特に宜蘭と鹿港(彰化縣)のものはそれぞれ『宜蘭牛舌餅』、『鹿港牛舌餅』として著名で、スーパーや土産物屋で細長い『宜蘭牛舌餅』を購入したことがある方も多いことでしょう。
『宜蘭牛舌餅』はオーブンで、『鹿港牛舌餅』はフライパンで焼いて作るという違いがあり、それぞれ形も違います。
今回は日本人にもおなじみの『宜蘭牛舌餅』のレシピを紹介したいと思います。
ちなみにせっかく地名が出てきたので、鹿港についてすこし紹介しておきましょう。鹿港は「日本統治時代の南北縦貫鉄道建設時、通過場所として候補に上がっていたが、住民が鉄道敷設に反対した」という都市伝説(総督府の鉄道敷設計画に鹿港が入っていたことはないので事実ではありません)が残っています。そういうことで、現在でも鉄道が通っておらず交通が不便で、日本人どころか台湾人すらも観光で訪れることはほとんどありません。ガラスで作られた嗎祖廟や老街などの観光資源はあるのですが、本当に不便な場所にあるため台湾人も存在を知らないことがあります。
『鹿港牛舌餅』は『宜蘭牛舌餅』と作り方もかなり違う、作り比べると面白いのですが、今日は『宜蘭牛舌餅』に挑戦します。
材料も日本で普通に手に入るものばかりで作れます。日本で台湾のお土産品を再現するのは、相当面白い経験になると思います。台湾好きな方はぜひ挑戦してみましょう。
難易度:
☆☆
調理時間:
1時間以内
材料1:油皮
三温糖 ……… 10g
中力粉 ……… 300g
水 ……… 140g
バター ……… 90g
砂糖 ……… 30g
材料3:餡
水 ……… 5g
バター ……… 30g
薄力粉 ……… 35g
砂糖 ……… 120g
麦芽糖 ……… 30g
(蜂蜜で代用可能)
作り方:(餡)
1.薄力粉をふるいにかけ、砂糖、麦芽糖を加える。指先でつまむようにして軽く混ぜ合わせたら、常温で溶かしたバターと水を加え、よく混ぜ合わせて餡を作る。
2.作り方1の餡を30等分しておく。
作り方:(牛舌餅)
1.ボウルに全ての材料を入れ、よく混ぜ合わせる。光沢がでて手につかなくなったら、ラップをして30分寝かせる。耳たぶほどの固さになったら30等分する(→Point参照)。
2.生地に餡を包み、麺棒などで長さ15cm、幅5cmほどの楕円形に伸ばす。餡を包んだときの閉じ口は下にする。
3.オーブンの平板にアルミホイルを敷き、閉じ口を下にしたままナイフで生地表面に一筋の切れ目を入れる。この時餡まで切らないこと。生地の表面にだけ小さな切れ込みを入れる。
4.オーブンを200度に加熱し、約20分焼いたら完成。
Point:
生地と餡の固さが同じになるように調節してください。
蜂蜜を使うと風味が増します。完全再現を狙うなら一部を蜂蜜で置き換えて作りましょう。
ナイフで入れた切れ込みは焼いているときにきれいに割けます。餡までナイフが入ると焦げてしまうので、生地にだけナイフを入れるようにしてください。ナイフの背などを使うと上手に線を入れられます。
餡の薄力粉は本来「熟麺粉」という一度蒸して糊化させた小麦粉を使います。小麦粉をふるいにかけ、蒸し器に入れて30分ほど蒸せば「熟麺粉」が作れます。本格的に再現したい方は挑戦してください。
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