2013年12月13日金曜日

【抗がん漢方】人参 にんじん Renshen

人参(にんじん、Rén Shēn)




英名
Ginseng Root、Ginseng

説明
最初の記載は東漢末期の《神農本草経》。人参として、「味甘、微寒。主補五臟、安精神、定魂魄、止驚悸、除邪氣、明目、開心、益智。久服、輕身、延年。一名人銜、一名鬼蓋。生山谷。
《呉普》曰:人參、一名土精、一名神草、一名黃參、一名血參、一名人微、一名玉精、神農:甘、小寒。桐君、雷公:苦。岐伯、黃帝:甘、無毒。扁鵲:有毒、生邯鄲。三月生葉、小兌、核黑、莖有毛、三月、九月採根、根有頭、足、手、面目如人。《御《名醫》曰:一名神草、一名人微、一名土精、一名血參、如人形者、有神。生上黨及遼東。二月、四月、八月上旬採根。竹刀刮、曝乾、無令見風。 案:《説文》云:參、人參、藥草、出上黨。《廣雅》云:地精、人參也。《范子計然》云:人參、出上黨、状類人者、善。劉敬叔《異苑》云:人參、一名土精、生上黨者、佳。人形皆具、能作兒啼。」と記載されている。

現在流通しているものはほとんどが栽培された“園参”と呼ばれるもので、有名な産地は朝鮮半島、吉林、遼東、黒竜江、東シベリアなど、6年物が最上級品とされる。野生の“山参”と呼ばれるものは非常に貴重で超高級品である。

栽培品は生のものを“水参(すいじん)”、そのまま乾燥させたものを“白参(はくじん)”、皮を剥いて蒸してから乾燥させたものを“紅参(こうじん)”と呼ぶ。ここでは主に紅参について解説する。また“人参鬚”と呼ばれる側根のみを乾燥させたものもあり、成分の組成比率が若干異なる。

古くから滋養強壮の名薬として珍重され、近代に入ってからは様々な薬理作用が明らかにされた。現在最も研究の進んでいる生薬の一つで、非常に多くの研究論文がある。

起源
人参の始載は《神農本草経》。ウゴギ科オタネニンジン  Panax ginseng C.A.Meyer の根を乾燥させたもの。

別名
人銜、鬼蓋、朝鮮参、移山参など

性味
甘、微苦、微温
《神農本草経》:“味甘、微寒”
《名医別録》:“微温、無毒。”
《本草備要》:“生、甘、苦、微涼。熟、甘、温。”

帰経
帰脾、肺経。
《本草衍義補遺》:“入手太陰経。”
《本草彙言》:“入肺、脾二経。”
《薬品化義》:“入脾、胃、肺経。”

