログワイをミキサーで粉砕して粉を作る。適当な大きさのタッパーかケーキ型に薄く油をひいておく。材料2の乾燥シログワイを包丁の腹などで叩いて砕くか、みじん切りにしておく。
2.作り方1の乾燥シログワイ粉とコーンスターチをふるって混ぜ合わせボウルに入れる。300ccの水を加えてよくかき混ぜたら、サラダ油を加えて均一になるまで混ぜ合わせる。
3.作り方2のボウルに残り300ccの水と砂糖を加え、鍋に移して中火で加熱しながら砂糖が溶けるまで加熱する。砂糖が溶けて液体が沸騰したら、すぐに材料2の砕いた乾燥シログワイを加えよく混ぜ合わせ、火を止める。
4.油をひいたタッパーかケーキ型に作り方3の生地を流し込み、アルミホイルで蓋をして蒸し器に入れ中火で30分蒸す。箸を中央に刺して生地がくっつかなければ完成。取り出して荒熱を取り、方から外して適当な大きさに切り分けたら完成。
Point!
砂糖で味を付けず、無味で作ったものをスープ料理に入れて煮込むとダシを吸って美味です。
出来上がったものをそのまま食べてもよし、油をひいたフライパンで軽く焼いてから食べてもよしです。
できたものはラップに包んで冷蔵しておけば2-3日保存できます。きちんと包んで冷凍しておけば1ヶ月ほどは保存が可能です。
砂糖を抜いて、千切りにしたハムや豚肉を混ぜ込んでも美味です。
乾燥シログワイを乾燥クワイに置き換えてもまったく同じ作り方で作れます。 味が異なるだけです。
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