2015年1月20日火曜日

酒釀香甜蝦│エビのチューニャン炒め

難易度:☆ 調理時間:一瞬
年菜の一つ『酒釀香甜蝦│エビのチューニャン炒め』のレシピを紹介します。「酒釀(チューニャン)」という中国の甘酒を使ってエビに香りをつけます。

「酒釀」は中国で古くから使われる調味料で、砂糖のない時代は甘味料として非常にもてはやされました。日本の甘酒と同じ製法で作りますが発酵させる日数が少し長く、少量のアルコール分を含みます。もし手に入らなければ甘酒で代用してかまいません。

「酒釀」は地方によって醪糟、江米酒、甜白酒などとも呼ばれます。古くは酒窩、浮蛆《本草綱目拾遺》などとも呼ばれ、薬物として使われました。

《戰國策‧魏策》という書物には“儀狄作酒、禹飲而甘之、遂疏儀狄、而絕旨酒。曰後世必有以酒亡其國者。”という文章があります。禹は伝説の夏王朝の王で中国史上初めて酒を飲んだ王とされます。儀狄は初めて酒を作ったとされる伝説の人物です。王はその美味さを褒め称えると同時に、これによって国を滅ぼすものが出るはずだといっています。先見の明がありますね!ここに書かれている「酒」とは酒釀に近いものであったと考えられています。

中国医学的には性味は甘辛温で、益気、生津、活血の効能があります。日本の甘酒とは違い漉したりしていないので、もち米の粒がそのまま入っていますが味はほとんど同じです。

中国には酒釀を使った料理が多数あります。台湾なら屏東が酒釀の産地ですので、酒釀を使った台湾料理もいくつかあります。そのうち機会があれば紹介したいと思います。

またお祝い料理にエビを使うのはその曲がった腰が老人を連想させることから長寿の願いを込めているためで、これは日本でも中国でも同じです。正月はたくさんエビを食べて長生を祈りましょう。

それではレシピです。一瞬で作れますのでご飯の直前に作って暖かいうちに食べましょう!


[材料]
エビ ……… 300g
ネギ ……… 30g
ショウガ ……… 30g

[調味料]
チューニャン ……… 大さじ2
 (なければ甘酒を使う)
酒 ……… 大さじ1
塩 ……… 小さじ1/2
水 ……… 300cc

[作り方]
1.エビの背ワタを抜き、頭の先と足をハサミで切り落としておく。ネギとショウガはみじん切りにする。

2.熱した鍋に大匙1の油をひき、ネギとショウガをいためて香りを出す。続いてエビとすべての調味料を入れて、エビの身に火が通るまで弱火で煮込んだら完成。

Point!
エビは炒めるというより煮込んで火を通します。弱火でじっくり味を浸み込ませましょう。


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