2013年12月25日水曜日

紅棗雞鍋│棗と鶏肉鍋

難易度:☆ 調理時間:1時間以内
こっそりと続けていた中華鍋シリーズもこれにて最後です。本日は『紅棗雞鍋│棗と鶏肉鍋』というナツメを使った鍋を紹介したいと思います。

今ほど多彩な果物が気軽に変えなかった中世、ナツメの実は貴重な甘味源として珍重されました。栽培も採取も容易で、乾燥させれば長期保存が可能、栄養分に富み何より甘いという古代から中世にかけてのナツメはまさに神の恵みともいえる植物でした。

ナツメは薬膳料理では欠かすことはできない食材で、おなじみの《神農本草経》の上品(長期にわたって服用しても毒性がなく、体の調子を整えるのに使う薬)の生薬のうちの一つです。ちなみに《神農本草経》果実部上品は全部で五つの生薬があり、すべてを挙げると「蓮の実(蓮実)」、「ブドウ」、「ナツメ(大棗)」、「クサイチゴ(覆盆子)」、「オニバスの実(芡実)」です。ちなみに『四神湯』にはこのうちの二つが入っています。

台湾では「毎日三つのナツメを食べると年をとらない」という言い伝えがあるほど。漢方では不安や不眠、胃腸の虚弱などに使われる生薬でもあります。

今回のレシピではナツメを使った鶏肉の鍋を紹介しますが、実は他の果物を使っても同じように鍋を作ることもできます。レモンや柚子で酸味の利いた鍋も美味しいですし、梨やリンゴに唐辛子を加えてエスニックな味にアレンジしてもいいでしょう。様々な料理に派生が可能ですので、ぜひ一度お試しください。


[材料]
鶏肉 ……… 300g
ナツメの実 ……… 8個(30-40g)
ビーフン ……… 1玉
エリンギ ……… 1本
水または中華スープ ……… 400cc
ネギ ……… 1本

[調味料]
塩 ……… 小さじ1

[作り方]
1.鶏肉はぶつ切りにし、沸騰したお湯で表面の色が変わるまで茹でてアクを抜いておく。ビーフンは水に浸けて柔らかくしておく。ネギはぶつ切りにする。エリンギは食べやすい大きさに切る。

2.鍋に水または中華スープを沸騰させ、鶏肉、ナツメの実、塩を入れて30分煮込む。続いてエリンギ、ネギ、ビーフンを加え、沸騰したら完成。

Point!
ナツメの代わりにレモンや柚子を加えてもいいですし、すりおろした梨やリンゴを使ってもいいでしょう。

分量は1-2人分ですので、食べる人の数に合わせて材料を増減してください。

ビーフンは水でふやかしてから、鍋に入れます。沸騰したらすぐに食べましょう。

写真のように少量のクコの実を入れてもいいでしょう。


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