海南島文昌市の名物料理『文昌雞│文昌鶏』のレシピを紹介します。じっくりと低温で火を通した鶏肉をぶつ切りにし、ブイヨンベースのさっぱりとした塩味のスープをかけて食べる料理です。ふんわりと柔らかい鶏肉の旨味をこれでもかと味わえる絶品料理です。
中国最南端の省である海南省は、広東省の南にある海南島及びその周辺の島を合わせた小さな省です。文昌市は海南島の最東部にあります。海南省にある南沙諸島は台湾を含む周辺諸国と領土問題で揉めています。日本だと竹島、尖閣諸島、北方四島が領土問題として取り上げられることが多いですが、世界的には南沙諸島の帰属問題の方が一触即発でデリケートな問題です。南沙諸島問題はニュースが多く、明日は我が身…の日本人としては関連ニュースには敏感になっておきましょう。
さて海南省は中国の省の中でも陸地面積が最小、しかし海洋面積が最大という面白い省です。さらに中国で最大の経済特区を持ちます。豊富な海洋資源と熱帯気候、経済成長を生かしたリゾート業が盛んです。
福建料理の一部とされる海南料理は『海南鶏飯』や今回の料理を代表とする鶏肉を使った絶品料理が多いのが特徴です。豊富な海洋資源といえば和食のような海鮮料理が多くてもよさそうですが、生魚はまず食べられず、魚を使った料理も広東料理や福建料理ほど多くもありません。島?なら魚料理食べられる?という単純なイメージで行くとちょっとがっかりするかもしれません(笑)。
この『文昌鶏』はピーナツの殻を砕いたものを餌として食べさせ、出荷前は数カ月放し飼いにするという文昌鶏というブランド鶏を使って作られます。日本の各地にもいろいろな種類の地鶏があると思いますので、それらを使って作れば本場を超えるおいしい文昌鶏が食べられるかもしれません。地元にブランド地鶏のある方は挑戦してみましょう。
それではレシピです。
[材料]
地鶏肉 ……… 600g
ネギ ……… 30g
ショウガ ……… 30g
ニンニク ……… 30g
トウガラシ ……… 20g
香菜 ……… 10g
(好みで加える)
[調味料]
塩 ……… 小さじ1
固形チキンブイヨン ……… 小さじ1
砂糖 ……… 小さじ1
酢 ……… 大さじ1
水 ……… 200cc
ごま油 ……… 大さじ2
[作り方]
1.鍋に鶏肉が浸かるほどの水を沸騰させ、地鶏肉を入れてから中火で加熱して沸騰させる。沸騰したら蓋をし、すぐに火を止めてそのまま20分ほど蒸らす。鶏肉に火が通ったら取り出し、幅2cmほどのぶつ切りにして器に盛り付ける。
2.ネギ、ショウガ、ニンニク、トウガラシ、香菜をみじん切りにし、すべての調味料と一緒に混ぜ合わせる。ソースを加熱し沸騰させる。沸騰させたソースを作り方1の鶏肉の上からかけて完成。
Point!
通常は大量の骨付きの鶏肉を作り方1のように茹でたチキンスープを使って作りますが、レシピの量では作るのが不可能なので固形ブイヨンを使っています。鶏肉を骨付きのまま丸ごと煮込むことができるならそのスープを使って作りましょう。
通常は鶏肉は骨付きのまま煮込み、火が通ってから骨を外して調理します。今回は固形のブイヨンスープを使って少量だけ作っているので、骨なしの鶏肉を使うと調理が楽です。
ソースは小皿に分けて各自で鶏肉をつけて食べてもOKです。
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