中医における効能
大補元気、補脾益肺、生津止渇、安神益智など

配合応用
  1. 人参は人体の最も根源の気である元気を増す。
    1. 元気が衰え体虚欲脱、脈微欲絶の証に用いる。人参は味甘微温、元気を補い、全身に良好な強壮反応がある。虚労内傷の第一選択薬であり、大量失血、大量の汗、大量の吐瀉など疾病により元気が極度に不足している場合。
      • 単品で用いる。即ち独参湯《景岳全書・古方八陣》。
        • 獨參湯
          治諸氣虛氣脫,及反胃嘔吐喘促,粥湯入胃即吐,凡諸虛證垂危者。
          用人參二兩,水一升,煮取四合,乘熱頓服,日再進之。兼以人參煮粥食之尤妙。
      • 気虚はたびたび陽虚を導き、気脱は常に亡陽を伴う。汗が出て肢が冷えるなど亡陽の者には、囘陽救逆の附子を配合した参附湯《重訂厳氏済生方・諸虚門》。
        • 參附湯
          治真陽不足、上氣喘急、自汗盜汗、氣虛頭暈、但是陽虛氣弱之證、並宜服之。
          人參(半兩) 附子(炮、去臍、一兩) 上咀、分作三服、水二盞、生薑十片、煎至八分、去滓、食前溫服。
      • 熱傷気陰の虚脱には、麦門、五味子と配合した生脈散《内外傷弁惑論・巻中》
        • 生脈散
          夫脾胃虛弱之人、遇六七月霖雨、諸物皆潤、人汗沾衣、身重短氣、更逢濕旺、助熱為邪、西北二方寒清絕矣、人重感之、則骨乏無力、其形如夢寐間、朦朦如煙霧中、不知身所有也。聖人立法、夏月宜補者、補天真元氣、非補熱火也、夏食寒者是也。故以人參之甘補氣、麥門冬苦寒、瀉熱補水之源、味子之酸、清肅燥金、名曰生脈散。孫真人云:五月常服五味子以補五臟之氣、亦此意也。
          [人參 五分、麥冬 五分 五味子 七粒 (原書無劑量、用法)]    
      • 失血気脱のものには補血滋陰の熟地黄と配合た両儀膏《景岳全書・新方八陣》。
        • 兩儀膏
          治精氣大虧、諸藥不應、或以剋伐太過、耗損真陰。凡虛在陽分而氣不化精者、宜參朮膏;若虛在陰分而精不化氣者、莫妙於此。其有未至大病而素覺陰虛者、用以調元、尤稱神妙。
          人參 半斤或四兩。大熟地 一斤 右二味、用好甜水或長流水十五碗、浸一宿、以桑柴文武火煎取濃汁。若味有未盡、再用水數碗煎柤取汁、并熬稍濃、乃入磁罐、重湯熬成膏、入真白蜜四兩或半斤收之、毎以白湯點服。若勞損欬嗽多痰、加貝母四兩亦可。
  2. 胃は主に食を納め、脾は主に運化する。人参は脾胃の気虚、生化乏源は倦怠乏源に到り、食欲不振、嘔吐瀉泄などを治す。
    1. 人参は脾経に入って脾胃の気を善導する。
      • 健脾益気の白朮と配合した参朮膏《景岳全書・古方八陣》。
        • 參朮膏
          治中氣虛弱、諸藥不應、或因用藥失宜、耗傷元氣、虛證蜂起、但用此藥補其中氣、諸證自愈。
          人參 白朮(等分)用水煎膏、化服之。一方用白朮一斤、人參四兩、切片、以流水十五碗浸一宿、桑柴文、武火煎取濃汁、再用重湯熬膏、入真白蜜收之、每以白湯點服。
      • 参朮膏にさらに健脾利湿の茯苓、益気和中の甘草を配合した四君子湯《太平恵民和剤局方・巻三》。
        • 四君子湯
          治脾胃虛弱、飲食少思、或大便不實、體瘦面黃、或胸膈虛痞、吞酸痰嗽、或脾胃虛弱、善患瘧痢等證。
          人參 白朮 茯苓(各二錢) 炙甘草(一錢) 加薑、棗、水煎服。或加粳米百粒。
      • 脾虚挟湿、便溏或いは排泄するものは、四君子湯に山薬、白扁豆、砂仁、陳皮などの益気健脾去湿止瀉の効果を加えて、例えば参苓白朮散《太平恵民和剤局方・巻三》。
        • 參苓白朮散
          冶脾胃虛弱、飲食不進、多睏少力、中滿痞噎、心忪氣喘、嘔吐泄瀉及傷寒咳噫。 此藥中和不熱、久服養氣育神、醒脾悅色、順正辟邪。
          蓮子肉(去皮) 薏苡仁 縮砂仁 桔梗(炒令深黃色) 各一斤 白扁豆(薑汁浸、去皮、微炒) 一斤半、 白茯苓 人參(去蘆) 甘草(炒) 白朮 山藥 各二斤。
          上為細末。每服二錢、 棗湯調下、小兒量歲數加減服。
      • もし気虚清陽下陥し、久瀉脱肛或いはその他の臓器脱垂があるものは、黄耆、白朮、升麻、柴胡などを配合して、例えば補中益気湯《脾胃論・巻中》。
        • 補中益氣湯
          黃耆(病甚、勞役熱者一錢) 甘草(以上各五分、炙) 人參(去節、三分、有嗽去之。) 以上當歸身(三分、酒焙乾、或日干、以和血脈) 橘皮(不去白、二分或三分、以導氣、又能益元氣、得諸甘藥乃可、若獨用瀉脾胃) 升麻(二分或三分、引胃氣上騰而復其本位、便是行春升之令) 柴胡(二分或三分、引清氣、行少陽之氣上升) 白朮(三分、降胃中熱、利腰臍間血)。 
