2015年1月19日月曜日

客家鹹豬肉│客家風豚バラの薬味漬け焼き

難易度: 調理時間:数日
今回は客家の年菜『客家鹹豬肉│客家風豚バラの薬味漬け焼き』のレシピを紹介します。韓国の『양념갈비│調味料漬け豚バラ焼肉』のような、調味料漬けの豚肉を焼いた料理ですが、そこはしっかり客家料理の味付けになっています。

今回の料理名にある「鹹」の字は中国語で「塩辛い」を意味し、Xian2と読みます。日本語ではカンと訓読しますがほとんど使われることはありませんね。

一般に日本で「五味」といえば、舌の味蕾で感じることのできる五つの味、すなわち甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の五つを指します。これに辛味を加えて六味とすることもありますが、科学的に味を分類すると(いまのところ)上の五つとなっています。辛味は痛覚神経、麻味は振動を感じる神経を刺激するので定義から味の分類には入りません。
 
上の定義は近年になり科学的に定義されたものですが、中国では古くから五行説に従って、甘、酸、鹹、辛、苦の五つに味を分類してきました。鹹味は塩辛いの意味ですが、中医学や薬膳の世界ではNaCl以外のミネラルを豊富に含む場合もこの味に分類します。例えば多くの海藻類、海生動物や特定の金属イオンを蓄積する性質のある植物などがこの味を持ちます。体内の水溶液の濃度平衡の調節作用を通して利尿、通便作用をなどを発揮するのですが、薬膳ではこれらの作用を利用してむくみ取りなどに使います。

今回紹介する料理もかなり塩気が効いています。ご飯と一緒に食べましょう!お酒との相性もばっちりですよ!


[材料]
豚バラ肉 ……… 350g


[調味料1]
塩 ……… 大さじ1
胡椒 ……… 小さじ1
五香粉 ……… 小さじ1
丁香 ……… 小さじ1
固形ブイヨン ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
すりおろしニンニク ……… 大さじ2

[調味料2]
すりおろしニンニク ……… 大さじ1
酢 ……… 30cc
砂糖 ……… 大さじ1

[作り方]
1.すべての調味料1をよく混ぜ合わせ、豚バラ肉の表面に刷り込む。刷り込んだ後は全体に味が染みるようによく揉んでおく。

2.作り方1の豚バラ肉をラップに包み、その上からアルミホイルで丁寧に包んで冷蔵庫に3日保管する。毎日一度アルミホイルから取り出して、ラップの上から良く揉んでおく。

3.取り出した豚バラ肉の表面のタレを流水で洗い流し、水気をふき取っておく。強火で熱したフライパンに豚バラ肉を乗せ、少し焦げ目が付くくらい表面が焼けたらひっくり返して裏面、また側面に同じように焼き色をつける。

4.作り方3ですべての面に焼き色が付いたら、少量の水を加えてから蓋をし、弱火で3分ほど蒸し焼きにして中まで火を通す。

5.すべての調味料2を混ぜ合わせてソースを作る。

6.作り方4の豚バラ肉を薄切りにして、器に盛りつける。作り方5のソースを添えて完成。

Point!
レシピ通りの分量なら実は焼くのにほとんど時間はかかりません。ただ肉が大きくなるとレシピ通り、全面に焼き色をつけた後、蒸し焼きにして中まで火を通す必要があります。調味料に漬けておいたとはいえ生では食べないよう注意しましょう。

オーブンでも調理できます。

薄い豚肉に細かく切れ込みを入れ、調味料1を刷り込んだ後に直接焼いても美味です。時間がないときはこちらの方法でもかまいません。

普通は写真のように薄切りにした葉ニンニクを添えて食べます。


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