四川料理といえばまず頭に浮かぶのが「トウガラシ」。本場四川では日本人の一年分の量を一回の料理で消費してしまうこともしばしば。涙が出るほど激烈に辛い料理も多数あり、中国で本物の四川料理を食べると普通の日本人は泣いてしまう事も…。
1940-50年代には国民党の遷台と共に中国大陸からも多くの料理人が台湾に渡ってきました。その中にはもちろん四川の料理人も多数いたのですが、最初期は本場の香辛料が手に入らずなんとか台湾の材料だけを使って四川料理を再現しようと四苦八苦したそうです。このとき生まれたのが『五更腸旺』などの台湾風四川料理の数々。現在は流通と台中関係の改善などにより本場の材料が市場でも手に入るようになりましたが、それでも「青花椒(生の花椒)」などは台湾では見かけません。(Higene はなんとか手に入れて火鍋に入れたいと考えているのですが…。)
今日紹介する調味料は様々な料理に応用の利く辛味調味料で、明日以降紹介予定の『麻婆豆腐』、『乾鍋肥腸』、『水煮肉片』、『口水鶏』など、代表的な四川料理の味付けに使います。これらの料理は以前にも紹介したことがありますが、 今日紹介する『紅油湯』をつかって本格的に作ってみます。明日以降ぼちぼち紹介したいと思います。
『紅油湯』で作る『紅油抄手』の「抄手」とは四川重慶でのワンタンの別名。厳密には日本や台湾のものとは形が違うのですが、味はほとんど変わらないのでここでは余り気にせずに作ってしまいます。できた『紅油湯』を茹でたワンタンにかけるだけのお手軽料理です。辛いものが好きな方はぜひ材料を揃えてトライしてみてください。旨いですよ!
写真は紅油炒手。
難易度:
☆☆
調理時間:
30分以内
紅油湯
材料1:
牛油 ……… 180g
花椒 ……… 60g
トウガラシ ……… 60g
月桂葉 ……… 8g
八角 ……… 8g
豆豉 ……… 20g
ネギ ……… 60g
ショウガ ……… 60g
材料2:
牛骨スープ ……… 600cc
作り方:
1.鍋に牛油を熱して溶かし、材料1を全て入れて弱火で炒めて香りを出す。(→Point参照)
2.別の鍋に牛骨スープを沸騰させ、作り方1の材料を全て投入したら完成。
Point:
トウガラシを焦がさないように。色が深赤色になったら完成です。
次回からこの『紅油湯』を調味料に使いながら料理を作っていきます。
この『紅油湯』だけでも、大さじ1ほどをラーメンなどに加えると抜群に味と香りが引き立ちます。
難易度:
☆
調理時間:
30分以内
紅油炒手
材料1:
ワンタン ……… 5個
紅油湯 ………適量
ネギ ……… 適量
作り方:
1.沸騰したお湯でワンタンを茹で、火が通ったらお湯を切って器に乗せる。
2.刻んだネギを振りかけ、適量の紅油湯を振りかけて完成。(→Point参照)
Point:
ワンタンが浸かるほど『紅油湯』をかけるのではなく、ワンタン表面に味を付ける程度、大さじ1-2くらいが適量です。辛すぎる場合は中華スープで薄めて使いましょう。
箸よりスプーンの方が食べやすいかもしれません。好きな方法で食べてください。
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