本日は『花雕雞煲│簡易版ファディァオ鍋』のレシピを紹介します。花雕酒を使って作る『花雕雞』を普通の紹興酒を使って鍋料理風に再現する簡易版です。
みなさん一度くらいは紹興酒という名前を聞いたことがあると思います。「花雕酒」はこの紹興酒を長期間熟成させた老酒の一種で、非常にまろやかな味わいとすばらしい香りが特徴です。
浙江省は宋代には一大醸造地として有名であり、北部地方への交易貨物として非常に人気があったといいます。この地方では子供が生まれると紹興酒の甕を庭の地面深くに埋め、その子が男子なら科挙に合格して帰郷したときに、女児なら結婚時にこの酒を皆に振舞ったといいます。
まぁ、男子が科挙に合格するのは女児が結婚するよりはるかに難しいため、そのうち男女問わず結婚するときのお祝いに使われるようになり、さらにそれがいつしか女児だけのお祝いになり、保管する壷に美麗な彫刻が施されるようになったため「花雕酒」と呼ばれるようになりました。女子が結婚するときの祝い酒ということで「女児紅」という別名もあります。
紹興酒の原料はもち米で、浙江の山水を使って作るのが伝統的な製法です。現在市販されているものは流石に数十年とはいいませんが、3-5年以上熟成させたもの。通常引用するときは普通の紹興酒で割って飲みます。
日本でこの「花雕酒」を手に入れるのは至難のため、今回は紹興酒を使って簡易版花彫鶏鍋を作ります。通常の日本料理でも料理酒に隠し味として中国酒を使うと、意外な香りを楽しむことができるでしょう。紹興酒はもち米で作っているので実は「もち」との相性もよく、餅を焼くときに表面に少しだけ紹興酒を塗り海苔を巻いて醤油で食べると…、後は実際にお試しください。
それではレシピ行ってみましょう。
[材料]
鶏もも肉 ……… 2本
エリンギ ……… 3本
ネギ ……… 1本
生姜 ……… 30g
水 ……… 300cc
[調味料]
紹興酒 ……… 大さじ5
オイスターソース ……… 大さじ2
砂糖 ……… 小さじ1
塩 ……… 小さじ1/4
[作り方]
1.鶏もも肉はぶつ切りにする。エリンギは食べやすい大きさに切る。ショウガは薄切りにする。ネギはぶつ切りにする。
2.熱した鍋に少量のサラダ油(分量外)をひき、鶏肉を入れて表面の色が変わるまで炒める。続いて生姜を加えて香りが出たら紹興酒を加えて沸騰させる。
3.作り方2の鍋に水と残りの全ての調味料を加え10分ほど煮込む、最後にエリンギ、ネギを加えて沸騰させ、材料に火が通ったら完成。
Point!
他にチンゲンサイ、白菜などの葉野菜も相性がいいので好みで加えてください。ただしこの料理は鶏肉とお酒の香りを楽しむ料理なので、先に鶏肉を食べ終わってから中華スープなどを追加して野菜を煮込みましょう。手に入る方は他の地域の中国酒を使って同じ料理を作ってみましょう。それぞれ香りが違う料理が楽しめます。
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