今日は昆布についてすこし話しをしたいと思います。マコンブ、リシリコンブなど、コンブにも色々ありますが、実は「コンブ」という種の生物は存在しません。コンブ科という科があり、それに属するいろんな属の生物をコンブというわけです。コンブ科の上位にはコンブ目があるのですが、そこまで遡ってやっとワカメの属するチガイソ科が現れます。
台湾では漢字でコンブを「海帯」 、ワカメを「海帯芽」と書くため、多くの人がワカメが大きくなったらコンブになると信じているのですが、実際にはマメとバラくらいの違いがあるのです。
コンブ科に属するいろんな生物の総称をコンブというとかきましたが、食用になるのはほとんどがカラフトコンブ属のマコンブなど。北海道ではこのマコンブの産地によってマコンブ、ラウスコンブ、リシリコンブ、ミツイシコンブなどの名前で呼び分け、それぞれ形態が違います。台湾のスーパーで流通しているのはほとんどがミツイシコンブです。
コンブの持つ旨味成分であるグルタミン酸ナトリウムは、カツオブシのイノシン酸ナトリウム、シイタケのグアニル酸ナトリウムなどの旨味成分と共存することで、旨みが劇的に上昇します。コンブを調理するときはカツオブシやシイタケなどを加えて調理しましょう。
今回の調理ではダシをとった後の昆布を使います。コンブはダシをとってもなおその身に大量の旨味成分を含むので、ダシを取った後の昆布もしっかり残さず使い切ってしまいましょう。
最後に昆布の出汁のとり方をおさらいしておきます。まずは水出し法、コンブを水に半日ほど浸けておいてじっくり旨味を抽出する方法です。続いて煮出し法、コンブを弱-中火でじっくり煮出し、鍋に気泡が付いた状態を10分ほど保って旨味を抽出します。こちらは水が沸き立つ前にコンブを取り出すのが雑味を除くコツです。いずれも水1リットルに対して乾燥コンブ10gほどを目安にしましょう。
というわけで、本日は昆布を使った中華料理です。台湾のレストランでは小皿料理(小菜)として食べられます。
難易度:
☆
調理時間:
30分以内
材料:
コンブ(水で戻したもの) ……… 120g
モヤシ ……… 100g
ニンジン ……… 20g
ショウガ ……… 10g
調味料:
塩 ……… 小さじ1/4
淡口醤油 ……… 小さじ1/2
砂糖 ……… 小さじ1/2
素 ……… 少々
作り方:
1.コンブは糸状に切る。モヤシは沸騰したお湯で湯がいて火を通し、取り出して水気を切っておく。ニンジンは皮をむいて千切りにする。ショウガは千切りにする。
2.熱した鍋に大さじ2のサラダ油(分量外)をひき、ショウガをいためて香りを出す。続いてニンジン、コンブ、もやしを加えてサッと炒める。
3.調味料を加えて味を調えて完成。
Point:
出来上がりにごま油を少量かけても美味。好みでゴマを振りかけてみてください。
これに糸状に切った豆腐や、春雨を和えても美味しいです。
調味料はこれに限らず、野菜ドレッシングなどを振りかけてもいいと思います。
いずれにせよ非常に簡単に作れるので、色々とアレンジしてみてください。
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