          上件藥咀。都作一服、水二盞、煎至一盞、量氣弱氣盛、臨病斟酌水盞大小、去渣、食遠、稍熱服。如傷之重者、不過二服而愈。若病日久者、以權立加減法治之。
  3. 肺は主に一身の気、また呼吸を司り、腎は主に元気を固納する。人参は、肺虚或いは肺腎虚は気短喘促に到り、乏力自汗、脈虚などの証を治す。
    1. 人参は元気を補って肺気を益し、肺虚気弱などの証に用いる。
      • 肺虚久咳には、款冬花、紫苑、百部、五味子などと配合して用いる。肺腎両虚で喘促気短ものには、蛤蚧、胡桃肉、五味子等と配合する。例えば人参蛤蚧湯《経験方》、人参胡桃湯《済生方・巻二》。
        • 人參蛤蚧散
          治三二年間肺氣上喘咳嗽。咯唾膿血。滿面生瘡。遍身黃腫。
          蛤蚧(一對全者。河水浸五宿、逐日換水、洗去腥。酥炙黃色) 杏仁(去皮尖、炒) 甘草(炙、各五兩) 知母 桑白皮 人參 茯苓(去皮) 貝母(各二兩)。
          上八味為末。淨瓷合子內盛。每日用如茶點服、永除、神效。《衛生寶鑒・卷十二》
        • 人參胡桃湯
          治胸滿喘急、不能睡臥。
          新羅人參(寸許、切片) 胡桃(五個、取肉、切片)。
          上作一服、用水一小盞、生薑五片、煎至七分、去滓、臨臥溫服。
  4. 津液の生成、運行、排泄は全て気の升化と推動によるものである。気が足りれば即ち津液が盛える。
    1. 人参は元気を補って、気を足して津液を潤し、口の渇きを癒す。これは生津止渇の作用によるものである。気虚津傷口渇、消渇などの証に用いる。
      • 気虚津傷口渇、また熱病などにより気津両傷し、身熱煩渇が止まらず、汗多く、脈浮大また無力のものには、清熱生津の石膏、知母、甘草、粳米などを配合した白虎加人参湯《傷寒論・弁陽明病脈証并治》。
        • 白虎加人參湯方
          服桂枝湯、大汗出後、大煩渴不解、脈洪大者、白虎加人參湯主之。
          知母六兩 石膏一斤、碎、綿裹 甘草二兩、炙 粳米六合 人參三兩
          右五味、以水一斗、煮米熟、湯成、去滓、溫服一升、日三服。
      • 消渇を治すには天花粉、麦冬、知母などと配合して、例えば《仁斉直指方》では瓜蔞根と粉末にして蜜で丸剤を作り、麦冬湯で服用するとある。
        • 清火生津諸方
          消渴內消小便熱中、六物丸。
          栝蔞(六分) 麥門冬(六分) 知母(六分) 人參 土瓜根 苦參(各四分)。
          搗下以牛膽和為丸、服如小豆二十丸、溺下之、三日不止、稍加之。咽乾加麥門冬、舌乾加知母、脅下滿加人參、小便難加苦參、數者加土瓜根、隨病所在倍一分加之。(《肘後》)《外台》:《近效論》療消渴方、於本方去土瓜根、加黃連、牡蠣粉、黃蓍、乾地黃、以牛乳丸。又熱中雖能食多、小便多、漸消瘦方、於上方去黃。
  5. 元気を増し、心気を養い、知恵を増す。
    1. 人参は元気を増し、安神益智の作用がある。
      • 失眠多夢、驚悸健忘を治す。
        • 単独で用いる。
          單味人參製成3%人參酊劑、每服5毫升、日3次 對不同類型的神經衰弱患者、均有治療作用、能使病人體重增加、消除患者全身無力、頭痛、失眠等症。《王本祥・人參藥理研究進展・藥學學報 1965;7:477》
      • 心脾両傷、気血虧虚に到るものは、黄蓍、竜眼肉、酸棗仁などを配合した、例えば帰脾湯《校注婦人良法・巻二十四》。
        • 歸脾湯
          解郁、養脾陰。主思慮傷脾。健忘怔忡、吐血、下血。
          白朮1兩、茯苓 1兩、黃耆1兩(去蘆)、龍眼肉1兩、酸棗仁(炒、去殼)1兩、人參半兩、木香(不見火)半兩、甘草(炙)2錢半。
          上咀。每服4錢、水1盞半、加生姜5片。大棗1枚、煎至7分、去滓溫服、不拘時候《濟生方・卷四》。
      • 心腎不足、陰虧血少のものには、生地、麦冬、丹参、柏子仁などを配合した、例えば天王補心丹《攝生秘剖・巻一》
        • 天王補心丹
          治心血不足、神志不寧、津液枯竭、健忘怔忡、大便不利、口舌生瘡等証。人參去蘆 丹參微炒 玄參微炒 白茯苓去皮 五味子洗 遠志去木炒 桔梗各五錢 當歸身酒洗 天門冬去心 麥門冬去心 柏子仁炒 酸棗仁炒、各二兩 生地黃酒洗、四兩 辰砂五錢為衣上為末、煉蜜丸如梧桐子大、空心白滾湯下三錢、或圓眼湯俱佳。忌胡荽、大蒜、蘿卜、魚腥、燒酒。心者、神明之官也。憂愁思慮則傷心。神明受傷、則主不明而十二官危、故健忘怔忡。心主血、血燥則津枯、故大便不利。舌為心之外候、心火炎上、故口舌生瘡。是丸以生地為君者、取其下入足少陰以滋水主、水盛可以伏火。況地黃為血分要藥、又能入手少陰也。棗仁、遠志、柏仁、養心神者也。當歸、丹參、玄參生心血者也。二冬助其津液、五味收其耗散、參苓補其氣虛、以桔梗為使者、欲載諸藥入心、不使之速下也《頤生微論》。
      • 本品に石菖蒲、遠志、茯神、茯苓を配合した令人不忘方《備急千金要方・巻十四》。
        • 令人不忘方
          治多忘。
          菖蒲(二分) 遠志(七分) 茯苓 茯神 人參(各五分) 。
          上五味治、下篩、酒服方寸匕、日二夜一、五日後智神良。
  6. 気血はお互いを生じる。
    1. 人参は補気或いは滋養陰血の作用を通して、気虚或いは気血双虧の証を治す。
      • 当帰と配合して、例えば参帰湯《景岳全書・古方八陣》。
        • 參歸湯
          此即團參散、見小兒門十。 亦名人參湯、見婦人門七七。 治心虛盜汗。
          人參、當歸、等分。 右先用豬心一枚、破作數片、煎湯澄取清汁、煎藥服。
      • 上の処方に熟地黄、白芍、白朮、茯苓などを配合して八珍湯《正体類要・巻下》。
        • 八珍湯
          治傷損等症、失血過多、或因克伐、血氣耗損、惡寒發熱、煩躁作渴等症。
          人參 白朮 白茯苓 當歸 川芎 白芍藥 熟地黃(各一錢) 甘草(炙、五分)。
          上薑棗水煎服。
  7. 人参の性味は甘微温、大補元気、益腎壮陽の効果がある。
    1. 人参は腎虚陽痿を治す。
      • 単剤を薬酒にして用いる。
      • 鹿茸、熟地黄、附子、補骨脂などと配合して補腎壮陽の効果を増した、例えば人参鹿茸丸、参茸衛生丸《全国中薬成薬処方集・内科・補益類》など。
        • 人參鹿茸参丸
          一.北京、承徳
          補血生精、興奮神經。主神經衰弱、目暗耳聾、遺精汗、腰腿痠軟。
          人參二兩五錢(去蘆) 鹿茸二兩 當歸 杜仲 補骨脂 巴戟天 菟絲子 懷牛膝 茯苓 黃蓍 五味子 竜眼肉 香附 黃柏各四兩 冬中草一兩。
          共為細粉、煉蜜為丸、重三錢、蜡皮封固。毎服一丸、温開水送下、温黃酒亦可。忌食生冷、孕婦忌服。
          [其他地域(天津、蘭州、濟南、沈陽)也有別的配伍。]
        • 参茸衛生丸
          一.北京、承徳
          滋補衰弱、興奮神經。主身體衰弱、精神不足、食慾不振、夢遺滑精、腰膝痠軟。
          人參 鹿茸 巴戟天 党參 山藥 桑寄生 白芍 蓮子 鎖陽各八十兩 蒼朮 乳香 黑附子各三十二兩 川牛膝一百一十二兩 熟地 酸棗仁 甘草 香附 杜仲各一百六十兩 何首烏 麥冬 牡蠣 枸杞子 龍骨 肉桂各四十八兩 遠志四十兩 覆盆子 補骨脂各六十四兩 茯苓 於朮各二百四十兩 沒藥十六兩 龍眼肉三百二十兩 琥珀 黄蓍各九十六兩 砂仁一百五十二兩 山茱萸 當歸各一百二十八兩 紅棗一百七十六兩 肉蓰蓉一百六十兩 續斷 沈香各四十八兩 橘皮三百二十兩 生地三十二両 木香八十両 白朮一百六十兩。
          續斷、沈香、橘皮、生地、木香、白朮、六味軋粗末、舗晒槽、余者下罐加黃酒四千兩蒸三日夜、與舗晒之羣藥末拌均、晒干、共為細粉、每十六量細粉兌。
          硃砂三錢六分、煉蜜為丸、重三錢、蜡皮封固。
          毎服一丸、日服二次、温開水送下。
          [其他地域(天津、上海、福州、重慶、昆明、蘭州、大同、濟南、青島、沈陽、呼和浩特)也有別的配伍。]
  8. 人参を去邪薬と共に用いると扶正去邪の効能があり、邪実正虚の証に用いる。
    1. 補気解表の効果があり、気虚外感、悪寒発熱、頭痛を治す。
      • 羌活、柴胡、独活などと配合した、例えば人参排毒湯《太平恵民和剤局方・巻二》。
        • 人參敗毒散
          治傷寒時氣、頭痛項強、壯熱惡寒、身體煩疼、及寒壅咳嗽、鼻塞聲重、嘔噦寒熱、並皆治之。 柴胡(去苗) 甘草 桔梗 人參(去蘆) 芎 茯苓(去皮) 枳殼(去瓤、麩炒)。
          上十味、各三十兩、為粗末、每服二錢、水一盞、入生薑、薄荷各少許、同煎七分、去滓、不拘時候、寒多則熱服、熱多則溫服 。
    2. 扶正攻下の効果があり、裏実正虚を治す。
      • 当帰、大黄、芒硝、厚朴などと配合して羌活、柴胡、独活などと配合した黄龍湯《傷寒六書・殺車槌法・巻三》。
        • 黃龍湯
          治有患心下硬痛、下利純清水、譫語發渴、身熱。庸醫不識此証、但見下利、便呼為漏底傷寒、而便用熱藥止之、就如抱薪救火、誤人死者、多矣。殊不知此因熱邪傳裡、胃中燥屎結實、此利非內寒而利、乃日逐飲湯藥而利也、宜急下之、名曰結熱利証。身有熱者、宜用此湯;身無熱者、用前六乙順氣湯。
          大黃 芒硝 枳實 濃朴 甘草 人參 當歸 年老氣血虛者、去芒硝。
          水二鐘、薑三片、棗子二枚、煎之。後再加桔梗、煎一沸、熱服為度。


成分
サポニン類など:Ginsenoside R0, ginsenoside Ra1, Ra2, Ra3, Rb1, Rb2, Rb3, Rc, Rd, Rg3, Rs3, quinguenoside R1, R2, malonylginsenoside Rb1, Rb2, Rf, Rf2, Rg1, Rg2, Rg5, Rh1, 20-glucoginsenoside Rf, notoginsenoside R1, R4。
Pseudoginsenoside F11, Rp1, Rt1, chikusetsusaponin IV, IVa, 20-(S)-ginsenoside PG1, PG2, 20-(S)-protopanaxadiol-3-3-[O-β-D-glucopyanosyl(1->2)-β-D-glucopyanosyl]-20-O-β-D-glucopyranoside。
Panaxynol, panaxydol, falcarinol, heptadec-1-ene-4, 6-diyn-3, 9-diol, panaxydol chorohydrine, panaxydiol, panaxytriol, (8E)-1, 8-heptadecadiene-4, 6-diyne-3, 10-diol, ginsenoyne A, B, C, D, E, F, G, H, I, J, K, L, M, N。
Akkiarinadebdrebem gernacrebe B, isocaryophyllene, α-neoclovene, γ-muurolene, β-panasinsene, panasinsene, panasinsanol A, B, ginsenol。
脂肪酸類:eicosenoic acid。
有機酸:malic acid, succinic acid, oleic acid, linoleic acid, linolenic acid, palmitoleic acid, palmitic acid, palmitin, linolein, α, γ-dipalmitine, p-hydrox cinnamic acid, 4-hydroxyphenyl acetic acid, azelaic acid, cinnamic acid, p-coumaric acid, ferulic acid, caffeic acidなど。
すてロール類:β-sitosterol, stigmasterol, campesterol, daucosterol, β-sitosterol-3-(6-linoleoyl)glucopyranoside,stigmasterol-3-(6-linoleoyl)glucopyranoside など9種。
糖類:ginseng oligosaccharide, monomer oligosaccharide, panose A, B, C, Dなど。
多糖類:panaxan A, B, C, D, E, F, G, GH-1, GH-2, H, I, J, K, L, M, N, O, P, Q, R, S, T, U, ginsanなど。
リン脂質:lysophosphatidyl choline, phosphatidyl choline, phosphatidyl inositolなど。フラボン類:kaempferol, triholin, panasenoside。
その他:N9-formyl harman, ethyl-β-carboline-1-carboxylatel, perlolyrine, choline, α,β-diinoleoyl glycerogalactolipid, gomisin A, Nなど。
その他人参ペプチド類など。

抗がん作用
人参に含まれるサポニン類、多糖類、アルコール類など多くの成分に明らかな抗がん作用が見つかっている。
マウスのANAE陽性リンパ細胞の割合を増加させる。
肝臓がんの発生率を低下させる。
免疫機能を強化する。
抗がん剤によって誘発されるラットの肝臓がんを抑制、またはコントロールする。
Ginsenoside Rh2には最も強い抗がん作用があり、がん細胞の分化誘導、増殖抑制、細胞死促進などの作用がある。
放射線によるDNA損傷を回復する。
放射線治療による服作用、及び毒性を軽減する。
など、多数の抗がん作用がある。

臨床では気血虧虚、気陽両傷、久病正虚が虚極欲脱あるいは邪実気虚に至った食道がん、胃がん、肝がん、肺がん、子宮頸がん、乳腺がん、白血病などに常用される。
  1. 食道がん
    人参汁、竜眼肉汁、蘆根汁、蔗汁、梨汁、人乳、牛乳各等分し、姜汁をすこし加えて、煮詰めて軟膏にし、徐々に頓服する。《冷庐医話・秘伝噎膈膏》
  2. 胃がん
    人参、茯苓、姜制厚朴、炒枳実、煨三稜、制半夏、白朮などを等分し、澱粉で梧子大にする。これを毎日50丸、米湯で服用する。《三因方・伏梁丸》
  3. 肝がん
    生晒人参3g(別に煎じる)、黄蓍12g、丹参9g、莪朮9g、凌霄花9g、桃仁泥9g、八月札12g、香附9g、炙鼈甲12g。水で煎じて飲む。 《腫瘤的弁証施治
    扁木霊芝30g、炖猪心或いは猪肺。頓服、毎日2-3回。《抗癌植物薬及其験方》
  4. 肺がん
    人参、茯苓、貝母各60g、蛤蚧2枚、杏仁150g、炙甘草、桑白皮各90g、知母30gを合わせて粉末にする。一日3回、毎回6gを砂糖水で服用する。《衛生寶鑒・人參蛤蚧散》
  5. 子宮頸がん
    人参18g、生鼈甲18g、花椒9gを合わせて粉末にする。これを6包に分け、毎晩1包を白湯で服用する。3包服用して腹痛が収まれば続けて24包を服用する。これを1治療期間とする。《全国部分名老中医験方》
  6. 乳腺がん
    人参、当帰、川芎、芍薬、桂枝、蘇葉、桔梗各3g、百芷、黄芩、木香、烏薬、厚朴、枳実、檳榔、防風、甘草各2gを水で服用する。《治癌効験漢方処方解説》
  7. 急性白血病
    沙参3g、人参10g(別に煎じる)、丹参30g、赤芍15g、帰尾10g、炮山甲10g、瓜蔞20g、干蟾10g、山慈菇15g、莪朮10g、枳実10g、徐長卿30g、黄蓍20g、山薬10gを水で煎じ、毎日1剤を服用する。《抗癌中草薬大辞典》
このほかにも性機能障害改善作用、糖尿病改善作用、抗高血圧作用、抗動脈硬化作用、抗高脂血症作用、冠状血管拡張作用、抗白血球減少作用、月経調整作用、安胎作用、記憶力改善作用など多数の薬理効果が報告されている。


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